Arc’teryx Granville 16 レビュー
今回レビューするバッグ：Granville 16
結論：シンプルな普段使いリュックとしてはかなりオススメ
動画で見たい人はこちら(ほぼ同じ内容)
どーもリュークです。
今回はArc’teryxの大人気リュック、Granville シリーズの新作が出たので、レビューしていきたいと思います。
Nomin Packによく似た外観デザインのこのバッグ。
中の構造は、今までのArc’teryxのリュックの中でも、かなりシンプルな作りになっていました。
それでは行ってみましょう。
はじめに
まずはじめに、このバッグがとんな製品なのか、スペックを簡単におさらいしておきます。
「グランヴィル 16 バックパック」は、優れた耐候性と耐久性を誇る16リットル容量のデイパックです。シンプルなデザインをが追求されていて、ライトなハイキングからシティユースまで対応可能な汎用性を持っています。耐久性抜群のコーティングを施した防水性の高いナイロン素材、高山地帯や山岳地帯でも定評のあるN400r-AC²リップストップ※を使用しています。必要な小物類を素早く取り出せるトップポケットと、大容量のメインコンパートメントにはストレッチメッシュのノートパソコン用スリーブを搭載しています。パッド入りで通気性の良いショルダーストラップとエアロフォーム バックパネルで、通気性と快適性を高めています。重さは760gで、価格は30,800円（税込）です。
※N400r-AC²リップストップについて
"N400r-AC²リップストップ"は、アークテリクスが使用する特殊なファブリック（生地）の一種です。"N400r"は、400デニールのナイロンリップストップ生地を指します。"デニール"は繊維の太さを表す単位で、数値が大きいほど太くて強い繊維を意味します。リップストップは、特殊な織り方をした生地で、織り目が格子状になっていて、引き裂きに対する強度が高い特性があります。"AC²"は、アークテリクスの特許技術で、「Advanced Composite Construction（先進的な複合構造）」の略です。これは、生地に防水性と耐久性を提供する特殊なコーティングやラミネートを施す技術を指します。したがって、"N400r-AC²リップストップ"は、400デニールのナイロンリップストップ生地にAC²技術を適用した、防水性と耐久性に優れた特殊な生地を指します。
良かった点
高いビルドクオリティ
Veilance Nomin Pack の止水加工がそのまま採用されています。
縫い目の埋め方や、止水ジッパーのタイプなど、おそらく同じものが使われています。
10万円近くするNomin Packのビルドクオリティを、税込30,800円で手に入れられるのは、非常に嬉しいです。
Nomin Packを使用していた時の課題として、日々の劣化が気になる、というポイントがありました。
使用頻度が高く、摩耗や劣化の激しい普段使いバッグは、クオリティと値段のバランスが非常に大切です。
いくらクオリティが高くても、値段が高すぎてはランニングコストが大きくなりすぎてしまうからです。
そーゆー意味でも、この Granville 16 は非常にバランスの取れたバッグだと思いました。
背面の通気性が高い
見た目ではフラットで通気性が悪そな印象を受けますが、表面が凹凸のあるメッシュ素材になっていて、さらにメッシュの下が空洞になっているので、背中に密着しないような作りになっています。
実際に7月の中旬から使い始めて、日々気温が上がっていくのを実感しながらも、さほど背中に暑さを感じずに使用できました。
背中に背負って外を移動する時間が長い人にとっては、嬉しいポイントです。
崩れにくいシルエット
全体的にパリッとした防水素材で出来ているので、中に物を入れてもシルエットが崩れにくいです。
柔らかいナイロン素材のリュックだと、中に収納するものによっては、形が浮き出てしまったり、荷物の重さで上部が陥没してしまったりします。
このリュックの上部にはクイックアクセスポケットがありますが、重いものを入れても、リュックの上側が下に垂れ下がりにくく、美しいシルエットをキープします。
最も重いであろうPCの収納スペースは、背面のプラスチックパネルのすぐ近くに縫い付けららているので、重さを感じにくいのに加え、PCの重さによるシルエット崩れの影響を受けにくい設計になっています。
少し気になる点
PCとパネルが干渉する
背面のプラスチックパネルの中央は、背骨のように盛り上がっているので、PCコンパートメントの中央がボコッと盛り上がっています。
メインコンパートメントに多くの荷物を入れた場合、PCが圧迫され、歪んでしまうと心配になるかもしれません。
ましてや、タブレットなどの液晶画面が剥き出しのデバイスを入れる場合は、ハードケースに入れたほうが安全かもしれません。
メイン収納が少しつっかかる
内側の素材がゴムっぽいというか、リノリウムのような素材のため、収納するものによっては、滑りが悪くつっかかる感じがします。
特にツルッとした表面の水筒や、ビニール系のコーティングがされたポーチなどは、中に入れる時、ぐっと力を入れないとうまく収納できないことがあります。
特にバッグの中身がいっぱいに、さらに物を入れたり、物を出そうと思った時に、出し入れが大変な印象です。
細かなポイントですが、人によっては少し気になるかもしれません。
ショルダーハーネスの長さが変わる
ハーネスの調整は、頻繁に使用するデイパックに置いて、最も重要な機能のひとつです。
長さ調整の頻度が低くても、先的な長さがホールドされていないと、片方だけ長くなってしまったり、無駄に肩へ負担が掛かる原因になってしまいます。
このバッグのショルダーハーネスは、基本的に素晴らしいクオリティで、背負い心地も快適ですが、長さの固定が甘く、頻繁に左右の長さが変わってしまいます。
しかし、幸いこのバッグのハーネスは、切断や縫い直しをせずに、紐を取り外すことができるので、対策も可能です。
20mm幅のアジャスターパーツを別で買い、ループを通し直すことによって、好きな長さに固定できるので、長さの固定で困っていたら是非試してみてください。
まとめ
Granville 16 は、その優れた耐候性と耐久性、そして汎用性から、日常生活からアウトドアまで幅広いシーンで活躍するバッグと言えます。特に、高品質なビルドクオリティ、背面の通気性、そして崩れにくいシルエットは、その価格を考えると非常に魅力的です。一方で、PCとパネルの干渉や、メイン収納のつっかかり、ショルダーハーネスの長さが変わるといった点は、一部のユーザーにとっては改善の余地があるかもしれません。しかし、その全体的なパフォーマンスと価格を考えると、このバッグは非常にバランスが良く、シンプルなデイパックとしては大変おすすめです。
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