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責任を担ってもらうために必要なこと

このnoteはstand.fmで公開されている「NPOではたらくをアップデートする」で公開した内容を文字にしたものです。企業からNPOに転職することを検討している人や、今NPOで働いている人を応援する音声配信です。

企業でもNPOでも働いていると、代表は団体全体の責任をおいます。事務局長は団体運営全般の責任を、マネージャーは事業の責任を、担当者は担当業務の責任をおいます。

役職が上がるにつれてその責任は広範囲かつ重くなるので、なかなか適した成り手がいない状況になったります。

そういう状況の時によく言われるのが、スキルや経験に見合った人が、団体内にはいないので、じゃあ外部から呼ぶかみたいなことです。

大企業だとプロ社長みたいな、外部から社長や役員を招聘することが普通にされていますが、NPOで、それはなかなか難しいかなと思っています。

例えば、企業だと総務部長とか人事部長とか役職が明らかで、職務も明確にされていて、分業体制ができていますよね。なので、Aという会社で総務部長ができていたら、違うBという会社でも総務部長ができる確率は高くて再現性があります。なのでプロ部長として、外部から入ってもやっていけそうな気がしますし、転職市場はそれでなりたっていますよね。

一方NPOでは、役職は総務とか人事とか明確かもしれませんが、部長といいつつ、個々の職員への社会保険の対応や申告などのタスクレベルまでやらないといけないケースもありますし、逆に、そうした作業は外部の社労士や他職員がやってくれるケースもあります。

部長のプロ度が上がってくると、代表と部長間のやりとりや、事業の大枠を推進する力はあるけれども、具体的なタスクを遂行する能力はそんなに高くないという人も多くでてきます。

でもNPOだと具体的なタスクをやらないといけないことがあるし、人事担当と言われても、総務的なことをしたり、財務的なことをしないといけなかったり、事業を回すことをしないといけなくなったりと、役職や職掌を超えてやらないといけないことが多くおこります。

企業で部長ができても、NPOの部長ができるかどうかはやってみないとわかりません。

外部から人をいれる、外部に仕事を発注するなどなんでもそうですが、外部に何かをやらせるには、きちんと切り出す作業をしないと機能しません。

なので、そうした作業がやれていなかったり、規模が小さすぎてそうして分けることに意味をなさないことが多いNPO業界では、部長や事務局長など責任あるポジションにいきなり外部の人を登用することは難しいのかなと思います。

そうなると、内部の誰かにやってもらう必要があるのですが、スキルや経験がたりないので、どうも心もとなくてやってもらえない・・・となって、それが長く続いてしまいます。

でも、団体運営はみんなでおこなっていくものですから、責任を担ってもらわなくては成り立たないですよね。

責任と言われるとすごく重いような感じがして、思わず断りたくなるので、それを軽くするところからしていきたいところです。

現職の補佐をして全体の仕事を共有するところから始める、業務のマニュアル化をして定型作業の部分を増やす。責任者のポジションを複数人数で行う。外部のコーチをつけて、目標化や日々の業務で迷う時に相談にのってもらう。こうした対応策はいろいろ思いつきます。

ここが今回いちばん言いたいことなのですが、そもそも、内部でなりてがいないのは、職員のスキルや経験の問題ではなく、役職の切り出し方が現状にあっていないことを疑ってみてもらいたいです。

意味がなかったり、つまらない作業の責任を負わされているようになっているのではないか。

昔は一人で判断したり決めることができたが、今は複雑になったり高度になっていて、一人で判断するには難しすぎるのではないか。

あまりにも担当者の自己流でやることが長く続きすぎていて、だれも引き継げないようになっているのではないか。

専門的なスキルが必要な業務だが、それを持った人が団体内にいないので、
判断が正しいかどうかわからず責任を負うにしては不安度が高すぎるとか。

長期間成り手が見つからないポジションについては、こうした観点で、もとめる責任が重すぎていないかを、見直すことをやってみてはいかがでしょうか。今回は、責任を担ってもらうために必要なことというお話でした。

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