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ひとり親になって1年が経った。

6月が始まった。
今年の6月はとても穏やかな予感がする。
昨年と全く違う環境。

育休中で、仕事やノルマのプレッシャーもない。
私の心を乱すような人間もいない。

表題の通り、6月でひとり親になって1年になる。

厳密にいうと離婚したのはもう少し後なのだが、昨年の6月から別居をしているので実質ひとり親になって1年。

この1年間は本当に本当にかけがえのないものだったと思う。
私が死ぬ時に走馬灯で見たい光景ナンバーワンだ。

その中でも次男が生まれる前、長男と二人暮らしをしていた
あの日々の事を書きたい気分になったから、少しだけ書き留めておこう。



離婚話が出た時、私は次男を妊娠中だった。


もう思い出したくもないので割愛するが、毎日とにかく泥沼な離婚話。
なぜ妊婦の私がこんな目に合わなきゃいけないのか、こんな言葉を浴びせられなきゃいけないのか。。悔しくて悔しくてたまらなかった。

妊婦、離婚話、つわり。

このトリプルコンボを食らいながらも、仕事はフル出社、当時2歳の長男の育児も勿論止める事は出来ない。生き地獄とはこのことか・・・?

正直、猫の手も借りたい状態。

いくら憎い元夫でも、長男の育児だけでも手伝ってほしい・・・
と思ってしまう程に、これからの生活に自信がなかった。

そんな思いも意味を持たず、正式に別居が始まり、私は長男と二人暮らしになった。

しかし二人暮らしがいざ始まってみると、めちゃくちゃ楽しい。
悲しみに浸ってる時間がなかった事もあるが、それを差し引いてもめちゃくちゃ楽しかった。

家の中に敵がいない安心感。
洗濯物やご飯など、家事の量が半分に減ったら案外大変じゃない。
光熱費も結構安くなった。
全て私のペースで家事育児が出来るラクさ。

最初は、パパの姿を探してた長男だが、
気付けばパパの事など、どうでもよさそうになっていた。

「パパがいないのは可哀想。」
そんな声をよく聞くし、実母にも実際に言われた。

でもね、あの時の長男を見ていると
可哀想な要素なんて一つもなかったんだよね。

土曜の朝は早起きして二人でパン屋さんに美味しいパンを食べに行った。
週末は二人で沢山公園に行った。
夏に食べるかき氷の美味しさに二人でハマった。
近所の夏祭りに二人でいって夏の夜を堪能した。
毎日二人で恐竜図鑑を暗記するほど読んだ。

元夫とギスギスしてた時間や悩んでいた時間が、全て長男と遊ぶ時間になった。

2歳という赤ちゃんと幼児の境目のような独特な可愛さ。無垢さ。
私は、有害な人々と断絶し、この時期の長男の可愛さを独り占め出来た事が、本当に贅沢で幸せな時間だったと思う。


現在長男は、絶賛反抗期。
1年前に比べると驚く程ペラペラ喋るようになり、顔つきも体系もだいぶシュッとしてきた。もう完全に赤ちゃんの面影はない。
そして悪知恵も働くようになり、私もガチで怒る事が増えてきた。

そんな時は長男と二人で過ごした、あのキラキラした時間の事を思い返す。あの時間は、心の鎮静剤であり、心のお守りなのだ。


長男よ、これから君がどんどん大きくなり、私の元から離れていっても、
君と二人暮らしをしていたあの1年の事は絶対に忘れないだろう。

何度思い出しても、何度でも愛おしくなれる思い出をありがとう。



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