いずれ終わる日常
時間が経つのが速い。というか、毎日似たような動きの繰り返しで季節を感じさせるようなものも少ないので、日付の感覚が後退してしまって、気づいたらもう二週間も経っていたという感じだ(そう考えると、田舎は必ずしも時間がゆっくり進むわけではないんだな)。
ここにいると、一日一日の違いが本当に微細になってくる。循環する時間軸の中をぐるぐると回っている気がする。
昔々、あるところに読書ばかりしている若者がおりました。彼は自分の居場所の無さを嘆き、毎日のように家を出ては図書館に向かいます。そうして1日1日をやり過ごしているのです。 ある日、彼が座って読書している向かいに、一人の老人がやってきました。老人は彼の手にした本をチラッと見て、そのま