タピオカを初めて飲んだ時の話。
女子高生と言えばタピオカ。
タピオカといえば女子高生。
いつからそんな風潮が生まれたんだっけ。
「タピる」。そんな言葉も生まれて。
いつの間にか、タピオカ飲みたいが口癖の私達。
中学3年生の冬、初めてタピオカを飲んだ。
駅の中に入っている、それなりに本格的な店だったと思う。
氷の有無や甘さの調節ができるなんて知らなかった私は、勧められるがままに、「氷少なめ」「甘さ普通」で注文。
紅茶の種類も選べたはずだったが、何が何だかわからなくなった果てに聞き覚えのある「アールグレイ」とやらを選んだ。
世間でまことしやかに囁かれている「タピオカは美味しい」「おしゃれでインスタ映えする」「もちもちで甘い」という話を信じて疑わなかった私は、目の前でミルクティーとタピオカがはいった透明な容器がカラフルなフィルムで上部をがしゃんと熱圧着されていく様子をワクワクしながら見ていた。
いざ、憧れのタピオカと対面。
SNSやイラストでみたようなタピオカミルクティーが、手の中にあることに微かな興奮を覚えながら、私は一口吸い込んだ。
あまさが丁度いいミルクティーは香り高くてミルキー。
それに絡みつくような黒糖のようなタピオカの深い甘みが、もちもちぬちょりとした食感と相まってより一層濃いような気がした。
なんだこれ、おいしいじゃないか。
そう思ったのもつかの間。
半分ほど飲んだところでなんとなく気持ち悪くなった。一気飲みしてたわけでも、タピオカを丸呑みしていたわけでも、冷たすぎたわけでもない。
なのに、どうしてなのか、おいしくなかった。
タピオカはよくわからないな、と思った。
ちなみにその後、3.4回ほど他のお店でタピオカを飲んでみたのだが、やっぱりどうしても半分を過ぎたあたりで気持ち悪くなってしまうらしい。
理由はわからない。でもなぜか私はタピオカが得意じゃない。
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