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【四国】21歳が生魚嫌いを克服した日

※2003年の出来事を思い出しながら書いています。


四国初上陸。冬の女子大生ふたり旅。

大学3年の春休みに、高校時代の友達と二人で旅行をした。
目的は、数年前から起きていた讃岐うどん食べ歩きブームに乗っかることと、ベネッセアートサイト直島への訪問。だったと思う。たぶん。


1日目 栗林公園→大歩危

新宿から高速バスで約11時間、高松市に到着。何はともあれ讃岐うどん。歩いて見つけたセルフの店に入り、朝ご飯を食べる。

朝からやってるのいいね

本場の讃岐うどん、美味い。行列のできる人気店じゃなくても美味い。そして安い。え、香川の人って幸せじゃない?

あまり予定は立てていない今回の旅。お店の近くがどうやら観光名所らしいので、行ってみることにした。

特別名勝 栗林公園

そこは、手入れの行き届いた広い広い庭園だった。くりばやし公園、知らなかったなぁ。

公園内の掬月亭で
お抹茶とお菓子をいただき、しばし庭園を眺めた。
誰が置いたのかな

苔を触ったり大樹の写真を撮ったりしながらぐるりと回り、最後にお土産を眺めている時にあることに気づいた。

くりばやし公園じゃなくて、「りつりん」公園だった。


気を取り直し、徳島県三次市へ移動。

本日のお宿 ホテル大歩危峡まんなか
部屋から吉野川が見える

大歩危小歩危が有名な観光地だからこの宿にしたのかな?
温泉旅館に学生同士で泊まるの楽しすぎる。

豪華な食事でした
四国メニューになってる(J-PHONE!!!)
こういうの好き

地酒をしっかり飲んで寝た。


2日目 大歩危→鳴門→琴平


翌朝、ホテルから出ている観光遊覧船に乗ることに。

冬の平日の朝一はガラガラ
とても綺麗だけれどとても寒かった
綺麗だけれどトイレに行きたい
トイレも徳島
道の駅で郷土のお菓子を味見

大歩危小歩危観光の後は、レンタカーで鳴門に向かった。

大鳴門橋

うずしお観潮船に乗ろうと思ったら見頃の時間帯ではなかったので、お昼ご飯を食べに海沿いの食堂へ。

人気店っぽい
釜飯 with わかめの味噌汁

周囲を見回すと多くの人が刺し身付きの定食を頼んでいた。かなりボリュームがあってお得な感じがしたが、私は刺し身が苦手。普段出会わない「釜飯」の文字に惹かれ、最もリーズナブルなびんび飯にしてみた。
これがびっくり。味噌汁の方にびっくり。さすが鳴門、わかめの量が半端ない上に柚子の皮が入っていて、非常に美味しかった。

食べ終わると、隣の席のご夫婦が私たちに話しかけてきてた。「これ食べきれないから、食べてくれない?」

ハマチのお刺し身をいただいた

「あ、ありがとうございます…」とは言ったものの、私は刺し身が苦手だ。海無し県埼玉で生まれ育った私。食卓には毎晩のようにスーパーで買った刺し身があり、家族の誕生日には近所の小僧寿しで寿司を買って食べるのが習慣だった。なので刺し身は何度か口にしたことがあるが、その度に生臭さとくちゃっとした歯ざわりに吐き気をもおよしていたのだ。

目の前にあるこの刺し身、なかなかの分厚さである。いけるのか?ご夫婦はまだ隣りにいる。いくしかない。意を決してひと切れ醤油につけたその瞬間…「!?!?」一瞬にして醤油にブワッと広がる油。こんな光景初めて見た。平静を装って口に入れると…「!!?!?!」しっかりとした歯ごたえと、口の中に広がる上質な脂の甘み。うまい、うますぎる。

今まで食べていたのは一体何だったのか。海の近くのちゃんとしたお店で食べるお刺身は、全くの別物だった。至福の美味しさだった。

鳴門スカイライン四方見展望台


いい時間になったので渦潮観光船に乗った。と言ってもベストな時間帯ではなかったが。

橋の下が渦潮スポット
巻いたことにしよう


今宵の宿はこんぴら温泉郷。素泊まりだったので、夜は近くの小料理屋の暖簾をくぐってみた。

いい雰囲気
ピチピチ動くアジの活き造り

お酒も料理も美味しくて楽しい夜だった。刺し身を克服した私に怖いものはない。


3日目 直島


最終日は早朝から開いているセルフうどん店でうどんを食べてから、瀬戸内海のアートな島、直島へ。

屋外にアート作品がたくさんある(大竹伸朗)
こういう景色だけでも楽しい
大きな花崗岩の球体がふたつ(ウォルター・デ・マリア)
島のランドマーク的存在の南瓜(草間彌生)
2003年の南瓜です
埋没している恵比寿神社の鳥居
海を見ながらおやじの海を聴く
家プロジェクトを見て回る
街並みがとてもよい
護王神社(杉本博司)
元薬屋さんにギバちゃんがいた
海が綺麗だな
直島ベネッセハウスミュージアム

5時間の直島滞在。アート含めて島全体の雰囲気がとても良かったので、またいつか行くことにした。(行きました)


おわりに

人生初の香川・徳島の旅は、刺身の美味しさに気付き生魚嫌いを克服したという点で忘れられないものになった。やはり若いうちに旅をすることは大切だ。その後の人生で楽しめることが増えるかもしれないのだから。

帰りのフェリーで食べたパン





疲れた人にお茶を振る舞います。