『人はなぜ戦争をするのか』フロイト
はじめに:エロスが戦争を止める女史は、実はフロイトが好きである。フロイトは、現代科学では誤りであるとされる理論を多く提唱した。しかし、フロイトの功績というのは、心理学発展のためのたたき台を創ったことである。学問の発展の火ぶたを切るのに、誤っているか正しいかは、関係ないのである。
女史は、誰も精神分析など相手にしなかった時代に、ひたすら精神病院の患者を観察し続けたフロイトのマインドセットに大いなる敬意を払っている。
さて、本著は、タイトル通り、人間が戦争をする要因を、精神分