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邸宅と庭園と花写真の体験

変わった美術館だな

と、前々から思っていた東京都庭園美術館を覗いてきました。


お屋敷の鑑賞

この日は蜷川実花「瞬く光の庭」展をやっていました。最初、作家のお名前の読み方が分からなかったのですが、「にながわ みか」という写真家・映画監督さんでした。どこかで見たことのある名字だなと思ったら、演出家の蜷川幸雄にながわ ゆきおの娘さんでした。写真展(一部映像展示あり)です。

★展覧会サイト★


会場の雰囲気を、この記事の見出しの画像にしました。パッと見やや地味なイメージになってしまっていますがそれは私が未熟なだけで、タイトルどおり明るい彩りの展覧会です。ぜひ会場でリアルの作品や光景をお楽しみください。


初めてこの美術館を訪れた人は、美術館になっているアール・デコ様式のお屋敷(旧宮家由来)自体と、その中に展示された(あるいは飾られた)写真作品が醸し出す視覚世界、その2つを堪能する感じになるのではと思います(私はそんな感じでした)。


「アール・デコな」お屋敷である本館の後には、「ホワイトキューブな」新館が展示会場として続きます。新館側にインスタレーションがあったり、カフェやショップがあります。美術(史)的価値のある建築物を公開すると同時に保全しつつ、今どきの美術館に求められる機能やサービスも提供するとなると、こうなる。勉強になりました。


庭園の散策

下手に文章にせず、シンプルに写真でご紹介します。

全体はこんな感じ。

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洋風パート。

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和風パート。

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青い空。

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緑の大地。

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お帰りはこちら。

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展覧会と併設レストランのコラボメニュー。
入園しないでもレストランは利用できる。

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おすすめ

今回ショップで公式ガイドを買ったのですが、個人的に正解でした。

  • 館内で撮影NGだった場所(そういう場所に限って特にいいなぁと思ったりする)の写真が載ってる。嬉しい。

  • 自分で撮るより、上手い。助かる。

  • 展覧会(企画展)の開催時と、そうでない時とで、美術館の趣が違う。ガイドブックは展覧会仕様になっていない素の建物(内装)が写っているので、また違う味わい。

欲を言うと、お値段このままでもう一回り大きい判型だったらもっと嬉しかったなと。注意点として、取り上げられているのは建物(建築・内装・調度家具)のみ、庭園の方の解説や図版は含まれていないことが挙げられるかと思います。


あとはありきたりなことですが、庭園を気持ちよく味わうため、天気のいい日に来ることですね。好きな花の開花時期にあわせて来園するというのも、賢いと思います。入り口に置いてあった敷地地図の裏面の「Plants Calendar」を見て、このことに気づきました。この記事を書くために確認したところ、美術館HPでもそのPDFが手に入ります。ただ、場所が分かりにくいので、リンクを貼っておきます。↓↓の2枚目の方です。

https://www.teien-art-museum.ne.jp/garden/img/gardenMap.pdf


まとめ(感想)

「うちは建物もすごい」という美術館・博物館はいくらでもありますが、「うちの目玉は建物です」という美術館は、私には新鮮でした。しかも近代以降よくある有名建築家XX設計みたいな権威的な正直ときにお仕着せがましいと感じる導入ではなく、過去に作られた美しい建築物を、見に来た後代の我々に自然に楽しませてくれるつつましさに溢れ、とても居心地のいい時間・空間でした。


他に、この美術館では通常の観覧以外に、ベビーカーの赤ちゃんとその母親、障害者とその補助者などの受け入れに積極的なところも印象に残りました(いわゆるアウトリーチといわれる配慮かと)。このあたりの詳細はぜひ美術館のHPでご覧ください。


お読みいただき、ありがとうございました。


誠にありがとうございます。またこんなトピックで書きますね。