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残しておきたいもの

暑い夏と言われていますが、お盆も終わると私の住む長野県茅野市八ヶ岳麓も夜窓を開けて眠るとお布団をかけないと夜中はすこし寒く感じます。

長野県諏訪地方の中学生は学生の時に八ヶ岳に集団登山があります。私も記憶があります。北から南に縦走したような記憶がありますが、とにかく当時は運動音痴に持久力のない子供でしたので辛いという思い出しかありません。
大人になり、会社勤めを辞め自分でSEの仕事を始めた頃、知り合いの現在南八ヶ岳の山小屋オーナーとなった藤森さんから南八ヶ岳の赤岳鉱泉の奥様がパソコンを習いたいとのことで、当時太陽館という南八ヶ岳入口に赤岳鉱泉さんが経営している宿泊施設があり、柳沢裕見子さんを紹介いただきました。それが八ヶ岳とどっぷり関係していく原点となり、黒百合ヒュッテの米川さんと出会ったり、裕見子さんとはかけがえのない友人となりました。

その後、藤森さんの八ヶ岳展望荘、柳沢さんの赤岳鉱泉、米川さんの黒百合ヒュッテさんとNTTさんと情報発信をするようになり、見出しの画像、イラストを描いてくださった米川さんご家族と、以来現在に至るまで公私に渡ってお世話になっています。八ヶ岳登山口の唐沢鉱泉さんをご紹介してくださったのも米川さんで、中学生時代の八ヶ岳登山がトラウマで山などさして興味がなかった私が八ヶ岳にどっぷり浸かり、登山をしたり温泉にはいりにいったり、加えて八ヶ岳山麓に家を建てて住む事になろうとは、考えもつかぬ事ばかりで現在に至っています。

なお、柳沢裕見子さんについてはどうしてもこのnoteを始めるにあたって米川さんのイラストを電子化したい理由のひとつにも重なるので書いておきます。彼女はイラストがとても上手で、ホームページに掲載したいということで、描いたものを定期的に公開するお手伝いをしていました。ただ若くして亡くなりました。とても面白く素敵なイラストを描き、加えて司書資格をもち読書が大好きな彼女でしたので、ホームページの文章も大変面白いものでした。
ただ、日進月歩の情報技術の世界、加えて彼女が亡くなってから十年程は赤岳鉱泉さんとは縁がなくなっておりましたので、ホームページはリニューアルされており、彼女の作品はサーバーからはすべて消えていました。また、元データも残しておく事を当時私も考えてもいませんでしたから手元にもなく、過去のWEBを閲覧できるWaybackMachineも2016年からのみしか掲載されておりません。

確かに今この時代、現在のサイトを見れればよいものですが、重ね重ねとても彼女の描いたイラストや文章は内容の深いものばかりでした。楽しいイラストだけでなく、お料理レシピや登山者への注意喚起など有益な情報なども掲載されていたり紙で描いてもいましたので、残っていればご家族にも登山者の方々にもぜひ見ていただきたい内容なのに、と、そんなことも思うのでした。

現在は、最初のきっかけとなった藤森さんとは仕事では関係もしておりませんが、彼の人なつっこさと世話好きな性格で時々仕事ではなくお電話いただいています。
赤岳鉱泉鉱泉さんは、黒百合ヒュッテの長男さんからの紹介で再びご縁がつながりました。米川さんの長男さんや赤岳鉱泉のお父様が私をそれでも信頼してくださる故のことですが、これもまた十数年ぶりの不思議なご縁、裕見子さんがつなげているのかなとも感じています。

黒百合ヒュッテさんは、長男さん、お父様ともずっと変わらず20年以上お付き合いをさせていただいています。時には過酷な山々と真摯に向き合う皆様の真面目で実直な性格からでしょう。

仕事と割り切った関係でしたら、米川正利さんのイラストを残すなどということも考えないのですが、もし私が黒百合さんの仕事をしなくなったら、私でさえ一年後に生きていなかったら、きっと裕見子さんの時と同じように私の預かった大切な記録が同じように消えてしまう事が起きるのかなと思っています。たしかに残さないと未来に進めないこともありますが、ただ、消えたものはその人の記憶にしか残りません。

それらのこともあり、手元にあるイラストと共に山のお話もお聞きし、残しておきたいなと決心した次第です。

とても興味深いことなのですが、裕見子さんも米川さんからも共通するに多様な面白いお話をお聞きしました。

裕見子さんが、山小屋との往復のとき、何度か霧がでて道に迷ったことがあったそうです。その時に、登山者が突然現れて道案内をしてくれたそうです。無事に小屋が見えたころ、その登山者を見ようと顔をあげたところ、その登山者はどこにもいなかったそうです。
それが登山者であったり、動物であったり、という機会が何度かあったそうで、信じてもらえないかもしれないけれどね、と、話してくれました。米川さんも似たようなお話をしてくださったことがあります。

真偽とかではなく、八ヶ岳の恵みを受けて暮らしている人の生の言葉、イラストを見ながら話してくれた米川さんのお話はそれは興味深いものでした。それをもう一度尋ねながら、ただ聴くだけではなく、残していければいいなあと思っています。

ヘッダー画像は、米川さんのイラスト

写真は柳沢裕見子さんの写真、彼女がつけたタイトルと言葉を掲載しておきます。自分の借りているサーバーにも何も触らずひっそりと残してはありますが、いつ自分自身が契約終わりにするかもわからぬので、残しておくために記載しておきます。noteさん長く長く続けてください。

「凍」

・撮影者
柳沢裕美子

・撮影場所
南八ヶ岳美濃戸近く登山道

・諸思
季節が形になって見える・・
いつもこの景色をみるとそんな気持ちになります

画像1

( 更新なしのひっそりと残しているURL
http://026.co.jp/mountain/photo/index.html )



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