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念願の初キャンプ前夜の誤算

明日の天気は晴れ、降水確率30%。
ずっと雨で延期になっていたグループソロキャンにやっと行けるとウキウキしながら荷造りをする。

遠足の準備と同じで、キャンプ準備も案外楽しい。

●何を持っていくか
●何を作って食べるか
●ひとりで何をして過ごすか

ソロキャンは自由だから、すべて自分のやりたいようにできる。
だからこそ全力で楽しむためには事前準備も大切。

持ち物リストを作り、スーツケースに用意したキャンプギアや食材をパッキングしていく。今回はテントだけ借りる予定で、大体の荷物を詰め終わったあたりで電話が鳴る。


前日夜22時の電話

グループソロキャンを企画して誘ってくれた友人は、この夏ほぼ毎週キャンプに出かけて完全にベテランの域に入っている。そんな友人からの電話だった。

友人「えーと…、寝袋って買いました?」

自分「え?この時期、寝袋いらないですよね?
   涼しくなってきたけどまだ暑いですし。」

その日も夜22時過ぎでも気温は20度近く。
Tシャツ1枚で窓開けて寝れるくらいの心地よい気候。

以前の記事で書いたアウトドアショップの店員さんからのアドバイス通り、寝袋なしで行く気満々であった。


友人「今こっち、気温13度だよ。
   長袖でも結構、肌寒いよ。」

自分「え?こっちは20度近くて暑いですよ。」

友人「は!?今の時間で気温20度超えてるの?」



友人宅のある茨城県は首都圏の気温とは違うらしい。
キャンプ予定地は茨城県。

急いで天気予報を調べると、明日のキャンプ予定地の最低気温は14度。


これは寝袋が必要な寒さだ。


さらなる追い打ちを電話で言い渡される。

友人「明日貸す予定のテントなんだけど…、
   シングルでグランドシートもないから
   床冷えして寒くて寝られないと思う。」

自分「んんん?どういうこと??」


通常、秋冬に使うダブルウォールテントは、インナーテントの上にフライシートをかぶせて2重になっていて、その隙間の空気層が暖かさをキープしてくれる。

ダブルウォール


だが貸してもらう予定のテントはシングルウォールテントで、テロテロのうすいナイロンの布1枚のみのタイプ。さらに床面もない。
地面からの冷気と外気温から守ってくれるのはナイロンの布1枚。

シングルウォール 2


イメージ的には、公園でブルーシート1枚だけで寝泊まりするのに近い。


これはなかなかハードモードすぎる。


友人から提案された選択肢は5つ。割と難易度高めでしびれる。

選択肢1 夜、寒くなってきたら帰る
選択肢2 キャビンの当日キャンセルが出たら借りる
選択肢3 朝イチで寝袋買ってくる

選択肢4 一晩中、焚き火で暖を取って寝ない
選択肢5 誰かの車を借りて車中泊


念願の宿泊キャンプ、できれば帰りたくないし、テント泊をしてみたい。
キャビンは当日キャンセルが出たらの案だから運次第。

数万円近くする寝袋をコンビニで足りないものを買う感覚でサクッと買うのは個人的には厳しいので却下したい。

最悪、車中泊か、焚き火を燃やし続けて寝ないのはアリかもしれないという結論に至る。

友人「とりあえず防寒具を持ってきてね」

自分「はい…」


どうする、自分!?

電話を切って数分呆然とする。

前日の夜に言われてもなぁと思う一方、仮に数日前に言われても状況も対策も何も変わらないかと気付き冷静になる。

そして数年前、外気温マイナス15度の真冬の北欧を旅したときの服装を引っ張り出す。試しに準備した防寒具を着込んでみるとキャンプ感ゼロ。

秋キャンプってこんなエスキモーみたいな格好になるんだっけ?

着込み

コンパクトで防寒できる寝袋の偉大さを痛感。寝袋、買おう。

閉めたスーツケースを再び開き、ダウンコートやヒートテック、防寒具をぎゅうぎゅうと詰め込む。全部は入り切らないのでカバンがもう一つ増える。


最終手段を使う

荷造りしながら、もうひとつの選択肢が強く頭をよぎる。

選択肢6 気温を上げる

晴れ男・晴れ女が「晴れになるから大丈夫!」と根拠なく言う感覚に近いのだが、自分は気温を上げるのがちょっと得意だ。

昔から毎回、旅行に行くと旅行先の気温が高くなる。
海外旅行の場合が顕著で、現地気温が上がり秋が急に夏に戻ったり、出国すると翌日から日本は大雪になったりすることが多々あった。

松岡修造がいる土地の気温が上昇する現象と同じことが起こるので、我が家ではこの気温を上げる力を「修造力」と呼んでいる。

車中泊や焚き火番よりは、持ち前の修造力で気温を上げるのが実現可能性が高く一番いい気がしてくる。

深夜2時。
荷造りを終え、ナチュラルハイになりつつ若干の不安が残る中、明日の夜の気温が上がることを祈り眠りについたのだった。

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