【面接は芸術だ】外資転職の極意について語ろう (第一回)
「面接はとても不毛な時間なのか、それとも何かを発見する旅なのか。」
いや、面接を素敵に語ろうとするのは私らしくない。
なぜなら、面接は、単に仕事をゲットするプロセスであり、自分の価値をディールするバトルフィールドなのだから。
私ははっきり言って面接のプロだ。勝率は感覚的だが99%。ほぼ負けなしと自分では思っている。私はショートリストに残り、ファイナルまで進み、面接に勝利しオファーをもらう。
外資系企業に入ってから15年以上にわたり、最低毎年20人から30人くらいのペースで人に会い、自分のマーケットバリューを常に確認し、ベターな仕事を探すプロセスを踏む、そう息をするがごとく、私は面接をこなす。
誤解をしないでいただきたいのだが、私は決して転職マニアでも暇でもない。
毎回致し方なく、転職をする羽目になるのだ。大体3年おきくらい。
あえてこの状況を突っ込んで説明すると、どんなにいい職場環境と納得いく仕事でも私は常にマーケットにレーダーを張り、転職エージェントも節操なく新しい話を私に持ってくる。それが外資転職の本質だ。
前置きが長くなったが、今日は第一回目のテーマとして、
「採用担当者は試されているということを忘れてもらっては困る」について語りたい。
私は、ごくまれにだが、ショートリストにありながら、最終面接、または場合によってはオファーすら辞退することがある。
その理由は、たいてい、JD(Job Description)と条件が見合わないことが面接の中で発覚するか、先方が非常に私に対し好感を持っているのに、私はなぜか不安しか感じない場合のいずれかである。
これについては、面接というプロセスの中で、双方確認することでしか見えない部分も多いため、こうなってしまった場合は致し方ないと思う。
一方、上記の致し方ない理由とは全く違うケースがある。私が絶対に、最終ステージだろうと一次面接だろうと、瞬間で辞退を決める決定的なことがある。
それは、私の転職回数を見て、Job Hopperだと不信感を持って質問をしまくる面接官に出会った時だ。
私はすでに6回以上の転職経験がある。
外資といっても所詮人事の窓口は日本人だし、典型的な日本の人事であれば、6回以上の転職をしている人をJob Hopperと呼ばずしてなんと呼ぶ、と思うのは仕方がない。
6回も転職していれば、だれしも、なぜそんなに転職することになったのかという疑問は普通のことだ。なので、私はしっかりと簡潔にそれらの質問に対応できる準備をしている。そして、実際、その手の質問はあっさりと交わし、本題に入ることができる。
そもそも、転職エージェントも事前に企業サイドに転職理由も明確に伝えてあるのが一般的だ。
なので、面接の中で、「この人ただのJob Hopperなんじゃないの?」ビームを出しまくって、半ば尋問のような面接が始まってしまうなんて、普通はありえない。普通に、英語ができる、経験豊富な人事担当者ならば。
しかし、現実は普通には進まないことが多いので、面接という大変貴重な情報交換の場をその無意味な不安を解消する場にしてしまう採用担当者がいる。
はっきり言おう。
採用担当者さん、あなた、キャンディデートに試されていることを意識してくださいね。。見られてますよ。
私は、英文履歴書(Resume)をきっちりと丁寧に作りこむ。プロを雇い、英文や適切な表現のアドバイスをもらい、ハイライトする経験や実績、それを一つのストーリーとしてハーモニーさせているので、Resumeの行間、英文をきっちり読める採用者は私の実績に裏打ちされた経験を見逃すはずがない。本来ならば、その私の経験を深堀して、今回のポジションにどのように活用できるかがSubject Matterであって、転職理由を確認するだけで終わってしまう面接をするという失態はあってはならないのだ。
面接はバトルフィールドであるが、それはリスペクトの上に成り立つ戦いだ。
相手の情報をきちんと読み、準備し、時間を無駄に使わない。
私は、そういった基本的な確認や準備ができていない企業は間髪入れずに辞退する。
面接は、ネガティブを探すパーティではない。まして、中途採用がメインの外資転職市場では、最初から疑問を感じる経歴の持ち主は直感的に外すことは、結局双方にとって時間を無駄にしないベストな方法だと私は思う。
採用活動のスマートさは、経験豊かなキャンディデートにとってその企業のカルチャーや組織力を見抜く一つの指標。
採用担当者様、そのことをお忘れなきよう。
続く。。。
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