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些細なことなんだ。
走っている。
きっかけは些細なこと。ママ友に誘われ、数年ぶりに開催されるマラソン大会に出ることになったのだ。でもここんとこ、走ることはご無沙汰だった。
◆
若い頃走ることが好きだった。
スタートとゴール。1番を目指さなければ、とにかく足を前に一歩出せばゴールが一歩近づく。
なんてわかりやすいんだ!マラソン!
ということで走っていた。
◆
しかし30代に入り、今の職場に異動してきてからというもの、自分の環境の変化や出産が重なり、たまに走っては動かなくなってきた体にため息をついて、ちょっと嫌になるの繰り返し。
でも若かった頃の「何か」を死守したいような、それが何かよくわからないのだけど、
それを確認するかのごとく、走っていた。自分で1年で3つの大会に出るんだと変なルールを作って自分を縛っていた。
でもある時、もうどうでも良くなった。
自分の中で大事なことでなくなった。
だって苦しいし。
時間とるし。
忙しいし。
でも結局また走り始めた。
体重過去最高。異動した年数の数字分(9)体重が増えたという事実。
ホルモンによる気分の波。
それらが解消されるかもと淡い期待。
理由は色々あるのだろうけれど、ちょっとわからない。
まだ嫌な気持ちも少しあって、ランニングシューズを新規購入することで
エンジンをかけた。
◆
いざ走ってみると今のマロソン関係のアプリの機能に驚いた。
「目標の50%達成です」
「現在10分続けて走っています」
「1キロ○分ペースです」
励まされている。何だかよくわからない、機械の声に。
とにかくその声が聞きたくて、と何かの歌の歌詞の気持ちがここでわかる。
たまたま設定のミスで今日はその声が聞こえなかった。
それだけで少し寂しかった。
些細なことで励まされ、些細なことで寂しい思いをした。
普段の生活でも、なんでも些細なことがすごく大事なことなのかもしれない。
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