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変えようとしない。一緒につくる その1

昨日・今日の日経新聞に、「70歳 雇用の条件」と言う記事がありました。
 「働き方の『再設計』号砲」
 「シニアを『負担』にしない」
 「未完の『人生100年の計』」
 「『鬼門』の年金は後回しに」
そんな言葉が大きく書かれていました。

今回の記事にあるように、人手不足や年金財政のひっ迫などの問題から、「働ける人には70歳まで働いてもらおう」となってきています。
そして、シニア層だけでなく、幅広い年代の女性や外国人材が活躍できる社会づくり・仕組みづくりが、これから本格化していくのでしょう。

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この社会づくり・仕組みづくりを「変革」と捉えると、私はなんだか首まわりが重たいような、息苦しいような感覚になります。
物事の大小を問わず、変革を起こすときには、一つの問題を解決することで新たな問題が生まれてくることがあり、「なかなかすっきりいかないな」と感じるからだと思います。

高年齢者の雇用延長を例に、私自身の経験を振り返ってみると…

 高:「給料が減って、やる気を維持するのが難しいよ。体もしんどい」
 高:「若い社員のやることにうるさく言いたくないが、危ないなぁ…」
 若:「外出するとすぐ『コーヒーいこうか?』って、まじめに働こうぜ」
 若:「私のおばあちゃんくらいの年齢の人に、こんなこと頼めないな…」

上記のように、よかれと思って進めた高年齢者の雇用延長により、職場でのコミュニケーションが難しくなることが普通でした。

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国の制度づくりのことは、正直なところよくわかりません。
職場づくりについては、「変えようとしない」ことが重要です。代わりに「一緒につくる」または「職場を育てる」意識で、職場一丸となって新しい状況に対応することをお勧めします。

カナダにあるサイモン・フレーザー大学の Gervase R. Bushe (ジャービス・ブッシュ)先生と中京大学の永石信先生が書かれた論文「歴史的視点から、ODの将来像をイメージする ーODは変化を起こすため(だけ)のものではないー」の冒頭に、下記の文章があります。
 <注釈:ODとは組織開発(Organization Development)のこと>

組織における問題解決は(例えその当該問題を解決することに成功したとしても)また新しい問題を引き起こすことが多いため、素晴らしい組織を創るための一般「モデル」というものは存在しない。しかしながら、我々は素晴らしい組織を創るための一般「精神」というものは存在すると考える:それが深い関与と探求の精神であり、60年以上の間、すべてのODモデルの根底に流れるものである。

原題:Imaging the Future through the Past: Organization Development isn't (just) about change

「素晴らしい組織を創るための一般『精神』」があり、それが重要だということですね。
もう少し具体的な事例について書きたくなってきたので、「その2」としてこの続きを書こうかな、と思います。

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ブッシュ先生・永石先生の論文を使いながら、職場での組織開発の事例検討会をします。ご興味のある方は、ご一緒しませんか?

☆人事担当者・外部支援者の為の組織開発 実践入門(事例検討会)☆
日時:2019年1月24日(木) 19:00~21:00(開場18:30)
会場:ヒューマンコラボレーションセンター(HCC)
  (名古屋市天白区原一丁目2304 ライオンズマンション原)
参加費:2,000円(当日お支払いください)
持ち物:筆記用具、学ぶ心(+お酒・おつまみ・お菓子などを少し)

☆Facebook でイベントを立ち上げています。そちらもご参照下さい☆

☆ご参加のお申込みは、こちらからどうぞ!☆


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