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【重要】私とミスiD、そして今。

少し長くなるけれど、これはとても重要な話。
ぜひ最後までお付き合い下さい。

ミスidの存在を知ったのは5年ほど前。

東佳苗さんの縷縷夢兎の展示会をたまたま観に行ったのがきっかけだった。
元々かわいいものが好きで美術を志していた私はすぐにその世界観に惹かれたが、そこで流れていたムービーを観て、なにか胸が締め付けられた。そこには可愛いだけじゃない女の子の生き様が生々しく表現されていて、まだ未熟で世間をなにも知らなかった当時の私は衝撃を受けた。

母は、「せっかくかわいいのに闇っぽいのがちょっと…」と感想を言っていた。
私は帰りの電車に揺られながら、作品の余韻に浸り、心がモヤモヤするような、気持ち良いような、不思議な感覚に陥っていた。
その後から色々調べ、ミスID界隈の女の子やアーティストさんを知っていき、その世界観が自分の心の形に合っていることに気付いた。
それをきっかけに、私はただのカワイイがつくりたいわけじゃないんだということにも徐々に気がつき始めた。

そもそもの私の原点はきゃりーぱみゅぱみゅ。
高1で初めてライブに行ってからその世界観に惹かれ、増田セバスチャンさんの作品も好きになった。元々カラフルな絵を描くのが好きだったがファッションも原宿系っぽい感じになっていった。ファンシーでキラキラしたものが大好きだったが、どこか物足りなさを感じていた。

そしてその東さんの展示会をきっかけに気づいたことは、自分でも知らなかった、心に空いた穴の存在であった。
増田さんの作品も、そのあとに見てみるとただのかわいいではなく深いコンセプトを含んでいることを理解できた。
未熟な私には気付けなかったことにようやく気づき始めた。

大学生になり、自分の心の穴の存在により直面するようになった。それは孤独で、時に気持ちがよかった。
その感情を利用して作品をつくったこともあった。
人にはそんな心はほとんど見せたこともなかった。
でも、ずっとどこか生きづらさを感じていた。
当時の私には、そんな自分を愛してあげられなかった。

そして、私は今年の春に美大を卒業し、今は自分、そして自分の見る世界を愛せている。

この数年で、あの頃直面した心の穴は埋まってしまったのだろうか。
社会的な生きづらさだって別に改善はされていない。だけど、生きるのが楽しく、当時とは世界を見るフィルターが変わったかのように思える。

そして、これは本当に最近おもってびっくりしたこと。それは
"自分以外のだれかも幸せにしたい"
という気持ちだった。数年前の自分にはあり得なかった。今までは自分の心の表現、自己満でアートや制作をしていただけだった。もちろんそれも大事だけども。

完全なる自分軸で生き、あまり他人に興味もない私だけど、いつかは他人に良い影響を与えられるようになれたらと思ったことには、自分でも驚いた。
わたしの作品や表現を、かわいい、好きと言ってもらうのもとても嬉しいけど、いつかはその上に行きたい、そんな新しい夢がここ最近で生まれた。

少し話が戻るが、大学生になってから色々な人との間でミスidの話題は出た。私の見た目がサブカル寄りだったり知り合いが出ていたりもあって、出なよ!と言われ、考えたこともあったし、中にはミスidに良い印象を持っていない人もいて出て欲しくないと言われたり、ミスidっぽい!と言われることもあまり嬉しくなかったし、なんだかなぁと思いながら毎年ツイッターを眺めているだけだった。

そしていま、当時応募してなくてよかったー!という気持ちしかない。
自分すら愛せていない私よりも、自分もこの世界もうまく愛せる方法に気づき始めている今の私の方が、今の世界には必要じゃない?

でもまだ発信力も経済力もなく、諸々スタート地点に立ったばかり。
就職しない選択をしたからこそ、何だって挑戦できる。やるしかないのだ。

全くミスidに人生を賭けてなんかないし、賞を取ることが目的じゃないし、だけど何か今年だ!と感じた。完全なる直感に従った挑戦である。
ミスidを受ける人生と受けない人生だったら、断然前者のほうがワクワクする。
そんな、ときめきを選択する人生を提唱したい。
1人でも多くの人、女の子も男の子もおじさんでもおばあさんでも、
私が世界に発信するなにかで誰かのためになれたら、すごく嬉しい。

そして、いくらポジティブになっても、あの頃の心の穴の存在は忘れていないし忘れない。今、他の誰かの心にも同じものがあるのだからね。

自分を愛せると他人も世界も愛せるようになる。
見える景色は心の角度次第。

わたしの哲学であり、表現。

誰もが背負っている"わたしの人生"をときめきで埋め尽くせるような世界に。
今は、それが私の祈りでありこの世界に発信したいことなのだと、胸を張って言える。

                    

                    いめたそ

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