NPOの事務局で働いているみなさんが、健全に頑張り続けられることを望んでやまないよというお話

※2021年2月28日にFacebookに投稿した内容を記事として編集しています。

以前いっしょにお仕事をしていた方から、過去に担当したプロジェクトでの私の役割について、『代表がやりたいことを実現するために、事務局スタッフとしてレジメをつくったり、会議体を進めることは重要で、当時大変な状況の中でひとりでそれを担ってくれたこと、あの時のメンバー全員が口にはしなかったけどありがたく思っていましたよ』とコメントしてくださいました。そして、『実績について代表にはスポットがあたるが、そうした注目が全くあたらない中で、よくやってくれました』とも。とてもありがたい言葉です。


何かが世の中にでる活動には、タイミングがあって、必要な人やお金、社会的な関心が一時的に高まったり、関与する人たちの経験、考え方、年齢などいろんなピースが一致して起こっていると思います。その団体には数年しかおりませんでしたが、そうした、このタイミングでしか起こりえなかったことに自分が関われたことが奇跡だなと思います。


だからといって、当時が超充実していたわけではなく、孤独感や不満などネガティブなことと常に隣り合わせで、こちらも絶妙なバランスで成り立っていたと思います。もちろんその経験でたくさんのことを得たのですが、少しリスクがあるなと感じます。つまり何回もこんなことできない、ということです。

事務局のお仕事として、偉い方々のおっしゃる抽象的なことを具体的な文章や図にする時には、自分なりの解釈をしたうえで、うんうん悩みながら詳細化していくわけですが、そうして作成したものをプロジェクトの偉い人たちがレビューすると『なんでこうなるの?この意味なに?そんなこと言ってないし(言い方はもっとマイルドな表現するです)』と私の制作物、した行為について問うてきます。それはお仕事なので対応するのですが確実にダメージは負っていきます。被害者意識高くない?と思うかもしれませんが、1人担当で、そんなに意思決定者と頻繁かつ気軽にやりとりできない状況下におかれた人がダメージを重ねていくと、健全な思いを持ち続けるのは結構難しいです。そこを含めてプロでしょ?と問う人いるでしょうが、そういうへんなプロ意識がNPOに人材が定着しない原因の1つになっています。

人を承認する時には、視点として、Be(人格や存在)・Do(行動)・Have(結果)があります。人格を認め、今ここに存在してくれていることに感謝して、その上でその人の行動をひもとき、結果を振り返ると、その人のパフォーマンスやモチベーションが高まるのですが、実際にはそれと逆のことが起きています。望ましい結果を出さないことに不満をもち、行動を振り返りダメ出しをしたり、放置をして、その人の能力不足に帰結して解釈する。この逆承認を繰り返すことで、その人はそこに存在意義を感じられなくなってきます。
プロジェクトに関わる代表さんや偉い人たち、専門家との埋められない能力格差と、1人事務局の孤独さ、繰り返される逆承認によってNPOの事務局の人は定着しないのではないでしょうか。

と、長々と書きましたが、NPOの事務局で働いているみなさんが、健全に頑張れることを私は望んでいますという内容でした。

追記

noteや音声配信などなぜ自分は続けているんだろうか?とふと思うことがあります。きっと過去の自分を、今の自分が承認しているんだろうなと感じます「あの時はよくやったね、1人で頑張ったね、不安だろうけどやっていることうまくいくから大丈夫だよ」と。それ何の意味があるの?と思われるかもしれません。そんなことしても確かに過去は変わりませんが、過去起きたことの意味づけを変えることで、未来は変わってくると思います。

そして、今同じようなことに向き合っている人たちに対して、「今すごく頑張っているね。きっとそれが未来につながるよ。」という語り掛けとしてメッセージをしているのだとも思います。

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