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教育ポートフォリオを攻略する3つのポイントとは?

(0)はじめに

新・家庭医療専門医取得のためには何本もポートフォリオを作成しないといけないのですが、その中にいくつかハードルの高い領域が眠っています。大体は臨床現場以外の取り組みが求められていたり1人ではなかなか取り組めない領域で、この「教育」に関わるポートフォリオはそういった高ハードル領域のひとつではないかなーと考えています。
今回、オンラインメンタリングを行った際に「教育ポートフォリオをいかに攻略するか?」という話になりました。
専攻医の先生に同意を頂きましたので、共有したいと思います!(S先生ありがとうございます)


(1)教育PFのどこにハードルがあるのか?

 2021年のルーブリック(ポートフォリオの基準を示している資料)を見てみましょう。
 優評価:臨床現場での医療/福祉/介護専門職(各々の学生含む)への教育機会において、計画、実施、評価 という教育活動の流れを経験し、何らかの教育学的枠組みを用いた省察ができている.
 ……と記載されています。
 なんとなーく講義しました、ではなくて、「教育計画を練って実践し、評価をして振り返ろうぜ!」というところまで求められているわけです。

 この時点でハードルを感じますよね。教育計画ってどう作ればいいの? 評価ってどうしたらいいの?など多くの悩みの声が聞こえてきそうです。
 また、教育を試みるためには準備が必要です。1月の段階で何も手付かずだった!これから教育しなきゃ!となってしまうと、タイムリミットがますますハードルを高くします。
 こういった「取り組みのために時間がかかること+ルーブリックに記載されている項目をどうクリアすればいいかわからないこと」が、教育ポートフォリオが高ハードルになっている理由だと個人的には解釈しています。

(2)メンタリングからの経験談

 さて、実際に専攻医の声を聞いてみました。
 今回メンタリングを行った先生は、すでに初期研修医を対象に勉強会を計画して実施もされているとのこと!(この時点で積極的に取り組まれていて素晴らしいですね)
 しかし、ポートフォリオに書いてある評価というところで悩んでしまったようです。
 「カークパトリックとか使うといいんですよね。でも書いてあることがよくわからなくて、何をやったらいいかわからなくなりました」
 実際に作成した計画書を見せてもらうと、確かに学習者の感想はチェックされていますがこれが評価になるのか袋小路に陥ってしまったようです。そんな専攻医の方に送ったアドバイスを紹介してきたいと思います。

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