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追憶のドラムスティック別れ霜

きょう、5月2日は「東京スカパラダイスオーケストラ」青木達之さんの命日。


青木達之(敬称略)

1966年8月15日生まれ。

慶應大学在学中の1989年、
ドラマーとしてスカパラ入り。

同メンバーのNARGO(Tp.)、北原雅彦(Tb.)、
GAMO(Tsax)、谷中敦(Bsax) (いずれも敬称略)の
「スカパラホーンズ」とともに、
小沢健二の楽曲に携わり、アルバム制作、
ライブ、TV出演、全国ツアーにも帯同した。

1999年5月2日、小田急線の線路上にうつ伏せに横たわっているところを急行電車に轢かれ、
32歳の若さで死去。
https://forellechen.blogspot.com/2020/09/90.html?m=1
そしてWikipedia「青木達之」より



1995年のシングル「花ふぶき〜愛だろ、愛っ〜」

永瀬正敏さんの出演なさっていた
「カクテルバー」のCMソング……

わかる方、いらっしゃいます?





生前、メンバーからの信頼も厚かったようで、
沖祐市(Key.)さんは、自身のTwitterで、

まだ僕らが何者でもない頃。
音楽もスタイルも人となりも全てにおいて
惹かれていました。


と、述懐しています。
「気持ちの整理をつけるのは無理」とも。




青木さんが亡くなって半年後の
1999年11月発売のマキシシングル。

(ドラムは現メンバー・欣ちゃんこと茂木欣一さん)


月明かり越えて走る
無口な 笑顔に捧げるメロディー
何故か足を止める時
感じる 体を揺さぶる魂

いつか別れの日が来ても
止まらぬ 鼓動に捧げるメロディー
過ぎ去った時を超えて
つながる 心に捧げるメロディー
「戦場に捧げるメロディー」歌詞より抜粋


メンバーの心のなかに
いまも、青木さんは生きているんですね。





わたしは、亡くなってから青木さんを知りました。淡々と、でもどこか飄々としたドラム叩くひとだな、という印象です。

まじめで責任感が強い、と評されている一方で、
真顔でクスッと笑えることを仰る。

そんなところも、
過去の作品からうかがえました。






そんな、青木さんの命日が近づいてきたころ
5月2日を境に、見られるのがまれになるという

「別れ霜」という季語で、一句詠みました。

(のちにTwitterのお題? になって、
「これだ!」と、ストックしてあったのを
速攻で投句したという)





「ちょっと……、生々しすぎやしないかい?」

青木さんの亡くなった背景、というか情報を
いろいろ入れすぎているわたしの懸念をよそに、

この句は、とても反響が大きく、

「誠に沁みる鑑賞体験」
「胸にせまる」

などなど、数々の嬉しいコメントを頂きました。



あと、在りし日の青木さんに想いを寄せていただいた推敲句も、コメント欄にて頂戴いたしました。それが、タイトルの句です。

追憶のドラムスティック別れ霜
ラベンダーさん、ありがとうございますヽ(´▽`)/



とにかく、予想以上に句へのコメントが盛り上がり、驚きつつ大変うれしかったのです。





こんな展開になろうとは、まったくもって
予想していなかったわたしは、

この「生々しい」句の推敲句を
用意していたのでした。


こちらです。

青木折れ花の散るらむ小田急線




まさか、「青木の花」という植物があろうとは。

青木の花
山地の木陰などで自生する常緑低木。
葉は対生、大型の長楕円形で厚く光沢がある。
四月ごろ、あまり目立たない紫褐色の小型の
四弁花が枝先に穂のように集まって咲く。
俳句歳時記・春(角川書店編)163項より




このような花。
シブい紫色が、青木さんのイメージに
あっている気がします。

(スカパラのスーツの色っぽいような気が、
しないでもないです、はい。)

https://greensnap.jp/article/8664


花言葉は「初志貫徹」「永遠の愛」など。
常緑樹で耐寒性も強いため、
このような花言葉が生まれたようです。
(https://greensnap.jp/article/8664より)


曲の始めから終わりまで、
カチッとしたドラミングを変えない、
青木さんの一貫性。

花言葉「初志貫徹」に合っているような。




しかし、ここで新たな問題が。



「青木折れ」=季語の木を折り
「花の散るらむ」=季語の花を散らせ


これ、季語の扱い的に、どうなんでしょうか。


生々しさはオブラートに包み隠され、
花が散って、絵になるかなぁなんて思いました。でも、


季語の「青木」が折れて
花も散ってボロボロになり(そして消えた?)


と、捉えることもできて

問題なような……うぐぅっ




と、いうことで

青木の花命のリズム刻みをり



さらに、推敲いたしました!

生きていてほしかった?

いやいや、生きてるよ、メンバーや
ファンや、わたしたちの心のなかに!

そんな思いも、こめて。



1998年発売のシングル「愛があるかい?」 

動画のいちばん最初に、青木さん、
チラッと映ります!!





いつもありがとうございます^ ^

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ご意見ご感想、お待ちしておりまする🙇‍♀️





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