野生との距離感
だいたい分かります。
幼少期から野生生物と接する機会が多かったため、相手がどのような段階にあるかが、だいたい分かります。
1.(こちらに)気付いていない。
2.気付いているが、どうでも良い。
3.なんか気になる。
4.こちらの挙動を定期的に確認
5.警戒
6.逃げる(または威嚇)準備
上空への逃げ場がある鳥類や虫ではなく、
地上を共有する動物は、ほぼこの段階があると言って良いと思います。
ただし、上記はあくまで対ヒトとの経験があまり印象に残っていない、言ってみれば正常な記憶の個体です。
これと大きく違うのが、
●ヒトから攻撃を受けた経験がある
●ヒトから食料を頂戴したことがある
という経験の持ち主。
キタキツネに例えるなら、
攻撃されたイメージがある個体は気付いた瞬間直ぐに逃亡態勢となります。
これがゾウやクマの場合は逆の立場となります。
一方、食料を頂いた個体は逆にジワジワと寄って来るどころか、道路を塞いで待ち構える強者もいます。
私は野生生物たる自然な表情を撮りたい場合、
最初に記載した段階を正常に保てている個体が対象となります。
段階で言うなら、2番目が理想です。
相手がこちらを認識しているが、特に気にしないである程度の距離を保つ状態です。
たまに、逃亡(警戒)態勢MAXなカメラ目線写真を見ることがあります。
昭和の野生ドキュメンタリー映像でも良く見かけた威嚇するような表情です。
獲物を狙うヒョウやライオンのあの表情。
あれは、警戒の顔です。
実際、獲物を狙う時は、無表情で淡々と迫ります。
そのような表情が撮れたとしても、どうでしょう。
私も過去に不意に親ギツネを警戒させてしまったことがあります。
確かに力強い表情となりますが、ごめんなさい、失礼しましたみたいな気持ちになります。
それを撮っても楽しくありません。
まとめると、相手にとって居ても居なくてもどうでも良い状態が、撮影しやすい距離感だと思っています。
その、どうでも良い相手になる我流のコツに関しては別の記事で紹介します。
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