マガジンのカバー画像

米川さんproofreading(校正中)

73
八ヶ岳山小屋黒百合ヒュッテ山番時代を米川正利さんが描いた絵を形にできればいいねマガジン。黒百合ヒュッテhttp://www.kuroyurihyutte.com/   問い合わせ…
運営しているクリエイター

#花

17.コマクサ(米川さんの絵本)

高山植物の女王。 品のある美人。 子宝の花。 解説他の高山植物が根付かない風の強い荒涼とした砂礫地に長い根を下ろしピンク色な花を咲かせます。 花の由来は花を横から見るとちょうど馬の顔に似ているから。 古くから薬用として有名で乱採取されています。 砂や小石などとなっている土地のことを登山用語で砂礫地(されきち)と言いますが、そのような条件の砂礫地に生息し、何百、何千かの種子をまき散らす事でも知られています。 高山植物の女王であり生命力あり子宝に恵まれるようにと、結婚式にお呼ば

16.ダイモンジソウ(米川さんの絵本)

大文字草。 大きな花かと思ったら 小さいんだね。 解説和名が大文字草と書いてダイモンジソウと読みます。 名前の由来は5枚の花弁のうち下の2枚が特に長く、大の字を思わせることからと言われています。岩場に生える多年草でユキノシタ科。白い花をつけます。 さて次回はいよいよ高山植物の女王を紹介します。 お楽しみに。 おはなし絵:Yonekawa Masatoshi 共著:Yonekawa Keiko , Saitou ※この記事は米川さんの絵本proofreadマガジンに掲載

15.マイヅルソウ(米川さんの絵本)

すぐにでも飛べそう。 舞ったら楽しいのに。 解説舞鶴草と書きます。 2枚の葉っぱと白い花。 ハート型の葉の脈が湾曲していて、鶴が羽根を広げて舞っている形に見立てたものです。 この優雅な名前でも分かるように古くから知られている花です。 マイヅルソウ属のユリ科です。丈は10cm~20cmくらい、北海道から九州まで咲いています。 鶴が舞っているような姿、せっかくなので皆さんネットで検索してみてください。 さて、八ヶ岳の私の気になるお花シリーズ、あと2つ程度にしましょう。 八ヶ岳

14.オニク(米川さんの絵本)

変な名前 長生きの植物だって 解説ハマウツボ科の寄生植物です。学名がBoschniakia rossicaです。 ミヤマハンノキというハンノキ属科の木の根元に寄生する多年草です。 一回結実性という一世代に一回だけ開花して実がつく植物です。 花が咲いても結実するとオニクの個体は枯れて死んでしまいます。 葉緑素がなく、花は暗柴色です。実をつけると松ぼっくりを長くしたような形です。 昔から中国では不老長寿の薬と言われ貴重がられましたが、それはホンオニクで、同じハマウツボ科の植物で

13.ツクモグサ(米川さんの絵本)

ふわふわした毛が可愛い 温かい花 懐に入れてしまいたい 解説 八ヶ岳は国定公園ですので植物の採取は禁止されていますが、そのなかでも特に絶滅危惧種の花です。 八ヶ岳の稜線を彩る名花で人気が高い花です。 花期は早く6月の上旬が見ごろです。花の色は薄い黄色です。3~4cm程の花が咲きます。花びらの外側にふわふわとした毛がついていてかわいらしいです。ひよこみたい。 南八ヶ岳の稜線の岩の蔭に咲きます。 北海道と、本州は八ヶ岳と白馬岳にしかありません。 見かけると思わず微笑みがこぼ

12.ウメバチソウ(米川さんの絵本)

アイスクリームみたい。 食べたいな。 食べたいな。 見ているとよだれが出そう。 解説花期は7月~8月、花の色は白。高さは10~15cm、多年草です。 湿った草地に生えています。 小屋の前にもたくさんあるので、花が咲くとアイスクリームの花が咲いたと案内していました。 お花の形が梅の紋に似ているから梅鉢草と言われ、 花には雄しべの他に、細裂する仮雄しべがあります。 花びらの縁のあたりが細裂するので、それを白鬚に見立てています。 細裂とは、とても細かに紙などが裂けたような状態で

11.ウバユリ(米川さんの絵本)

大好きな花。 貴賓があり美人のユリの花。 藪の中に咲いて居ても目立つ花。 でも名前は姥ユリだ。 葉っぱが枯れて 早く落ちて 葉が無いから 葉なしで。 歯なしのお婆さん姥ユリ。 解説八ヶ岳はたくさんの花が咲きお花畑を見に訪れる人も多いです。 私の小屋の名前である黒百合ヒュッテの黒百合も花の名前です。 ここでは、たくさんの花のなかでも特に印象深かったり思い出の花だったり好きだったりする花をいくつかご紹介します。すべて小屋近くで見る事ができます。山地で見る事ができる花もあります

3.黒百合の花(米川さんの絵本)

クロユリは恋の花。 あまり見ることの無い幻の花。 草原や岩陰にひっそり咲く。 高嶺の花で、見るからに貴賓がある。 解説黒百合は、本州中部の高山帯から北海道に分布し、高山帯の草地に生える多年草の植物です。 丈は15cm~20cm、花期は7月~8月、黒百合ヒュッテ周辺は気候にもよりますが6月下旬から7月下旬の数週間花が咲きます。 花は下向きに着き1~3個、花弁は6枚。ユリ科・バイモ属です。 2020年は黒百合ヒュッテ周辺では6月27日に咲いていました。 日本では黒百合は2種類分