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キャッシュレスはカンボジアが主導!?

大人であれば、日々の生活のなかで、お金を使わない日ってほとんどないと思います。コンビニで、自販機で、デパートで、レストランで、ガソリンスタンドで、駅で、ネット通販で、ほとんど毎日、何かしらのお支払いをするのではないでしょうか。    

でも、支払いをしない日はほとんどなくても、お財布を使わない日はあると思いませんか?

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そんな感じで、お財布を忘れても困らない(どうにかなる)生活が どんどん身近になってきているのではないでしょうか。

どんどん便利になっている昨今、カンボジアでは、ついに世界初だろうといわれている 中央銀行のデジタル決済実用化が始まりました!日系企業と提携して、ブロックチェーンを活用した、安全・簡単・迅速かつ無料の決済を開発し 正式導入に向けてテスト運用を始めたのだそう。トークン型のカンボジア国立銀行デジタル決済という形だそうなのですが、デジタル通貨ということで法定通貨に連動して価値が安定しているうえに 決済スピードや処理能力が高いのが売り。

サービスの名称は『バコン』(参考文献)というそうなのですが、「バンク」と「メコン」を掛け合わせたのかなという想像です。バコンそのものが、現金と同等の価値を持つそうで、カンボジア国立銀行が主導的に運営し、強固なセキュリティと十分な処理能力を備えており、安全、簡単、迅速にリエルやドル決済、そして送金が行われるのだとか。      

初めて知った言葉だったんですが、バコンは「転々流通可能」なデジタル決済ということで、例えば導入しているお店で、バコンで支払いを受けたら、 その後すぐに、その売り上げで買い物ができるんだそう。従来であれば、一定の期間の決済が取りまとめられて、それがぼーーんと振り込まれるみたいな形だと思いますが、バコンの場合は、受け取ったら即座に使えるので 経済活動の流動性が高まることも期待されているんですって!!

カンボジアでは、市場や小さな露店での買い物も多いですから、そういった人たちがデジタル決済を導入するときにも これなら負担がなくていいですよね!カンボジアなどの新興国では、スマホは簡単に手に入れられても銀行口座は持てないという人も少なくないので スマホでの決済に積極的になるのは 消費意欲を促進するにも必要な手だてでしょう。

日本では今ひとつ浸透しらないスマホ決済。その理由は、日本円そのものに対する絶大な信頼であったり、現金主義な国民性が影響しているところもありますよね。現金への信頼がなくなることを経験していないからこそ 現金へ依存してしまうというのは当然な気はします。古き良き文化を大切にしていると言えば聞こえはいいですが、しがらみを振り払うことや、こだわりを捨てることを良しとせず、いつまでも現状に満足しているような過ごし方は、 決して喜べたものではありません。

一方でカンボジアは、内戦時代にリエルの価値が失われた経験があり、わずか30年ほど前に、あらゆる文化や制度が崩壊した経験からしがらみがなく新しいことに挑戦しやすいところがあります。

ですから、スマホ決済を代表とするフィンテックは急速に発展していて 私たち日本人には想像できない文化が作り上げられているんです。      

日本はこの30年ほどの間に、家電(黒電話から子機やFAXなどの誕生まで)から、携帯電話(大きなものから小さく軽く、薄くなるまで)、そしてスマホへと発展していく過程を経験してきましたが、カンボジアは同じ30年の間で通信手段が整っていなかった中から、光ファイバーが到来して、いきなり薄くて小さい携帯、いきなりスマホで 隣近所の人とも、遠く海外の人とも同じように繋がれるようになっています。    

日本もカンボジアも、スマホが当たり前になりつつありますが、そこへの過程は全く違うわけですから、スマホ決済のあり方・捉え方が全く違っていて当然ですよね。

ちょっと話がそれてしまいましたが、 カンボジアが世界に先駆けてブロックチェーンを中央銀行が活用し テスト運用も開始しているというのは素晴らしいですね!しがらみがなく決定から実行が早いことは、新興国らしい素晴らしさなのかもしれません。  

カンボジアの中央銀行が、 世界のお手本になる日が楽しみです!

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