ジャズ風味の成長記録

　今日の天気は、まるでジャズの即興演奏のようだった。雨が降ったり止んだり、太陽が顔を出したり隠れたり。それに合わせてお店の売り上げもイマイチ。僕の気分もちょっとずつジャズになっていった。台風が近づいてきているんだから、これは仕方ないことかもしれない。

　残業があったため、帰宅すると息子はすでに夢の中。今日はふれあい時間が少なくなってしまった。でも、妻から聞いた話では、息子の食事が進化しているらしい。離乳食の回数が増え、食べる量も増えてきたという。そして、なんと便の匂いが大人の我々のものに近づいてきているという。

　「ついに来たか、大人の匂いへの一歩を踏み出したんだね」と思いながら、その事実に微笑んだ。いや、待てよ。大人の匂いに近づくということは、今までのあのかわいらしいベビー臭が、だんだん失われていくのか。これは少し寂しいことでもある。成長は素晴らしいことだが、時には進化の途中で失われるものもあるのだと痛感した一日だった。

　台風のような変わりゆく天気と同じく、子供の成長も変化の連続。しかし、その中には笑いと感動があり、人生の風味が増していく。こんな日々を積み重ねていくことが、僕たちの人生の音楽なのかもしれない。