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言葉の鎧

人間誰しも今まで生きてきて言われた言葉というのは
ほんとに数えきれないほどあるはずで
投げかけられたその言葉は自分の中からも
この世の中からも消えていくものがほとんどで
その中でも自分に刺さった言葉だけは自分の世界の中に生き続けるのだと思っています
いい意味でも悪い意味でも


私は小さい頃からバレーボールをしていたから
そこで培った逞しい筋肉のもと
比較的がっちりとした体型をしていて
身長も163cmと女の子にしては比較的高いと言われるほうで
生まれてこのかた、いわゆる「ちっちゃくて可愛い」とか「華奢」とかそんな言葉は言われたことがなくて
第一印象の話になると大半から「強そう」と言われる


それから私には4つ違いの姉がいるのですが、
幼い頃から自由奔放で親を悩ませていた姉を反面教師に
親の期待を裏切ることだけはするまい、褒められたい、認められたいと生きてきたので、
そのせいかそのおかげか比較的「しっかり」や「真面目」という言葉で表される性格で、

幼稚園に通い出すと同時に英会話を始め、
小学生になった時には塾に通い始め、
塾は高校に入学するまで
英会話は就職するまで通い続けた
おかげで勉強は得意だったし(というかするのが当たり前だった)
クラスの代表を先生に頼まれて中学3年間ぶっ通しでやらされたことなんかもあった

そんな性格なのでいわゆる「おっちょこちょい」だとか「天然」だとかそんな言葉とはほど遠くて
「キチキチ」「シャキシャキ」「ピシピシ」なんて言葉で表される


浴びせられたそういう言葉って
自分の中で暗示みたいになってるなと最近になって感じます

たとえば、

自分が「しっかり」した性格だから人から「しっかりしてるね」と言われるはずなのに、いつの間にか自分の頭の中で「しっかりしなきゃ」に変換されているような

自分の見た目について言われることが否定的な言葉ではなくても否定されたような気がして、自分とは正反対の見た目に憧れて、まるで今の自分が怪物かのように見えてしまうような

だから私は「しっかりしてるね」って言われるのが好きじゃないし、できることならこれからの人生を「華奢だね」と言われる身体で「可愛いね」と言われて過ごしたいと思っていてそのためには何をしたらいいか日々考えながら理想と現実の差にどんよりした気持ちになっています

ほんとは私だっていろんな人を見上げられるくらいちっちゃくて可愛い女の子になりたい
しっかりなんてしたくない
真面目に生きるより多少ハメを外して生きたい

最近本当によく考えるようになった
“生まれつきあの顔だったらあの体型だったら”
“あの子のようにちっちゃくて可愛く生まれてれば”
“もっとほわほわした性格だったら”

れっきとしたタラレバ娘

そしてタラレバばかりの自分が嫌になって
さらに自分が嫌に思えてくる負のループ

そんな時はどうしたらいいかと解決策を探しても
この世にはありきたりな励ましの言葉しかなくて
そんなもんじゃガチガチに固まった鎧は壊せなくて
ずっと鎧を着たまま重たい身体で生きています


結局は何かで鎧を壊すのではなく
自分で脱がないといけないんだなと思いました

それが難しい

どうやったら、いつになったら
私は軽い身体でスキップできるのでしょうか

誰かご存知の方いらっしゃいますか

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