見出し画像

卒園式。爆笑スピーチ。ピアノの機材トラブル。

3/23勤務先のバイリンガル保育園の卒園式が無事に終わりました。
私がこの園に来たときは2歳クラスだった彼等が、4月には小学生になるんですね。

ひとりひとりとの初対面や小さい時の姿を覚えてるから、大きくなった今の姿を毎日見てるだけでも正直な話、毎日こっそり感激してました。
そんな彼らとも、明日でお別れです。

私は毎年、どこの園でも卒園式は号泣していました。
てっきり今年もそうだと思ってた。
ところが…

毎年そうだと言えばそうなんですが、今年の卒園児達はキャラかぶりなしに個性派ぞろいの面白くて素敵な子達。
素敵は素敵でも、なんというか今年は天然オブ天然・どストレートな面白エピソードが多すぎて、いつもは号泣タイムになるスピーチで爆笑する先生が続出。

ほんと、毎日毎日「なぜ今それをやる!!なんでそこでそうなるんだーー!!」と叱ってきた子達の面白い行動がよみがえって…
毎年号泣王のこの私も、自分のスピーチのときに思い出して我慢できなくなって吹き出し、ついには爆笑してしまう不祥事発生。
こんな卒園式、みたことも聞いたこともないってば。

でも、なんかこれで良かったとも思いました。

卒園式の合唱や入退場・子供達のスピーチのときのピアノ演奏や伴奏者は、すべて私。

「さよならぼくたちのほいくえん」
「Amazing Grace」
「Do Re Mi」
「ありがとう、こころをこめて」
「Danny Boy」
「TUBAME 」
などをikuyoアレンジのピアノ(+2曲は子供達の歌)でお届けしました。

ここでまた、本番当日の朝のサウンドチェック時になんとサスティンペダルの配線がイカレてたのか突然壊れてリバーブのかかりが逆になったり突然ランダムに入れ替わる機材トラブル発生!!

これ、ピアノ弾きにとってどれだけ厄介なトラブルか、鍵盤奏者の方ならわかっていただけると思います。
普通は踏んだらペダルがかかるのが、踏んだらかからなくて離すとかかるとか、それがまた突然逆になるとかめちゃめちゃになるわけです。

普段の演奏をしながら音を聴いて今はどちらのときにリバーブかかってるかを判断し、タイミングをそれに合わせて足は逆の動きをしないといけない。

なにを意味するかというと、本来の音楽とは別に関係ないとこで10倍ムダな労力予定外に使う必要があり、失敗したら死亡事故に等しい大惨事というアクロバットみたいな本番なわけですよ。

これなんの武術の技かよっ!?鬼滅の刃の柱の修行かっ!?ってなりませんか?
これが、感動の卒園式のハイライトの本番演奏でなんです。
おいっ!感動できんやんけ! 
たのむから、可愛いあの子達と保護者様のためにも私に感動させてくれ!ムダな労力いらんわ。

しかも、感動系の卒園式ソングってバラードでペダルのタイミングが命!なんですよ。
ペダルのタイミング間違えたら感動が台無しになるやつなので、誰もペダルの故障を知らないけど私は命がけでしたよ。もう。

クラシックとかで、完璧なコンディションのピアノで楽譜どおりに弾く方とかだったら、ペダルの使い方の重要性を私なんか以上にご存知なので、ブチ切れどころでは済まなかった不祥事だと思います。
私があらゆる本番中の事故を経験したポップス系シンガーソングライターだったことが、今回の身体の動きや機転をきかすのには幸いしました。

たまたま長く貧乏ミュージシャンをしてきて自宅がエレピだったのと、楽譜ではなく耳コピで独自のアレンジを作って状況を見ながら尺を変えたりして弾く現場や本番が多かったのと、いろんなライブで長年場数を踏んでいたからトラブルやハプニングの対応に慣れていた… 
などのポップスやロックのライブ現場でのあるあるが今回はプラスに働いたみたいです。

が、私に言わせれば、音楽や楽器をやってこられた方は保護者様には沢山いらっしゃるでしょうし、ある水準以上の方の耳であれば「なんかおかしい」と気づいたと思うのです。
(私でも絶対すぐに気づくし、絶対に言わんけどそう思う)

お子さんの一生いちどの晴れの日に、100%感動をお届けするべき場面で、ペダルのかかりが逆になってることなんぞに神経を払って100%音楽と子供達にエネルギーを注げなかったことだけは、演奏者として悔しくて腹が立ってたまりませんでした。

それもまぁ、2年前の卒園式でも機材トラブルがあったのに、社長にアダプターを買い替えていただいたことで解決したと思っていた私の人様任せな姿勢が、そもそもダメだったと思います。

これについては詳しくは書きませんが、これからを考える上での重要なヒントとして受け止めてます。

ともあれ、本年度の重要なイベントが終わりました。
卒園児達との最後の時間は、あと1日。
大切に過ごしながら、静かに来年度のことを進めていこうと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?