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【小説】

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本人は至って真剣で真面目に書いております。 至らないところだらけですが、読んでいただけたら作者としてこれほど嬉しいものはありません。
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#たすけてくれてありがとう

【タイトル未定】

■ 第一章
 誰もいない夜の公園はすべてを無にしてくれるような、静寂な闇が辺りを包み込んでいる。街灯はそここで灯っている。しかしその公園だけが光を抜き取られ、ポッカリと穴があいた様に忘れさられてまるでこの世から置き去りにされているみたいだ。
男は入り口のすぐ脇にあるベンチに腰を掛ける。握力のない手に握られているのビニールの袋。男はうなだれる様にして地面を見下ろす。
男が握っている袋の中には、コンビ

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【タイトル未定】

■ プロローグ
いつからだろうか。降り続いたまま止まぬ雨は、僕の心は見事なまでに隠している。
 どうやって死のうか。
 何をすればこの苦しみから逃れられるのか。
そんな考えばかりが頭を巡る。
この悲しみが癒える日がくるのであろうか。それは時間が解決してくれるのであろうか。
こうして僕は何気ないことを少しづつ忘れていってしまうのだろうか。
同じことの繰り返される毎日、ただ何事もなかったかのように時間

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