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「タブレット設置の仕方」に、現場志向の本質を見た話

デジタル化、IoT化を工場に浸透させるにはどうするか。システムを作った側や工場全体を改善させたいという管理職級の思いと、現場の思いが必ずしも同じとは限りません。

システムを使ってもらうコツは、タブレットの設置の仕方が大切です

先日、システムを導入したいと言うお客様との打ち合わせ時に、我が社の改善コンサルタントが話した内容です。これ、みなさんならどこに置きますか?

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弊社のコンサルタントは、現場を巻き込んだ改善がとてつもなく上手です。元々工場に勤めていて、データ主導の改善活動により製造ラインを増設しなければならないというピンチを救いました。旭鉄工といえばIoTというイメージを作った人です。現在はそのノウハウを活かし、社外の改善コンサルティング業務で辣腕を振るっています。

隣で聞いていた私はこの言葉に対し「うーん、どこに置くんだろう。作業者の動線においていたらダメだしなあ。目線の位置にある方がいいのかな。いや...」と。システムを作った身としてはやはり使ってもらいたいので、どこに置けばうまく使ってもらえるか、真剣に考えていました。

彼は続けてこう言ったのです。

私達が置く場所を決めるんじゃなくて、現場の人に場所を決めて、設置してもらうんです

この言葉にハッとさせられました。ああ、これが現場の人と一緒にシステムを運用するということなんだなぁと思いました。ほんのちょっとの違いです。でも、このはじめの一手で、現場の人は「自分が設置したのだから、改善活動を頑張ってみよう」という気持ちに変わります。やらされているからやっている、まさに自分ごととしての改善活動を行うようになるのです。

工場をIoT化するというのは、偉い経営者だけでうーんうーんと頭を捻っているだけじゃ達成できません。我々のサービスが解約される理由の多くは「現場が使い切れない」です。これは決して現場の人のスキルではなく、管理監督者と現場の人の思いの乖離によるものだと思います。システムを使うのは現場だし、データと現象の紐付けも現場です。

IoT化・DXには、現場とシステム提供者、管理監督者、経営者が一丸となって同じベクトルを向けることが大事だなと改めて実感しました。どうやらまだまだ修行が足りないようです。現場志向を忘れず、システムに還元させていきます。ではではっ

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