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コーチングを受けて

※本記事はmy碇シンジからの卒業の記録でもあります

びっくりしました。
わたし、ダメ人間じゃなかったんですよ。

皆さん「え?」と思うかもしれません。
わたしは公的な自分(脚本家や演出家として)の自信はあるのですが、私的な自分にはまったく自信がない人間として、つい最近まで生きてきました。

公的な部分では自己肯定できているのに、私的には自己肯定できていなかったんです。
多くの人が自分を評価してくれたり褒めてくれていても、「みんなわたしの作品や才能が好きなのであって、パーソナルな(ダメ人間の)わたし自身のことは好きなはずはない」と思っていました。

やべえ、文章にすると非常に面倒くさい(笑)
しかし、ここは面倒くささに巻き込まれていただかないと話が進まないので書きます。

自分には生きる価値がないと思ってきました。
しかし、生はまっとうしなければならない。
不得意なことが多く、できないことばかりのわたしでも生きなければならないなら、生きる術を得なければならない。

そうして見つけたのが「作品を書いていくこと」でした。
「コレでしか生きていけない」「ココにしか居場所はない」と思っていたから、がむしゃらに努力ができたとも言えます。
自己肯定感の低さをバネに掴み取ってきた人生でした。

結果は出してきました。
だから自信はつきました。
創作者としては。

ところが、根っこの自分は自己肯定できてないので「ねばならない」思考に落ち入りがちだし、作品づくり以外のところで、他人の意見に左右されがちです。

また、多くの種類の人間のセリフを書くためには、他人を否定していたら負けだ、理解しなければならないとも思ってきたので、自分の意見を通すことも上手にできませんでした。
(作品づくり以外のところで、です)

他人は「公的な高橋郁子」「私的な高橋郁子」と分類してはいないことは理解できています。
頭では理解できているのに、自己肯定感の低さから腑に落ちることがなかったのです。

それが。
樋口あかりさんのコーチングを2回受けて、公的な自分と私的な自分が統合されたんです。
腑に落ちたんですね。
ずっと別ものだと思っていたので、衝撃のアハ体験でした。

自分が欠点だと思っていたことは、実は大きな武器だったんです。
びっくりしすぎて涙がポロポロ出ました。
(というか2回とも泣いた)
(1回目は生い立ちに関して話したので、涙の量も半端なかった)

私的な自己肯定感の低さが、idenshi195の伸び悩み(だと感じていた)の要因だとは薄々気づいていました。
だから自己肯定感を上げるために、欠点は改善しなければと思っていました。

昨年の春に発達障害の心理検査を受けたのも、診断名に逃げたいのではなく、うまくいかない要因がわかれば対策ができると思っていたからです。
(案の定、わたしは情報処理能力が低かったし、マルチタスクが不得手であるという結果が出た)

ところが。
コーチングで、直さなければならない欠点や「欠けている自分」なんて存在していなかったことが判明しました。
他人の意見を軸に自分を評価していただけだったんです。
しかも、肯定してくれる人の意見より、自分を否定してくる人の意見に注目してしまう。

「その人(否定する人)にとって、郁さんは必要のない人間だからですよ」

あかりさんの言葉は眼から鱗でした。
去っていった人の言葉(受け入れる必要のない言葉)をいつまでも気にしている自分がいたのです。

あかりさんとの対話の中で、思わず出た言葉があります。
「わたし、楽しんでいいんですね」
自分で言って驚きました。
おそらく、何かを楽しんでいい資格は自分にないとどこかで思ってたんですね。

あかりさんとの対話は、認知の歪み、思考の癖を正すことに繋がりました。

あかりさんは言葉にも声にも嘘がない人です。
情緒も落ち着いていて、気分でモノを発しない。
価値観を押し付けてくることもありません。
だからわたしは怖がらず、警戒することもなく、自分のどうしようもない部分や、家族との関係など深い部分まで開示できました。

思考の癖はなかなか取れるものではありません。
これは自分に言い聞かせるためでもあるので、もう一度書きます。
わたしは楽しんでいいんです。
自己主張が強いのも悪いことではありませんでした。
自分の信念を発信してきたから、その情熱が人の心を動かし、共感を得られてきたのです。
欠点だと思いこんできたモノは、他人にはない戦える武器でもあったのです。

2回目のコーチングの帰り、TV版のエヴァの最終回のラストシーンのイメージが自分の中に湧きました。
あの雲が一気に晴れた地球に自分は立っているような。
その時、湧いたのは映像だけで音声(セリフ)はなかったので、帰宅してセリフを調べたらドンピシャでした。

あかりさんのコーチングを受けて、あのシーンに近いことがまさに自分の中で起きたんだと思いました。
つまり長い間、my碇シンジをこじらせてたんですね(←言い方)。

あかりさんのコーチングのお陰で、自分の人生の見つめ方を変えることができました。
頭での理解ではなくて、心の部分でちゃんと納得し肯定できました。
癖で否定にかかる自分に、自分でブレーキをかけられるようになりました。
これらは教えてもらったのではなく、対話の中から「自分で気づく」ところまで行けたからだと思います。

信頼できるコーチに出会い、心を素っ裸に飛び込んでいけると劇的に変わるんですね。
コーチングの効果に、まじビックリです。
ポジティブに生きられるきっかけになりました。
あかりさん、本当にありがとうございます。

そして、過去のわたしへ。
お前に必要なのは、カウンセリングじゃなくてコーチングだったぞーー!!!


樋口あかりさんのTwitter
※コーチング用のサイト(?)は現在準備中とのこと


〈余談①〉
「楽しむ」ことが大切であると実感できたのは、アーティスト専門パーソナルトレーナーのKouさんのお陰です。
「遊びと実験」への取り組み方のヒントをいただいたことが本当に大きかったです。

9月に研究室を解散しても「遊びと実験」と「風姿花伝を読む会」を続けたいのは楽しいからです。
ポジティブな空気に満ちている場づくりを、来年の大型鍛錬企画にも生かしたいと思ってます。

〈余談②〉
自分の欠点が何かというのは、書き出すとべらぼうに長くなるのでやめておきます。

いただいたサポートは今後の活動費として大切に使わせていただきます。