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学びを大きくする参加方法と、おまじない

誰だって、自分の考えを分かってほしい。相手に伝わってほしい。

誰だって、相手の話を最大限に理解して、自分の身になるようにしたい。

もっと、かしこくなりたい!

そのために、私は自分に言い聞かせ、心がけていることがある。

言い換えれば「学びの姿勢」である。実践で使うなら、主に仕事や勉強でどんな風に生きていけばいいかの行動指標と考えてる。僕がまだ学生の頃にこうやって整理されてたらなぁと感じているので、偉そうだが、出会いのあった大学生や高校生にも、ぜひ試してみてと伝えている。難しいことはなく、全部「当たり前」の話しかない。が、振り返ってみるとかなり実践はできてない代物である。

指標は、段階に重なっている。それぞれの段階に「積極的に学びに参加する」ためのおまじないもつけている。

指標は、以下の5段階だ。

①まず、その場にいること
②相手の話に適切に相槌を入れながら聞くこと
③相手の話に、疑問に思ったことを質問すること
④相手の話に沿いつつ、自分の考えを伝えること
⑤自分の話を分かりやすく相手に伝えること

①まず、その場にいること
「勉強会」や「研修会」、「飲み会」や「ちょっとした会話」、ものすごい情報や気付きや、その人たちの生き方や考え方が転がっている。

しかし、大抵「今日はちょっと・・・」とその場にいないことが多い。

その場にいるだけで、学べることは多い。しんどいところに無理していく必要はないが、これを忘れると学びの機会自体を失ってしまう。まず、いなければ学ぶことすらできないのだ。

逆に言えば「その場にいるだけでまずよし!」である。「その場にいるだけでいいんだ!」ということを大切なおまじないにして、積極的に学ぶ機会を得たい。

②相手の話に適切に相槌を入れながら聞くこと
これも結構やってしまうのだが、講演とかで相手が一方的に話す場合や、飲み会などで話は聞こえるけど、相手と遠い場合、ついつい違うことを考えてたりして、話を聞くのをおろそかにしてしまう。なにがポイントか聞き逃す。

しかし、相手の話の区切りで頷きながら、話に集中するだけで、いつの間にか話が頭に入っている。相槌って、人類の「気づいてない発明」のなかで実はめちゃくちゃ大きいと思う。

「すごい人と飲み会行くのは気が引ける」みたいなときも「とりあえず頷いているだけでもすごく学べるのだ」と思えることは、自分の存在を肯定する強いおまじないにもなる。誰かに「今日はどうだった?」と聞かれて心から「勉強になりました」と言うためにも「ポイントを探して相槌を打つ」のはかなり有効だろう。

③相手の話に、疑問に思ったことを質問すること
相手の話の区切りで頷きながら聞けるようになると、だんだん「ん?わからない」という点や「あれ?これはどうなんだろう?」という点が浮かんでくる。

そんなときが一番、相手の話から学べるチャンスである。「問いを持つ」ことは、最大の学びの姿勢であり、自分の興味もあることになるので、身に付きやすくなる。

質問にも、するタイミングや種類はある。ハウツーものじゃないので、とくに詳しく解説しないが、「話を深める質問」「話を広げる質問」が望ましい。質問に悪い質問はないが、適切にできると効果が高いからだ。

特に日本人は「質問をする」訓練をきちんとしていないため、恥ずかしかったり、バカにされないか心配になったり、場の空気と違うような気がしたり、とかく質問に対するハードルは高いが、ぜひ一問でもしていきたい。

おまじないは「自分がわからんことは、周りもだいたいわからない」。みんな内心「聞いてくれてラッキー」と思ってるはず。たしかに馴れるまで恥ずかしいかもしれないけど、だんだん訊かないほうがちゃんと話を聞いてなくて恥ずかしいような気がしてくる。

さて、この第三段階までできれば、かなり学びは大きい。一回の機会に、ここまでできれば、学びの姿勢としては合格点といつも自分に言い聞かせている。

ここから先は「自分の考えをさらに深めるために」目指したい点である。

④相手の話に沿いつつ、自分の考えを伝えること
誰かに伝えることで、学びの効果はかなり、高くなる。いま流行りのアクティブラーニングも、その効果を狙ってのことだろう。

相手の話を聞いて、新しく気づいたこと、また、関連して考えていたことを伝えること。どうにか伝えようとすることによって、自分の頭のなかを削りだすことができる。また、話したことについて相手から再度話をしてもらうことができれば、自分の考えと比較して、強化したり、補ったりすることができる。

おまじないは、「話してくれた人も、それがどう伝わっているかちゃんと知りたい」ということ。

自分の考え、と書いたが「相手の話に沿って」が重要で、まず「私はあなたの話をこうとらえて、ここがすごいと思ってます」のように、相手の話を肯定し、受け止めることが前提である。

ここら辺が、すごくバランスが難しいし、普段から考えてることだと嬉々として話したくなるので、注意が必要な点である(自戒をおおいに含む)。

⑤自分の話を分かりやすく相手に伝えること
ここまでできれば、結果論だが「自分のなかに確固とした考え」ができていた証拠である。

どこからか聞きかじったことでなく、自分の体験を観察し、分解し、その中から言えそうなことを導きだし、論理として相手に伝えられる形にすること。

これは、勉強や仕事での、「自分発の」最大の学びになっている。最終目標といっても、過言ではないのではないか。

おまじないは、「新しい知見は、誰にとっても気持ちがよい」。

「それまで考えもつかなかった地点」にたどり着くときの興奮を一緒に味わえるのだ。

自説を語るのは、時と場合をよくよく、選ぶし、何より「それまで考えもつかなかった地点」に相手が到達して喜ぶ人種かどうかは、さらによく吟味しなくてはならないが、理想としてはどんな人とも、この境地にまでたっすることができれば、知性はどんどんと進んでいけるだろう。

また、ここまでできれば、今度は自分が誰かに話をすることもできるようになっているのだ。できれば、ここまで目指して学びたいといつも思っている。

以上、私なりの「学びをさらに大きくする参加方法」である。

以下オマケ

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