女が差別されてるのは、自由民主党に投票した女たちの自業自得じゃないの?

そもそも日本の女性は多数派

「女性差別はマジョリティである男性が解決しなければならない問題だ」

Twitterでフェミニストを名乗る女性から、何度かこのようなお言葉をいただいたことがある。
たしかに日本のジェンダー・ギャップ指数は世界でも最低レベルであり、年々順位も指数も低下している。明らかに国際社会の基準に比べて、日本は女性が差別されている社会というのは事実だろう。

そして一方で、日本は民主主義という名の多数決を採用している。
たとえば100人の男性が女性を差別する政治家に投票すれば、少数である99人の女性は多数決に勝てない。それは数の暴力を悪用した差別なので、たしかに男性に意識を変える義務があると思う。

だが実際のところ、総務省の統計調査を見ると日本人口における男性の数は6100万人で女性の数は6400万人。女性の方が300万人も多い。
〝多数派〟という言葉の意味を額面どおりにとらえれば、じゅうぶんマジョリティと言っていいだろう。

もちろん有権者の数が男性の方が多いのかもしれないし、女性の方が積極的に投票に行っておらず得票数が低いという可能性もある。

だが、衆議院選挙や参議院選挙のデータを見ても、昭和35年以降あたりからは一定してずっと男性の投票者数よりも女性の投票者数の方が多い。

なぜ女性は自分たちを差別する政党に投票するのか

男女差別の代表的な例に「夫婦別姓問題」というものがある。日本においては男女が結婚した際、女性が男性の家に嫁ぐという伝統的な考え方があり、女性がほぼ強制的に名字の変更を余儀なくされるというものだ。
自分も普段、会社で仕事をしていて、同僚の女性が結婚を機に名字を変えるという場面はよく目にする。が、何年もずっと「鈴木さん」と呼んできた相手を翌日からいきなり「木村さん」と呼べと言われても、面倒だしややこしい。結婚後も旧姓を名乗り続ける女性社員はかなり多いし、男性社員である我々もその風習を良しとしている。女性だけが姓を変えるメリットは社会的にないと思われるし、別姓を導入することに個人的に異論はない。

だが、安倍晋三という男性は、総理大臣という地位を悪用し、この夫婦別姓を「経済成長にはかかわりがない」と一蹴してしまっている。

思い返せば自民党の政治家というのは、どうも女性差別的な言動や考えをしている節が昔から多い。

かつて「女性は産む機械」という大暴言を放った柳沢厚労相も、安倍晋三が任命した自民党所属の政治家だ。
大臣の立場にある人間がこんな暴言を放った末、辞任もせず責任を逃れ続けられた時点で、日本は女性に対して差別的な国家だと断言できるいい例だと思う。

だが、彼らは不法に日本の政権を乗っ取ったわけではない。我々有権者が選挙という多数決を行った結果、彼らは議員や大臣に選ばれているのだ。
繰り返して言うが、「日本の多数派である女性たちが自民党に投票した結果」である。

個人的な見解だが、差別を解決するには法律で罰する以外の方法はないと思う。個人個人の自由な裁量でかってに人を裁いていては、社会は社会の体をなさない。「こういうことをしたら差別なので罪として罰せられます」と国が法律で明確にしない限り、差別は解決するはずがない。

例えば貧しい家に生まれた赤の他人に「あなたは生まれたときから私たちより裕福だから、私たちを差別している。だから私にお金を払うべきだ」と言われたとする。普通は払わない。「私は法律に従って国に税金を払っているし、その税金は国を通してあなたに還元されているはずだ」と言い返すだろう。それであってる。無用な罪悪感を抱く必要はない。
残念ながら日本の税制がそこまで平等とは言いがたいが、すくなくとも法律に従って生きていれば人々が勝手に他人を罰したり、罪悪感を抱かなくて済むというのが法治国家の健全な姿のはずだ。

これは男女差別にしたって同じことで、「男は生まれたときから優遇されている!」といくら女に言われたところで、「いや俺たち法律に従って真っ当に生きてるだけですし」としか返しようがない。
もし不平等で不公平だと感じていて、それが解決されていないなら、法律や制度が間違っているという前提にまずは立ったうえで話を進めたい。

仮に日本のすべての女性が性差別に反対していて、性差別を広げるような政治家に投票をしなければ、日本の男女差別はかなり改善していたはずだと思う。だって女の数の方が多いんだもん。細部はデフォルメしているが大まかにはそういった理屈のはずだ。
ではなぜ日本の男女差別が遅々として解消しないかというと、答えは簡単だ。
日本のすべての女性は性差別に反対していないのだ。


フェミニストがマイノリティなだけ


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へったくそなかんたんパワポで申し訳ないが、たぶんフェミニストが「私たち女性はマイノリティだ!」と叫ぶときの対立構図はおおむねこんな感じの模式図だ。だが最初にも言った通り、男女の人口は同数だし、よしながふみの漫画みたいに女だけ死ぬウィルスが日本に蔓延してたりもしない。
もう少し実態に即した図に置き換えると、たぶんこんな感じである。

