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総合型入試②「志望理由書」

総合型入試や学校推薦入試で必ず提出が求められる志望理由書。一般の小論文等に比べるとお手軽なイメージを持たれる方も多いですが、実際には上手く書けずに苦労する生徒さんを沢山見てきました。「思っているより10倍大変」だと考えて早めに準備することをお勧めします。

それでは、具体的に見ていきましょう。


1.志望理由書とは

「なぜここで学びたいのか?」を示すのが、志望理由書です。受け入れる大学側としても、「ここで学ぶことができるだろうか?」「ここで学ぶにふさわしい生徒だろうか?」と見極める場所ではありますが、その一方で、受験生にとっても、「数ある大学でなぜここを選んだのか?」「同じ学びができるはたくさんある中で、なぜここを選んだのか?」「大学へ入った後、どういったことを学び、どのような職業人や学究者になったり、日々の生活のうるおいをみにつけたいのか」を自問自答する場所でもあります。つまり、大学の審査でありながら、受験生自身の入学時の覚悟の確認でもあるのです。入学後も悩んだときに振り返って頼りになるものです。背伸びしなくてもよいので、納得がいくまでしっかり考えていきましょう。

なお、面接の際には志望理由書を元に質問されることも多いので、そのことも意識して書くと良いでしょう。

2.実際に書いてみましょう

①あなたのこれまでの人生で強く思ったこと

「人生」と書くと、ものすごく重いことですが、進学するということは、職業人、学級人、家庭人などとして、オトナになるための大事なステップです。嬉しかったり悲しかったり困ったりしたこと…②以降で描く自分の夢に行きつくためのきっかけを書いていきましょう。学校の授業や部活の話でもよいです、課外活動のアルバイトや家庭、その他趣味のことなどで感じたことでもよいです。様々なところであるお友達とのつながりでもよいでしょう。難しければ、やりたいことを考えた後、「そういえば、なんでやりたいことが決まったんだっけ」と振り返ってもよいです。幼児さんのように、「なんで?」「なんで?」と掘り下げる機会は年を重ねるとだんだん難しく、その機会も減りますので、やれるときにやっておきましょう。自分の進みたい人生に向き合うことが、大学やその先の進路で役に立ちます。

②どの学部ならやりたいことをできるか?

自分のやりたい学問が何学部であるとできるのか当てはめてみましょう。複数の専攻分野でやりたいことができたり、逆に複数の専攻分野を修めないとどうにも達成できないこともあります。そして、学部の分類は学校によって結構まちまちです。
ですから、自分で全部がんばって調べなきゃと頑張らなくても大丈夫です。進路指導の先生、友人知人や身近な先輩、家族、予備校のチューターなど周りの人と相談しながら考えるのでも全く問題ありません。やりたいことがぶれなければよいのですから(やりたいことが複数ある場合は、複数選んでもよいのです。準備は増えますが)。
文系・理系どっちを選ぶ? 「好き」から考える 文理選択の方法(スタディサプリ進路)

③学部で何を学びたいか
②で決めた学部で特に何がしたいか、です。一般入試の場合は、入ってから…になりがちなのですが、総合型の場合は事前学習と学びたい気持ちのアピールが求められるので、踏み込んで考えてみましょう。

以下のサイトで自分が気になっているキーワードを入力して、検索してみてもいいかもしれません。
新書マップ

https://shinshomap.info/

④学部出て何がしたいか

①で描いた将来やってみたいことを、大学を経て、何がしたいか、何をできるかを書きます。①で描いた夢の具体化です。おぼろげでも構いません。詳細は大学で学びとることですので。

⑤なぜ受験校をここにしたいか

やりたいことは決まった、さてどこで学ぶか、受け容れる大学で非常に気になることですね。ここは、大学側としても自身の魅力を知ることにつながりますので、ものすごく気にしてくるところです。オープンキャンパスに行ったり、大学の公式サイトを確認したり、学部探しと同様身近な先生や友人知人などに聞いてみてもよいでしょう。③で調べた新書の著者から探すのも面白いかもしれません。あるいは、受験を意識する前から元々知っている大学だった場合は、その大学の雰囲気にあこがれていることもあるかもしれませんね。その場合はその旨書いてもよいです。

⑥結論「だから私はここで学びたい」

まとめです。①~⑤で書いた、「何をしたくてどの学部で学びたくて、中でも受験校で学びたいのだ」と書くことです。こちらを書くことで、前段階の矛盾なども出てくるでしょうから、直しつつ書いてみましょう。提出前に間違えるのは全然恥ずかしいことではありません。間違えを見つけて直すのは大きな学びにつながりますから。

3.最後に

志望理由書というのは、学びたい場へのラブレターみたいなものです。自己アピールとその愛情、そして相手のすばらしいところを挙げていくことなので。行きたい気持ちが強ければその愛情のアピールを、学べることがあるけれどもそこまで愛情がないという人は、専攻分野のすばらしさとそこで学ぼうとする自分の魅力をアピールしていきましょう。
大学受験で一生が決まるものではありませんし、卒業してからも、学び働き家庭で立ち回ることはたくさんできます。ただし、思春期まっただなかの高校を卒業する時点で、自分の人生のビジョンがどうであるかを考えるのは貴重な機会ですし、記憶にもしっかり刻まれます。未来の自分へのメモ帳としてもとても価値のあるものですので、好きな分野のことを学びながら、自分の思いのたけをロジカルに書いてみてください。

次回は、自己PR書についてお話していきます。

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