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非日常が日常になる瞬間

ペルー395日目(/22日目)、任地361日目(/14日目)。月曜日。
今日は朝から資料作りに勤しんで、午後はとある農業組織にプレゼンしに行ってきました。いろんなコメントをもらって、夜は音楽隊の集まりがあるので練習してきて今。この後役場の前での発表会があります。

ちょっぴり活動のはなし(タイトルの話は後半)

プレゼンの内容は、自分が何できてJICAとは何なのか。この町での私のテーマは何で、だからどういう内容をやるのか。そしてこういうことができるよという内容紹介。9つ提示したのですが

  1. 研修:日本の経験とそれをどのようにタンボグランデにいかせるか

  2. 研修:日本の農村の現状、オーガニック農法と慣行農法

  3. 講話:農協とは、どんな役割があるのか

  4. 研修:農村観光とは、どんな形で資源活用ができるか

  5. ワークショップ:家計簿の付け方

  6. ワークショップ:農産物の値段を上げるためにできること

  7. ワークショップ:別の収入を増やす、支出を減らす

  8. 講話:私から見てタンボグランデはどんな教育が必要なのか

  9. ワークショップ:私たちにとって本当に一番大切なこと。(話を聞いて終わりでなく、一歩踏み出してみること)

活動の一つとして、この中でみんなが興味のあるものをどんどんやっていこうと思います。農家から出たコメントとしては役場が全然機能してなくて、やるって言ったマニュフェストも守らないからどうにかしてくれ。こういうボランティアをJICAに頼んでもっと連れてきてもらいたいし、いくみからも役場に行って市長と話して約束は守るように言ってくれ。的なことでした。

途上国政府への国民からの信頼、特に地方行政レベルではもちろん問題は多く、ボランティアにはどうしようもない問題も突き付けられます。私にできることはやりたいけれど、ね。

あとは農村観光について、別の収入口のワークショップなどについてやってほしいという声や、学校を紹介するから学校でやるのがいいんじゃないかと言われたのでそれも持ち帰ろうと思います(なんせ自由に行き来できる交通手段がないので)。

活動についての話はいろんな根が深く話すときりがないのでこの辺で今日はおいといたとして、タイトルの話。

タイトルのはなし<非日常が日常になる瞬間>

前から移住したい案はめちゃめちゃでてるけど、まだ案の段階。でも最近すごく思うのが前にあったような「きらきら」「どきどき」「わくわく」の三拍子が、最近薄れているのです。いい意味で。それに気がついて、非日常であるはずのこの日々が日常になってきているのか?と思ったのでした。

前は、ここに2年しかいないのだから1日1日が大事だ!いつか夢の様だったと語る日が来るのだろう、その日が来たときに悔いがないような日々を過ごそう!と活気にあふれていました。
最近はなんか本当に数年後に移住する気がしてて(もしくは2拠点生活)この日々が日常になりつつある感覚がしてます。もちろん具体的に何かを決めているわけではないけれど、なんかまた来てしまう気がするのです。

ここに住みたい理由はたくさんあるけれど
ひとつは純粋にこの町が好き、この生き生きと人が素朴に日々を満喫してるこの感じが好き。
ひとつはここに友達がたくさんできて、もう一生さよならにはなりたくないこと。個々の人たちとの日々が果てしなく大切だと思うこと。
ひとつはこの町の資源が気に入ったこと。フルーツ、食、人。ないものもあるけど、あるものもたくさんある。不便は多いけどポテンシャルもある、そんな「生きている町」で生きたいと思う。
ひとつは日本にいたら学べないことがここで学べること。日本の常識でがんじがらめの自分がここで放たれて、少女みたいになれること。
ひとつは日本を客観的にみれること、それが日本に帰った自分にとってとても有意義な経験になっていること。
そして最後に、この町の発展を一緒に作っていきたいと思うこと。協力隊の1年と4か月では果てし得ないこの町のたくさんの課題たちを一緒に受け止めて、それをたった1年ちょっとではなく自分の人生とともに時間をかけて解決していきたい。住んでこそ、それができると思ってしまう。

もちろんこれは日本でも同じように言えて、どこでもドアがあって自由に行き来できたらいいのにと思います。日本にも大切な人がいて、美しい自然と食とおもてなしがあって、ありえないくらいの洗練さが素晴らしくて、どれもが果てしなく大事。だからいざとなったときに日本の自分を捨てる気がないから、私はたぶんすごくずるい。でも純粋に自分の生きたいように生きるのであれば、それは一つの選択肢になりうると思います。

ここの土地の言葉や習慣に慣れてきて、前も愛してたけど慣れた今でもやっぱり好きで、こんな日々を日常にしたい自分がいます。浮いた気持ちが少しずつ落ち着いてきた今が、ある意味非日常が日常になる瞬間なのかもしれません。

そういう瞬間を享受できること、この上なく幸せであることを噛みしめる日でした。

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