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ビジネスアイデアを考える時に考えるべき5つのこと

こんにちは、TRAIL の戸田です。

ビジネスアイデアを考える時に考えるべき5つのこと

経営再建下の業態転換、新規の事業開発、技術系ベンチャーの立ち上げなど、新たなビジネスのアイデアが求められる局面があります。

本当に顧客はいるのか、市場性はどれほどあるのか、どのような具体的な価値を提供するのかといった基本的な検討項目と合わせて、今までの経験上から、忘れずに考えておきたい5つのチェックポイントを挙げてみたいと思います。

1. なぜ今、そのビジネスが無いのか

これだ!と思っても、大概は似たようなビジネスが既にあったり、少なくとも何らかの既存の代替手段があります。もし無いのだとすれば、それはなぜか。

過去に試した企業があったのに撤退している理由、同業/類似事業者が参入してこない理由を突き止める必要があります。やってみながらの検証でも構いませんが、ビジネスとして何らか成立しないポイントが隠れている可能性が高いことを前提として、健全かつ客観的に自分のビジネスアイデアを検証していく目を持ちたいところです。

2. 顧客の都合にミートしているのか(予算、ペインポイント、タイミング)

作り手側の想いや仕込みを考えると「相当いい」と思える商品やサービスも、実際に市場に投入したり顧客に提案してみると、そこまでではない反応が返ってくることは多いです。

スイッチングコスト、習慣化といった顧客の購買行動に関する慣性の法則の影響もありますが、そもそも、予算がない、あれば便利だけどお金を払うほどではない、今はそれどころではない=優先順位の低い問題(特にBtoBにありがち)なため、結果、買われません。

顧客の都合を明らかにしていくのはインタビューだけでは難しいという印象であり、商品を作り直しては現実の行動としてのフィードバックから仮説検証を繰り返して学ぶ必要を感じます。

3. 後から競争相手が入ってきても勝てるか

新たなビジネスアイデアを具現化していくのは相応にリスクが高いため、小さく生んで大きく育てるアプローチが採用されることが往々にしてあります。

しかしながら、市場のタイミングもありますし、初期的な成功を宣伝することでかえって大手や競合他社を刺激してしまって競争が早期に激化してしまうことも容易に想定されます。

競合から真似されることを前提に、それでも勝てる目論見を持つべく先行優位や独占商圏を築く施策、あるいはカウンターの施策を用意周到に展開することが求められます。

4. 事業のシナリオが崩れる時はどんなときか

多くの方々がすでに言及されている通り、新たなビジネスアイデアに関する事業計画は変更ありきの位置付けになり、当初の考えからはどんどん変わっていきます。

とはいえ、根本的に「これがなければ始まらない」市場の可能性に関する認識や、自分たちの優位を決定づける強みであったものが覆されてしまうと、さすがにピボット(戦略転換)の成功確率も大きく下がります。

では、どのようなことが起きると、事業のシナリオの根幹が揺るがされることになるのか。それは市場環境や競争に限らず、許認可・規制であったり、天災であったり、構造的に大前提となっている与件の継続性や真偽を見極めようとすることが肝要です。

5. 本当に心からそれを成し遂げたいか(それはなぜ≒なぜ自分なのか)

もちろん市場が大きくなりそうなので参入します、という考え方もあります。

しかしながら、そうしたマーケットは競争も激しいのであり、勝者と敗者の二極化にもなりやすいと考えられます。前述の1〜4はいずれもネガティブチェックに近い視点で、どちらかといえば少し遠目から自分のビジネスアイデアを検証するといったものでした。検証の結果はおおよそ「できない理由」や「一筋縄ではいかない難しい状況」等のもっともらしいことが沢山出てくるでしょう。

それでも、いくつもの壁を乗り越えるためには、自分/自社が何としても手掛けなければならないWHYを言語化して意識しておくことが大切です。

最終的にスケールしなくとも、ビジネスの「質」としての自分/自社との結びつきが唯一無二のストーリーを生み出し、独自の戦略=挽回策の出発点・着眼点をもたらしてくれることになります。

本日は、以上です。

TRAIL INC.(トレイル)
経営変革のための伴走パートナーシップ
Open Management®
(オープン マネジメント®)

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