バイト代アイドルに全振り大学生がライトオタクになるまで①

  この文章は、その辺のアイドル好きの大学生のつまらない自分語りだ。

私は小学生のころから男性アイドル(当時はジャニーズ)がずっと好きで、上京して大学生になり、親の目や場所や時間に縛られなくなるとより一層オタクを加速させていった。

 高校生まで地方に住んでおり、また高校時代にはコロナの影響でそもそも現場がないという状況になった時期もあり、コロナ時代の自粛生活の終焉と大学進学に伴う状況が重なった私はもうそれはそれは浮かれていた。大学二年生の夏までの一年半は、オタ活にすべてをかけていた。

 高校~大学はもっぱら韓国の男性アイドルを追いかけていたのだが、日本で行われる単独コンサートの全通では飽き足らず、推しグループが出るほとんどすべての合同コンサートにも参戦した。(推しているグループによっては合同コン全通といってもそんなに大した公演数じゃないだろう、と思われるかもしれないが私の推しは合同コンにやたら出た。一番忙しかった週には一週間の中でオタ活のオフ日が月曜と火曜だけだった。大学の講義後にダッシュで会場に向かったり、ときに講義はサボったり、早退したり。舐めた私文でごめんなさい。)

 ライブに参加すると言って、ただ行くだけではなく、行くまでの間にボード(ここにあなたのファンがいるよとアピールするための推しの名前のネームボード、席が良かった時のためのファンサボード等)の文言を考え、デザインし、作成する作業があったり、Twitter上で仲良くしている友達に配るためのお菓子(ラッピングしてアイドルの顔を印刷したシールをつけたり、自作のトレカをつけたり)(ソンムルとかいう)こんなにも時間と労力、そしてバイト代のほとんどをつぎ込むことに何の疑問もなく、こんなに夢中になれるのはきっと今だけと思い惜しみなく使った。

 また、接触イベントにも何度か参加した。CDを買うとついてくる応募用のシリアルコードが必要なので、このCDの売れない時代に、何十枚もCDを購入した。普通に要らない。一番ヤバかった最後に参加したサイン会の時には総額9万円使った。結構働き詰めにしたときの一か月のバイト代が全部飛ぶくらいの額だ。運営の態度が毎回ひどい、ありえないと文句を言いながら、「自分が参加していない接触イベントがあるのが耐えられない」という激ヤバ理由で課金し続けた。合同コンに対しても同じマインドだった。

 Twitterでオタクアカウントを作っていると、Twitterを嗜むオタクというのは皆方向はさまざまであるが、全員激ヤバオタクであるため、知らず知らずのうちにヤバい方向にどんどん流されていくことが多い。しかも私はオタクに全振りしすぎて、友達と言えば同じグループを推すオタク仲間と、大学でできる数少ない友達も何かしらのオタクをしていた。そのため正常な判断をできるヤツが周りにいなかった。全員、アンタも来るでしょ?や迷ってるなら行きなよ!のマインドだった。ヤバすぎる。

 ここまで私のオタ活状況を見て、おそらく結構ヤバめのオタクの皆さんは、こんなもんじゃね?と思い、非オタクの皆さんは引いているのではないだろうか。

 話は少しずれるが、ここで少し私のオタクとしての姿勢、アイドルとのかかわり方について記述したい。私はいわゆるリア恋はしないタイプだ。アイドルに求めることは、公私の区別がついており、我々ファンにアイドルらしいところを抽出して見せてくれ(たまに見せてくれる寝顔や、だらしないところ込みで愛嬌あるアイドルらしさという認識)、夢を見せ続けてくれることだ。繰り返すが、絶対にリア恋ではないと思っていた。

②につづく


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