煌々と黒き頁を繰る霜夜〜チバユウスケ詩集「モア・ビート」を読む〜
元ミッシェルガンエレファント(現 The Birthday)のボーカル・チバユウスケさんの逝去から、もうどれぐらい経ったでしょうか。
青春時代を彩った歌を歌うひとが居なくなった喪失感は未だ拭えず、かの音源も聴けない、ライブ映像なども見られない日々が続いておりますが、数ある追悼記事のひとつから、
チバさんが生前、詩集を出していた
と、知ることができました。
このタイミングで手に入るか不安でしたが、
すこし早めのクリスマスプレゼントと言わんばかりに無事に届き、
思いのほか分厚い詩集を、少しずつ
少しずつ読ませていただいて、
ようやく全体の半分くらいまできました。
チバさん2作目の詩集「モア・ビート」は
(1作目の「ビート」は1月31日復刊)
わたしの青春時代に欠かせなかったバンド
ミッシェルガンエレファントのほうの
歌詞ではなくて、
ミッシェル解散後の2006年から、チバさんが亡くなるまで活動を続けていた The Birthday の歌の歌詞が、主に収められています。
(ソロ名義での作品の歌詞も入っているとか)
その時期は社会人2年目で、ピアノ講師の仕事を始めたばかり。職場がしんどすぎて病んでしまい、あんなに好きだったミッシェルの曲だけじゃなく、ロックと言われるジャンルの曲がすべて聴けなくなってしまった時期でした。
なので、The Birthdayの曲は、いままで1度も聴いたことがありませんでした。
映画版スラムダンクのオープニング曲になっている「LOVE ROCKETS」を、半年前くらいに聴いて、やっと1曲はじめて聴けた!
という感じです。
なんて……
なんてカッコいいんだ!!!!
これまでは曲を聴いて、歌を聴いて
歌詞カードは最後に見る、
みたいな感じでした。
その順番が、今回は逆になるのです。
詩集(歌詞)を読んで、音源を、歌を聴く。
なんか新鮮!
いま読めたところまでで、
印象に残った部分を引用します。
カッコいいだけじゃなくて、
こんなに叙情的というか、
繊細というか。
今までのチバさんのイメージが、
いい意味でひっくり返りました。
自然の美しさを切り取ったような歌詞が、
わたしには少し意外だったんです。
歌詞のなかに、四季の移ろいがあることも。
赤とか青とか黄色とかが、
「どうやって生まれてきたのか」
わたしは考えたことがありませんでした。
別の曲の詩の冒頭部分に、
「ドーナッツ食べたくなったけど
あの穴はなんであいてるの? かわいいけど」
とあるように、
当たり前にあるものを、
そのまま「当たり前」としてスルーせずに
なんであるんだろう
どうやってできたんだろう
と、目を留めてみるところから
詩が生まれていくんですね。
勉強になりました!
いただいたサポートで、たくさんスタバに通いたい……、ウソです。いただいた真心をこめて、皆さまにとどく記事を書きます。