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5年前に1年育児休業を取って良かったこと


・双子のワンオペ育児はマジでヤバい!

僕は正直、双子が生まれるまで育児というものを舐めきっていた。
どこかで「大変なんだろうな」とは思っていたものの
「きっと妻がどうにかしてくれるでしょ」と完全に楽天的に考えていたのだ。
それが双子が生まれ、実家でお世話になった期間が終わるやいなや
怒涛の生活が始まる。
3時間おきのミルクをあげてオムツを変えてのサイクルが2人分。
全然休まらない。

しかも年度末の仕事の繁忙期に重なり、僕の帰宅は22時過ぎ。
そこから僕も育児に参加して、ミルク当番は交代。妻には寝てもらう。
でも僕も翌日仕事があるため深夜3時〜4時くらいのミルクをあげたら
寝かせてもらい、その後泣いたら妻が起きて対応。
これの繰り返しで完全にお互い3時間睡眠くらいの日々が続いていた…

どうにもならなくなり、会社に相談。
平日1日休めないか?残業しない働き方にできないか?
会社の答えは「そういう制度はない」だった。
でも社労士さんが「育児休業という国の制度があるからそれで休んだらいい。
子どもが1歳になる前日まで休めるから。」
と言ってくれた。

そこから僕の育児休業生活が始まった。

・赤ちゃんの成長はあっという間!

言うまでもなく、赤ちゃんの成長は本当に早い。
1ヶ月経ったら全然違う。悩みだって毎月変わっていくのだ。
こんなに早く成長していく赤ちゃんを毎日近くで見られる!
それだけで育業を取る意味ってあると思う!
寝返りが打てるようになった、座ることができるようになった
ハイハイができるようになった、つかまり立ちができるようになった
それ以外にも小さな変化から大きな変化まで、目白押しでやってくるのが0歳育児。
この瞬間を見届けないのは勿体無い!

・毎日お出かけできるのは楽しい!

当時コロナ禍でもなかったので、毎日のようにお出かけした。
車もコンパクトカーからミニバンに買い替え
(車の中でミルクを作ってそのまま車内であげられるのは感動!!)
どこまでも子どもたちと一緒に行けるような気がした。
とはいえ日常的に出かけるのはショッピングモールや住宅展示場
歩いて近くの公園に行ったりするくらい。
でも毎日「今日はどこに行く?」と妻と話して行き先を決めて
お出かけをする。お昼過ぎに帰ってきて双子たちがお昼寝している間に
ゆっくりとした時間を過ごす。それだけでとても毎日良い時間が過ぎていた。

でもたまには隣の県まで小旅行に行ってみたり、
そこには学生時代に戻ったくらいの楽しさがあった。

・自分の価値観を見つめ直せる!

僕はどちらかと言えば社会に出てから仕事一辺倒な人生を送っていた。
徹夜で仕事をすることもあったし、仕事しているのが当たり前だと思っていた。
でも急に1年も全く仕事をしなくなると、それはそれで色々考える。
毎日、仕事だけに人生の軸を置いて過ごしていたけれど
本当にそれで良かったのだろうか?
仕事していない自分もちゃんと幸せに生きられている。
仕事はもちろん大切な自分の一部だけれど、それに独占され過ぎていたのではないか。

・キャリアのあり方をより多様に捉えられるようになった!

ついついキャリアの話をするとラダー(はしご)の話になる。
確かに黙々とはしごを登っていくのは大事だけど
子どもが生まれて、子どもとの人生を過ごしてみると
そのはしごを登る「高さ」だけでなく、
横にずれてより広い「面積」を取りに行ったり
ずれた方でも高さを目指して「体積」を取りにいく。
そんなキャリアの考え方があっても良いのでは?と思えた。

ただただ、仕事だけで上を目指していては視野が狭くなってしまう。
子どもを育てることでより幅広いキャリア像を作れるのではないか。
子育てしている人向けの商品を考える時に子育てしたことない人だけで考えていたら、良い商品やサービスは作れないでしょう?
企業はより多様な価値観を持つ人がいることで、多くのお客様にアプローチできるようになる。

・子どもがいる人生は全力で楽しまなければ勿体無い!

最近、子どもを持つという選択をする人が減っている。
それは単純に金銭的な部分で子どもを育てるのにお金がかかるし
自分の人生にお金を使いたいと思う人が多くなったから。
子育てはコスパが悪いらしい。

そんな中でも、子どもがいる側の人生に来た人は
絶対子どもとの人生を楽しんだ方がいい!

正直、僕は子育てはコスパ最強だと思っている。
物が溢れて、みんな体験にしかお金を払わないと言われる現代。
その中で子育ては自分に色んな経験を与えてくれた。
子育てしていなければ思い起こされないような感情、
自分が子どもの頃に思っていたこと、その当時の自分の親への感謝。
子育てしていなければ、絶対経験できないことがもうこの5年で
すでにたくさんあったのだ。きっとこれからもっと増える!

・性別という生まれ持ったただ1つの性質で生き方が決まるのはおかしい!

こんなに楽しい育業期間を経験できたからこそ
僕は、多くの人が長期で育児休業を取ることをオススメしている。
男性であっても女性であっても、長く子どもといられるのは
とても大事なことだと思うから。

それと同時に男性が女性と同じように子どもが生まれて
長期で休んだり、復帰したあとは定時で帰ったり時短勤務をするようになれば
会社がジェンダーでその人のことを判断しなくなるとも思っている。
どこかで
「女性は出産や育児で1回最前線は離れちゃうよね」という
なんとなくの"配慮”という元で、なんとなく男性に役職がつき
なんとなく男性の方が成長の機会を与えられている現状があるのではないか。

僕はそれはやはりおかしいと思っていて
みんなそれぞれ性別なんていう生まれ持ったただ1つの性質で
判断されるべきじゃないと思う。
その人がどうありたいか、どうなりたいかをちゃんとヒアリングして
その人の望むキャリアを作っていかなければならない。
会社ってそうあるべきだと思う。

確かに子どもが小さい時は、独身の時のような働き方はできないかもしれない。
でも、だからといってそこで一旦キャリアが0になるのはおかしくない?
階段の踊り場のような期間ができたとしても
そこが崖になって転落させて、
もう上がって来られないキャリアは絶対おかしい。

誰もが人生の中で自分の大切にしたいものは移り変わっていく。
人生の優先度が一度家庭に向いたからと言って
2度と仕事の優先度が上がらない訳でもない。
その先に自分のありたい生き方があるのに、社会が勝手な配慮で
その人を家庭に押し込んだり、人生のあり方を決めつけていくのは絶対違う。

なのでまずは男性も女性も長く育児休業を取って
みんなで楽しく育児をするところから始めてみればいいのでは?
その先にそれぞれが生きやすい未来が待ってると思うから。

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