【朗読】大人向け朗読『久坂葉子/女』

〜あらすじ〜
阿難(アナン)と名乗る女は内容が同じ5通の手紙を書き、自分と関わりのある場所へ行き、ゆかりのある人達に手紙を届けてまわるのだった。
1通目は叔母に、2通目はバラック建ての二階の女に、3通目は骨董商の常連で独身の自称芸術愛好家に、4通目は自分が産んだが母とは名乗っていない小学校に通う男の子の育ての母親に、5通目は週一美容院に訪れる男爵夫人に届けた。四人の女と一人の男が手紙をよんだ。
「わたくしは阿難と申す女でございます。あなたの最愛の人を奪ったのでございます。わたくしは、その人を夫と呼んで十年も同棲いたしておりました。今日まで。しかし、わたくしは、悪魔の招きにさそわれました。わたくしは、悪魔にかしずくことを約束いたしました。夫をおかえしいたします」
手紙を渡し終わった阿難は、、。

謎が多いこの小説の作者、久坂葉子は21歳で夭逝。波瀾万丈な短い生涯で残した作品の一つです。

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