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バスで行ってみたプノンペンで考えたこと

今回はホーチミンから陸路でカンボジア・プノンペンまで行ってみました。久しぶりのカンボジア、駆け足ではありますがここで見たこと、聞いたことについて、考えてみたいと思います。そもそも最近は、海外旅行としては日本に帰ることばっかりだったので、日本以外の国にベトナムから行くのは、コロナ以降初めて、遡れば2018年以来になりました。

バスで行ってみた!

今回は初めての試みとして、ハノイからまずホーチミンに飛び、そこから陸路バスでプノンペンに行ってみました。バスチケットは9月23日公園の前のPhạm Ngũ Lão通りにあるバス会社で買えました。一応事前に買いましたが、値段はホーチミンからプノンペンまでで50万ドン(約2850円)。ビザは入国時にも取得できます(自分が利用したバス会社経由では40ドル)。当日でも席が空いていれば買えるようでした。バスは寝台ではありませんでしたが、まぁまぁ普通に快適な中型バス。Wi-Fi有とありましたが、カンボジアに入ると一気にネットは途絶えました(苦笑)。

約2時間で到着したベトナム側国境の街Mộc Bài。初めての陸路越えは少し緊張しましたが、バスの添乗員が外国人のパスポートをひょいひょい預かり、まとめてカンボジア入国手続きをやるところが面白い。でも、何だか不安は高まります。ともあれカンボジア国境を越え、カンボジア側国境の街バベットに入ってもまだパスポートは帰って来ず、バスが止まったところで昼ご飯を食べているうちに、先ほどの添乗員さんが「入国手続きやってきたよ」とパスポートを返してくれます。まあ、既に入国しているんですけどね(苦笑)。待っている間に逃げちゃう人はいないだろうなぁとは言え、おおらかなやり方だなぁって感じですね。

とにかく明るいプノンペン

国境から約3時間走って到着したプノンペン。まず最初に感じたのは、首都プノンペンが明るい雰囲気に包まれていたこと。前回、と言っても訪れたのは10年以上前。当時は、カンボジアに興味を持つ方の多くと同様、まずはポルポト時代や戦禍の影響を理解せねばと、そういう目線でプノンペンを周ったせいか、何となく暗い印象を持ってしまっていました。今回は、当然その頃に比べて経済発展し、街並みも整備が進み、とっても明るい感じを懐きました。

特に天気も良かった日曜日、王宮周辺や、トンレサップ川、メコン川が合流する川沿いには多くの家族連れが楽しそうに遊んでおり、とっても和やかな雰囲気を醸し出していました。当然どの社会にも明るい側面と暗い側面が常に存在するわけで、どちらかが全てを代表しているわけではないですが、これまでの自分は少し暗い方に偏り過ぎていたかなあと、見方を修正する良い機会でした。

久々に通貨として使った米ドル

また経済が思った以上に未だ「米ドル化」していることにも驚き。カンボジアではまだかなりメートルは一般的に通じるよう。かつてベトナムも2000年代は米ドルが一般に流通し、様々なものの価格がUSドルで示されていましたが法律が改正され、価格表流よる経済のベトナムドン勝が済みました。今では街中でドルを使う事はほとんどありません(もちろん今でも資産として上メートルがもてはやされますか)。

自分が初めてベトナム旅行した1997年、働き出した2004年〜まだドルの出番よくあったが、その後国内経済の「ドン化」法制化、ドル建価格表示禁止等経て今はすっかりドンだけ。ドルにどっぷり浸かったカンボジア経済は、逆に変わらなさすぎてビックリです。

喧騒の中にも祈りのある街

そして、やはり街で目立つのは多くの寺院と僧侶の姿。ベトナムにも多くの寺院がありますが、ベトナムが大乗仏教なのと比してカンボジアはタイなどと近い上座部仏教。自身で出家する方も多く、袈裟姿の托鉢僧が街を歩く姿もどこでも観られ、これだけでも「(ベトナムから)海外に来たなあ」と感じさせられます。今回は周辺を見るのみに終わりましたが、次回はもっとゆっくり、勉強しながら周りたいものです。

ワット・ウナロム(Wat Ounalom Monastery)

そのお寺の一つが上記写真のワット・ウナロム(Wat Ounalom Monastery)。ここでは、戦乱・内戦が続いていたカンボジアの平和を願った日本人の先達が弔われています。勿論何も問題が無いわけではないですが、それでもこれだけの平和が訪れたカンボジアを、先輩たちは天国からどう見守ってくれているでしょうか。

中国の影響はやはり強い

そして、今回カンボジア行の注目ポイントの一つとしていた中国との関わり。そのインパクトは、ホーチミンから陸路でやってきたバスを降りて、ホテルまで歩く中でもすぐ目に飛び込んできました。

中国の影響を強く感じたのは、市内中心だけではありません。空港周辺にあった「空港中国街(机场中国街)」には、街ごとやってきたような、別途記事を書くシアヌークビルのような雰囲気を感じました。単に投資が多いというだけではなく、人が移住してきている感じが鮮明で、ここでは経済と同時に社会への浸透ぶりが明白です。この点はシアヌークビル訪問記に詳述を譲りましょう。

もっと知りたいプノンペン♬

ともかくも発見の多かった隣国カンボジアの首都プノンペン。今回はほぼ一日しかいられなかったので、時間は全然足りませんでした。もっと沢山歩いてみないといけませんね。また来ます!

11年間ベトナム(ハノイ)、6年間中国(北京、広州、香港)に滞在。ハノイ在住の目線から、時に中国との比較も加えながら、ベトナムの今を、過去を、そして未来を伝えていきたいと思います。