勇気のバッジ

　帰宅すると、いつものように息子の笑顔が迎えてくれる。それが私の一日の疲れを癒やしてくれる。しかし今日は、その笑顔に少しの影が。小さな顔には、新しいバッジのような傷があった。妻から聞いた話では、公園での冒険がちょっとしたアクシデントを引き起こしたらしい。手はしっかりとついたものの、重たい頭が勝ち、結局地面に顔を突っ込む形となった。小さな冒険者は、その時の衝撃で涙を流したという。

　夜になってからも、彼の小さなドラマは続いた。お風呂上がりに、今度はマガジンラックが舞台で、尻餅をついてしまったようだ。お尻にも赤いバッジが追加された。

　最近では、息子はもう歩くことに勢いがつき、家中を自分の遊び場とばかりに走り回る。その姿は、まるで小さな探検家が新しい土地を発見したかのようだ。しかし、その探求心が時には小さな事故を引き起こす。私たち親は、彼の安全を守るために、常に警戒心を持ってついて回らなければならない。

　これからもきっと、息子は数えきれないほどの冒険をするだろう。そしてそのたびに、小さな怪我をするかもしれない。しかし、その度に彼は少しずつ強くなっていく。小さな怪我は、彼の成長のバッジとなり、彼をより大きな世界へと導いていく。

　そんな息子を見守りながら、私もまた成長していかなければと思う。彼の小さな手を握り、一緒にこの大きな世界を歩いていきたい。彼の冒険に、私たちも同行する。彼が自信を持って、次の一歩を踏み出すために。