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rakugaki_84「コケシカこけし」


チェコとこけし?

みなさんは「こけし」をお持ちでしょうか?
昭和の時代ならいざ知らずこの令和の時代、なかなか「こけし」があるご家庭はないと思います。
そもそも「こけし」ってなんなんでしょう?
江戸時代後期に東北地方の温泉地のお土産として作られて、全国に広がったといわれているそうです。
お土産だったんですね。
なんか魔除けとか、もっと伝統的な意味があるものかと思いました。

最古のこけしが誕生したとされるのは奈良時代で、称徳天皇(しょうとくてんのう)が国の安泰を祈願し、仏教の呪文の一種である「陀羅尼経(だらにきょう)」を入れて奉納された木製の塔100万基を各地の寺院に納めました。
「百万塔陀羅尼(ひゃくまんとうだらに)」と呼ばれ、形こそ似ていませんが日本最古のこけしであると言われてます。

ちなみに名前も全国で異なる名前で呼ばれており、「きでこ」や「でころこ」「芥子人形(けしにんぎょう)」など、地域によって多くの呼び名がありました。
こけしという名前の由来の中でも有力とされているのが、芥子坊主に似ているという説です。
芥子坊主というのは江戸時代の子どもたちの髪型を指し、頭頂部だけ髪を残して丸坊主するのが主流で芥子の果実に似ていたことから「小芥子(こけし)」が由来と言われています。
1940年に「東京こけし会」が開催した「第1回現地の集まり・鳴子大会」において、名前をひらがなの「こけし」に統一することが決定したそうです。
これ以降、こけしという名前が広まっていきました。
えっ?意外に最近のことなんですね。

こけしは産地によって特徴がありそれぞれに形や絵付けが違い、有名なもので「土湯系」「弥治郎系」「遠刈田系」「鳴子系」「作並系」「山形系」「蔵王系」「肘折系」「木地山系」「南部系」「津軽系」 の11系統(種類)あるそうです。
これらが伝統こけしと呼ばれ、それ以外にも創作こけしと呼ばれる企業や作家によって作られるこけしがあります。

我が家にもこの創作こけしと呼ばれれるものを飾っています。
神戸の雑貨店で偶然見つけたものです。

Česká kokešika(チェスカー・コケシカ)

Česká kokešika(チェスカー・コケシカ)」というブランドで、こけし工人さんの挽いたミズキのこけしに、日本人作家さんが絵付けをしたオリジナルのこけしです。
「チェスカー・コケシカ」と名付けられたこのチェコこけしは、チェコの古い刺繍やイースターエッグ、レースや家具の装飾にみられる様々なモチーフを組み合わせたオリジナルの柄の衣装が描かれています。
私が購入した女の子と男の子の名前は「ヘレンカ&ホンジーク」と名付けられています。
悩んだ末ですが、あまりに可愛かったのでポストカードと一緒に購入することになりました。
こけしといえば和風という概念に、チェコを組み込んでこんなに可愛くできる、作家さんの発想が本当に素晴らしいと思いました。

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