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”ランウェイで笑って”で学んだパリコレの奥深さ

パリコレ(パリ・コレクション)について、みなさんどんなイメージをお持ちですか?

ファッションの祭典、きらびやかなモデル、個性豊かな洋服…色々あるかと思うんですけど、僕ずっと「これ誰が着るんだ?」的な大喜利に近い印象を持ってて。

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こんなのとか

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こんなのとか(痛そう)

どう考えても日常で着ないだろ?!
モードの世界はやっぱよくわからんわ…と思っていたんですけど、服に注目しすぎてあまりモデルに意識がいってなかったんですよね。綺麗な人だなーくらいにしか思っていなくて。

でもパリコレのモデルってモデルの頂点の世界らしく、歩き方、身長、オーラなどいろんな壁があるらしいんですよね。TBSのアンミカ先生のパリコレ学でも最近話題ですよね。

今回紹介したいのは、そんなパリを目指す漫画。「ランウェイで笑って」

ランウェイで笑っては、身長が158センチしかない女子高生がパリを目指す話

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この漫画を一言で表すと、身長の小さい女子高生と、服作りが大好きだけど貧乏な男子高校生がモデルとデザイナーでパリを目指す話なんですよ。

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ランウェイで笑って 2巻

右がデザイナーの育人くん。左がモデルの千雪ちゃん。

この設定が凄い良いなと思っていて、普通の子たちなのね。元々ハイモデルが頑張るストーリーだったらあんまり感動しなかった気がする。158センチってよく見かける身長だから感情移入しやすかった。

成りたい気持ちがあっても、生まれ持ったもの
(千雪ちゃんは身長、育人くんは家庭環境)がそれを許してくれない。

同じ境遇の2人が別々の道で、時には一緒に切磋琢磨する姿がたまらないもう....

ちなみに現在までで全12巻出てますが、どんどん進化していく2人と取り巻く環境の変化、たくさん出てくる新キャラ最高に面白いですよ!

ショーモデルは、服を魅せるためにある

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ランウェイで笑って 1巻

一巻から千雪ちゃんに言われるきつい言葉。
服が似合うだけじゃショーモデルにはなれなくて、服を魅せるための身長であり、スタイル。だから高身長の世界。

各雑誌やモデル事務所ともに身長制限があって、ちょっと調べてみたんですがだいたいが160センチ以上が求められている。

今年パリコレに出た、日本とフランスのハーフの新人美佳が所属するボンイマージュも応募条件として160センチ以上が求められている。

ランウェイで笑わない理由

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ランウェイで笑って 2巻

ランウェイのモデルが無表情なのは、服を魅せる為に視線を顔に持っていかせないため。たしかに笑顔だと顔に目線がいっちゃいますよね。
ランウェイで笑ってを読むと、言われてみると確かに!ってなるモデルの世界をよく知れます。

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ランウェイで笑って 4巻


服を作る仕事

洋服を作る上では2つの職があって、イメージを服にするデザイナーとそのデザインを基に服を縫うパタンナーの2つがあります。

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ランウェイで笑って 12巻

デザイナーの中でも2種類いて、リアルクローズと呼ばれる”今あるもので一番いいもの”を作るデザイナーと、モードと呼ばれる”今までにないもので一番いいもの”を作るデザイナーがあります。パリコレは後者のモードと呼ばれるデザインがメインですよね。

デザインをどう現実の服に落とし込むか?

特にモードと呼ばれるデザインを形に興すのは本当に難しいです。冒頭貼ったような服を実際にどの生地で、どういった縫製方法で作るか?頭の中のイメージを実際に形に落とし込むのがパタンナーの役割です。

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ランウェイで笑って 7巻

デザイナーのイメージを超えるようにどういう作り方をするか?そこにパタンナーの仕事の魅力があります。特に育人くんは、このパターン能力がすごく秀でている。

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ランウェイで笑って 10巻

頭から湧き出るインスピレーションで生み出すデザイナーと、それを卓越した技術力で支えるパタンナー。(デザイナーとプログラマーの関係にも似てますよね)

この漫画を読んでから改めてパリコレを見ると、デザイナーが今回のコレクションで表現したい世界と、それを魅せるランウェイのモデルの凄さがだんだん分かるようになってきて。洋服一つとっても、生地一つ・裁縫一つの拘りだったり、その洋服を表すためにどんなモデルを使うのか、そしてそのモデル達はどんな歩き方をして魅せるのか?

卓越した服作りと、それを魅せるモデルの2つの世界が上手く表されているランウェイで笑ってぜひ読んでみてください!



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