モウリーニョスパーズの話し【PL第1節】 〜守備面は少し良くなったよね〜
もうすでにEL予選の1試合目も終わって、今更感がいがめないし、なかなかな走り書きなエバートン戦の雑感です。
ラインナップは
『昨シーズンからの変化』
『生まれた疑問』
『気になったこと』
『最後』
【昨シーズンからの変化】
後半にシステムと配置をコロコロ入れ替えていたので、どれを変化と捉えていいのか難しいけど、通して見られた変化は
1.攻撃時のSBの役割
2.CBの安定感
1.攻撃時のSBの役割
主に変わったのは左SBのデイビス。
昨シーズンはボールを持った時に迷いがあったし、ソンとの絡みもあまりなかったけど、そこらへんの部分がかなり明確になった。
攻撃時、基本的には2列目の位置にいて、楔のパスを入れたり、サイドチェンジ(あまり精度は良くなかったものの)をしたり、ゲームメーカー的な役割をこなし、ソンにボールが入ったときは積極的なオーバーラップからのクロスを見せた。
守備面も、相手SHに対する距離が適切で奪うかどうかの判断も的確だった。
今シーズンは右SBのドハーティーがオーバーラップした時に、ホイビュエクが右SBの位置にカバーに入っていたので、それもデイビスが攻撃に絡めるようになった要因かもしれない。
右SBは新加入のドハーティーに変わったものの、役割は昨シーズンのオーリエと変わらず、SHと絡んで縦を攻略するようなイメージで、基本的にはサイド側の高い位置にいる。
フィニッシュに関しては雑だったオーリエよりドハーティーの方がより効果的な仕事ができている印象。
でも、守備面では楔のパスに対する対応(相手が背中を向けているような場面)は良いものの、1対1を仕掛けられるとオーリエよりは崩れやすい印象。またネガティブトランジションが遅い(特に後半顕著で、それで替えられたのかなぁという感じがする。)、バイタル付近の自分のポジショニングの欠如(自分のサイドに流れてきた選手を捉えきれない、CBと対応をスイッチできない)
ここら辺の守備面はまだ浸透していないように見えた。
2.CBの安定感
…空中線の強さ、ボックス内での冷静さ、1対1対応、シュートストップとモウリーニョが求めるCB像をダイアーとアルレルワイレルドはばっちり体現していた。
バイタルエリアでの判断ミスはほとんどなかったんじゃないかな、という感じ。
攻撃面で、ロングボールの精度と判断が微妙なくらい。
【生まれた疑問】
1.バイタルでのボランチの守備
2.デレ・アリの交代
1.バイタルエリアでのボランチの守備
昨シーズンからの持ち越し課題。モウリーニョの戦術上、バイタルエリアのスペースを埋め、ミドルレンジのシュートをストップするのはボランチの選手の役割になるが、昨シーズンはそれができる選手が現れなかった(特にシュートストップ)
ホイビュエクがその役割をするのかな、と思ったけど、今回の試合を見た感じだと、敵陣でプレスをかける方が好きなように見えた。ドハーティーと似た課題になるけど、ネガティブトランジションも遅い。
そもそも、攻撃面に関してもサイドの選手とショートパスで絡むのが好きそうな印象で、前半で右サイド寄りにいた時とか、後半の途中に左インサイドハーフ寄りになった時の方がパフォーマンスは良かった。
中盤で細かくポゼッションしたいなら、アンカーに向いているんだろうけど、モウリーニョの戦術的にはあり得ないので、インサイドハーフが適性?
…で、結局バイタルエリアで強い選手がいないのが現状。フィジカル的に強いシッソコも切り返しで簡単に崩されちゃうし、ウィンクスはシュートストップの間合いが掴めてない(間合いが基本遠い)、エンドンベレはネガティブトランジション遅いし、本当にいない。
結局、ここで防げてないからカウンターの場
が生まれにくくなっている。
今回の試合はアリがロ・チェルソのように守備時にボランチのラインまで下がることはなかったので特に顕著だったし、
ソンやケインが1対1を避けられていて、その2人が奪ってカウンターという場面も無く、本当にカウンターの場面が少なかった。
もう、ここは新しい人材か、もしくはCBを取ってダイアーを1つ前に置くか、という選択肢になりそう。
2.デレ・アリの交代
ロ・チェルソの負傷で回ってきた出番?らしく、そもそもコンディションが良くなかった印象。
とはいっても前半の数少ない決定機に結構な割合で絡んでいたし、ボールロストは多かったけど、ルーカスとそんなに変わんなかったんじゃないかと思う。
そうなるとさっきちょっと書いたけど、ロ・チェルソのように守備時にボランチラインに下がらなかったのが交代の要因だったのかなと。
ただ、結構明確に守備時はケインと2トップみたいなポジショニングして、しっかりプレッシングしてて、それが俺の役割だぜみたいな動きをしていたので、デレ・アリが勘違いしたか、役割を無視したか、わかってないのか。
別に効果的ではなかったにせよサボっていた印象は無かったので、45分での交代は意外だった。
攻撃への貢献度は絶大だから、モウリーニョの戦術と噛み合わせるなら、ある程度守備の負担が少ないサイドでの起用が現実的だと思う。
まぁ本当に活かすならホイビュエクもそうだけど戦術を根本から変える必要があるけど。
『気になったこと』
1.ルーカスの守備時のポジショニング
2.後半にコロコロ変わったシステムと配置
1.ルーカスの守備時のポジショニング
前半ルーカスが守備時に、やたら真ん中寄りにポジショニングとって、明らかにSBへのプレスが遅れていたこと。真ん中へのパスコース消しなんだろうけど、それにしても変なポジショニングだった。
2.後半にコロコロ変わったシステムと配置
後半、デレ・アリとシッソコが替わって、ウィンクスが左、シッソコが右サイドをケアするような4−3−3になって、その後ウィンクスがベルフワインと替わってシッソコとホイビュエクのダブルボランチ、ケインとベルフワインの2トップの4−4−2と思ったら、すぐにベルフワインとソンの位置が変わって、でその後ドハーティーとエンドンベレが変わってシッソコが右SBになってエンドンベレがボランチ入って。
シッソコ、どれだけポジション変えられてんだって感じだし、サイドに厚みをもたらしたり、右サイドのケアをしたかったり、1つ1つの変更の意味はなんとなくわかるけど、なんかモウリーニョらしくないなぁと。
戦術は変わらないから、配置の変更で余計な混乱を(特に中盤に)もたらしているだけのような気がした。
『最後』
レギロンとベイルの移籍が決まりかけているらしいけど、本当にそこが必要なのか?と。
ボランチじゃないの?って自分は思うのですが、守備面は修正する自信がある・・・のかな?
今回の試合を観る限り、今シーズンも戦術を劇的に変化させる気はなさそうなので、とりあえずはボランチの守備を改善できるのかを見ていきたいです。
では_φ(・_・
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