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確かに男女差別を気にしていない無関心な男性はかなり多いが、視点を変えれば男女差別を気にしていない女性だって同じぐらいに多い。
「女性がマイノリティだ」というフェミニストの主張は全くの思い違いで、実際には「女性の中で差別に反発している女性が少数しかいない」というだけである。

「女性は自立して働くべきだ!」と言ってるのはそもそも首都圏の中流階級以上に生まれた大卒でキャリアもあってちゃんとやりたい仕事と向上心を持ってる一部の女性だけで、多くても日本の10%ぐらいの人たちだと思う。
だが首都圏以外の地方に生まれた中流以下の家庭に生まれたご息女は、「勉強とか資格とかめんどくさーい」って感じだと思う。そもそも地方はろくな仕事がないし働き口もない。活躍したい社会がそもそもない。彼女たちとっては自分たちが苦労して面倒な努力をして都会に出て独立して仕事をするより、ジェンダーロールという与えられた役割に乗っかって生きていきたいのが本音だと思う。
「ジェンダーロールは悪だ!」と思ってるのは都内の一部の意識の高いエリート層だけで、大抵の意識の低い人たちにとってむしろ生まれ持って与えられたロールの存在なんてものは有り難い。「この土地に生まれた男はこう生きてこういう仕事をして、女はこれぐらいの男と結婚してこの歳で結婚して子供はこれぐらいで作る」って先に社会が決めてくれているなら、それに従って生きる方が大抵の人にとっては楽なのだ。「自分で自分のやりたいロールを探して勉強して自己実現しろ!」なんて大多数の人は言われたくないのである。

こんな事実は僕がいまさら指摘するまでもなく皆さんうっすら認識できているだろうが、個人的には1つの疑問が湧く。差別を気にすることなく現状維持に甘んじている男性は確かに多いし、それをわざわざ改革したがる男性は少ないだろう。それについて「もっと差別に目を向けろ」とフェミニストが男性に怒るのは理解できる。

だがなぜ、差別を気にしていない同じ女性に対してフェミニストは怒りを向けないのか?
「差別? 平等? なにそれめんどくさーい」と思ってることに関しては、ぶっちゃけ男も女も同じだし、それで男性だけを責めるようであれば不公平だなと感じてもおかしくない。少なくとも僕はそう感じる。

結局のところ、差別反対に賛同してくれない同じ女をひっぱたいて「お前も一緒に戦え!」とたきつける方がよっぽど手っ取り早いのだが、女は女同士で争いたくないから仕方なく男の方を叩いて活動した気になっているだけではないだろうか。

だがSNSや現実のフェミニストの活動を見る限り、男性側には理解者が増えるどころかむしろ、積極的にフェミニズムに反対する男性を増やしているし、女性の中にも「彼女たちの活動は攻撃的で賛同しがたい」という印象を持たれてしまっている。

結局の所、いわゆるツイフェミと呼ばれる連中の活動というのは味方を増やす努力を怠って敵を増やす努力をしているアホという以外にない。
差別に無関心な女も悪いし、関心を持っていて仲間を増やす努力をしていない女も悪い。これがタイトルにも書いている〝自業自得〟という言葉の指し示すところである。数の優位を利用して選挙で自民を落選させなかった時点でお前らの負けである。

たとえば女性たちが、政治に無関心な友達の女性や家族の女性に「私は夫婦別姓に賛成だから、反対している自民党に投票するのはやめてほしい」と草の根的に説得するだけでも、この問題は大きく解決に前進していたはずだと思う。

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しかしツイフェミというのはTwitterで見ず知らずの男に噛みつく勇気はあても、リアルの知り合いや家族に「なんか政治とか社会運動とかにうるさいやつ」という目で見られる勇気はないのはないだけではないだろうか。ネットの中だけでは勇猛果敢で攻撃的に振る舞えるのは男も女も似たようなもんである。

人は恐怖でしか動かない

結局のところ人は恐怖でしか動かない。それは男女平等だし、我々庶民だけでなく政治家だって同じ事だ。

だが、日本の政治家はフェミニストという存在を恐れてはいない。だってどれだけ無視しようがぞんざいに扱おうが、支持率は下がらないし議席を失うこともない。
もし差別的な政策をとることで議席を落とすような事態になれば、政治家はきちんとフェミニズムを恐れるだろう。だが、支持率が下がらない限りなんら恐れるべき存在ではないのだ。

だが、議席を奪うだけが恐怖の与え方ではない。社会を恐怖させる方法と言えばそう、テロリズムである。

このエメリン・パンクハーストという人物は名前のとおりとてもパンクなお方で、女性の参政権を勝ち取るために爆弾テロを仕掛けて本当に参政権をもぎ取ったという恐るべき人物である。

僕はこの人物の話を本で読んだとき、心の底から震えた。単純にカッコイイ。暴力でしか権力を勝ち取る方法はないという現実に真っ向から立ち向かっている。
こんなシビれる人物に比べると、自称フェミニストたちの行動というのは、なんともまあ残念なものと感じる。もっと男達を恐怖させて脅かしてほしい。もちろん「彼女のように爆破テロを行え!」と言うつもりは全然ないのだが。

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