色のいろいろ
柑橘が色づく原理は、紅葉と同じらしい。気温が下がると、光合成を行う葉緑素が分解され、オレンジ色のカロテノイドが目立つようになる。つまり、オレンジに変化するのではなく、緑が抜けるということだ。
ちなみに年中温暖な地域で育つ柑橘類は熟しても緑色らしい。どうやって熟し具合を判断するのだろう。
しかし考えてみると、色というのは実にあいまいなものだ。その場所の光の具合によっても見え方は変わるし、人によっても色の感じ取り方は別々だろう。
昔々、あるところに読書ばかりしている若者がおりました。彼は自分の居場所の無さを嘆き、毎日のように家を出ては図書館に向かいます。そうして1日1日をやり過ごしているのです。 ある日、彼が座って読書している向かいに、一人の老人がやってきました。老人は彼の手にした本をチラッと見て、そのま