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レレレ撃ちもわからねぇ自分への傾向と対策【著・初心者向けスキル向上委員会】#4

前回からのつづき。

この記事は主に「ブロンズ・シルバー・ゴールド・プラチナの各帯域を脱出するにあたり、その当時抱えていた問題と、それをどう乗り越えたか、その結果どうなったので上位ランクにたどり着いたか」を記す、振り返り感想記事である。

今回はシルバー帯編第2弾。今回からの内容は、上級者の入り口に手を掛けた今でも常に更新し続けている、より実践的な内容になると思う。

そのため、振り返り記事というよりも、理屈っぽい講座的な文章になってしまっていることをご了承いただきたい。

とはいえ、別に「これを覚えなければシルバー帯を抜けられないぞ!」というわけでもなく、自分がこれに気づいたのがシルバー帯だったよというだけなので、気軽に読んでいって欲しい。

今回のテーマは────


問題④ 立ち回りって一体なに?
回答④ 「立ち回り」という一言でまとめられない。


初心者時代の私は、1つ大きな勘違いをしていたのだが。

このゲームは「チャンピオンを取ることが真の目的であり、敵をキルすることはそのための手段でしかない」のである。

一方、つい最近実装されたアリーナモードは、敵をキルすることで勝利を目指すもので、バトルロイヤルとはゲーム性が異なる。

APEXはそのゲームバランス上、例え2対3であっても人数差を覆すことがかなり難しいゲームになっている。まして敵同士が戦っている最中、タイミングも見ずに突っ込んで行けば、両方からのヘイトを買うことになり一瞬で部隊は壊滅するだろう。

チャンピオンを獲得するために敵をキルすることは非常に重要なのだが、どんなに強いプレデターであっても、接敵したすべてのチームを薙ぎ倒し続けてチャンピオンを取るというのは至難の業なのだ。

また、1マッチおおむね20分かかる中で、「非戦闘時」と「戦闘時」の時間比率を比べると、その割合は8:2、または7:3くらいの体感となる。

つまり、戦闘と戦闘の間に発生する移動時間や、次のリングが確定するまで待機している時間の方が交戦している時間の2倍以上長いのである。

・1対多数の戦闘は、1が必ず負けるバランスになっている。
・非戦闘時の時間の方が長い。

以上のことから、非戦闘時にどのように動き、いかに生き残るかが、チャンピオンを取るために非常に重要ということになる。

そして俗にいう「立ち回り」とは、「戦闘時の動き:どのように戦うのか」と「非戦闘時の動き:どのように生き残るのか」を合わせた言葉であると、私は定義したいと思う。

ちなみにこの定義は人それぞれで、戦闘時の動きを「立ち回り」と言っている方が多いように思う。
それを否定するつもりはない。しかし「そもそもそのシチュエーションに持っていくためには非戦闘時の動きが必須では?」と思うことも多いのもまた事実である。

…………。

なんでこんな難しい話を冒頭でしたのかというと(ここまでで既に1,100文字を超えている)、シルバーⅠからゴールドⅣの境目で、「自分がなぜ勝てないのか」がわからなくなってしまったのである。


運も実力の内 VS. ビギナーズラック

前回、FPSにおける音情報の重要性について学んだものの、それだけで勝てるようになったらこのゲームの難易度はここまで高くないし、人気にもなっていない。

音もなく敵が目の前に現れることだってあるし、敵がすでに丘の上や建物の中を占拠しており、そのまま無慈悲に撃ち下ろされて負けることも多々ある。正面での撃ち合いに純粋なエイム勝負で負けて、PADをブン投げたことだってある。それも何度もだ。

そんな理不尽な負け方をした時、かつての私は常々こんな風に思っていた。

「いやいや。たまたまその有利なポジションを取れてただけじゃん」
たまたま敵に出会わなかっただけなんじゃないの?」
運がいいだけじゃんね」
「FPS歴、俺より長いんでしょ?」

目も当てられぬ幼稚な言い訳ばかりであるが、負けの原因を自分に求められなくなると成長はない。言葉に出すのだけはグッとこらえているが、正直今でも本心は変わらない気がしている。

確かに、APEXが人気になった理由の一つには、運が実力を超える瞬間があるから、というのもある。レジェンドが持つ固有のスキルと、バトルロイヤルの特徴が掛け合わさって、初心者がプレデターに勝つというジャイアントキリングも起こりえるのだ。

しかし、実際には「完全に運だけで勝敗が決する場面」に出会えるのは、かなりの低確率となる。

それは何故か。要点はいくつかあるが、

①リングが収縮する場所はランダムではなくパターンがある。
②リングが収縮する時間は一定で、1マッチの最大時間がある。
③①②があることで、効率的な動き方が技術として確立している。

特に③が重要で、このゲームはバトルロイヤルというジャンルのせいで「運要素」が強調されがちだが、それを克服する「技術と読み合い」で確立している、非常に競技性の高いゲームなのである。

運要素が絡んでくるのは、「たまたまキャラコンをミスした1人がリングに呑まれてダウン、それが起点になって決着した」などという、プレイヤーの判断ミスや一瞬の隙を突かれてという形が多い。これも厳密には運ではない。

この「技術や読み合い」が、わかりやすい形として「立ち回り」という言葉に落とし込まれ、様々な形で流布されていった結果、初心者が混乱のどん底に叩き込まれる事態が発生しているのである。

つまり、運も実力の内だと言えるのは、その技術や読み合いをある程度習得している人であって、その理解がないまま運ゲーで勝ったのは、単なるビギナーズラックだといえよう。

また、APEXは現在、マッチ開始直後から白アーマーやノックダウンシールドを一律に配布することで、この運要素をなるべく排除して競技性を高めようとしており、ビギナーズラックは前にも増して起きにくくなっている。

ちなみに、現環境において、一切の「立ち回り」がないまま勝敗が決するのは、本当の初心者のみが集まったブロンズⅣ~Ⅲくらいまでである。

話が冗長になってしまった。

何が原因で勝てないのかがそもそもわからなくなってしまった私は、ただの運だと思っていた敵の位置取りを、そういう技術があるのでは?と考えるようになった。

それはまさに正解で、様々な動画や配信を咀嚼していくと、「リングの収縮先を予想し、その予想に従って移動していくこと」という技術が必要であることがわかった。

「敵がリングの中心を背にして、リングの外側にいる自分たちを見ているとき、めちゃくちゃ理不尽に撃たれてないか?」

「じゃあ先にリングに入って敵を待ち構えていた方が強いのでは?」


次回からは、どうやってリングに入るのかを考えに考え、結局理解できないままゴールドになるお話から始めていきたいと思う。



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