カープダイアリー第8592話「スイング軌道修正でチーム課題の高橋礼も打つ!」(2024年4月21日)
広島県南部の降水確率は未明には正午から70%だったが昼前には80%になった。今季2度目のチケット完売となったマツダスタジアム、午後1時30分定刻のプレーボール。
今季3度目の先発マウンドに上がった大瀬良は中9日で感覚的な難しさもあったのだろう。
初回、オコエに四球を与えたが岡本和真を8球目で空振り三振に仕留めて踏ん張った。二回には佐々木に二塁打を許したが後続を断った。四回には坂本、岡本和真に連打され、佐々木への四球で一死満塁…。ここも小林のセーフティスクイズを自らの“さばき”で防いだが、強まる雨脚と同様に重たい内容になった。五回を終えて球数85。
この試合のポイントはその大瀬良をいかに援護するか?にあった。相手は先週日曜日に7回94球無四球ピッチングを許した高橋礼。1点取ったが、内野安打の矢野が三盗を決め内野ゴロで突っ込んだ“足技”によるもので打って攻略した訳ではなかった。
そこで首脳陣は…
前回の野間、菊池、小園、堂林、坂倉の上位5人を…
宇草、菊池、野間、坂倉、小園の並びに替えた。
チーム第5号豪快弾の宇草を即、トップに据えるのが新井流。宇草は期待に応えて初回、低目のシンカーには手を出さず高目の真っ直ぐを中前打にした。
だが前回同様、スタメンマスクをかぶった巨人・小林も、真っ直ぐを多めにするなど配球を変えて連打される可能性の少ないリードに知恵を絞っていたようだ。
二回にも小園がスライダーを叩いて右前打で出たが続く田中広輔は外角球を引っ掛けて一ゴロ併殺打。四回にも先頭の菊池が真っすぐを左前打したが四番・坂倉は変化球攻めに遭い最後はスライダーを打ってこれも併殺打になった。
五回には一死から田中広輔が左前打。次打者・曾澤の時に二盗にも成功したが曾澤は低目のシンカーに手を出して中飛。田村俊介は申告敬遠され大瀬良は三振…
その大瀬良は大粒の雨になった六回、先頭の丸に右中間二塁打を許し、佐々木にまた中前打されて無死一、三塁のピンチを招くと小林に中犠飛を上げられた。
その直後に試合は中断され30分後に五回裏狩猟時点での降雨コールドゲームが宣告された。
五回が終了したのちに、ビジターチームがその回の表でリードを奪う得点を記録しても、その表の攻撃が終わらないうちに、あるいは裏の攻撃が始まらないうち、あるいは裏の攻撃が始まってもホームチームが同点またはリードを奪い返す得点を記録しないうちにコールドゲームが宣告されると、両チームが完了した最終均等回の総得点で試合の勝敗が決まる。
よって大瀬良は5回無失点完投で防御率1・58。高橋礼も5回67球4安打完投で防御率が0・38まで良化した。
新井監督は「四番ファースト・坂倉」について「彼には年初めに伝えてある」と今後も打撃好調の曾澤との併用を匂わせた。朝山打撃コーチは「今回は4本出た」と安打数が前回より倍増した点を口にした。
終わってみれば東京ドームで3タテされた相手に対して1勝2分け…。一方、巨人・阿部監督も「敵地での引き分けは勝ちに等しいと思う」とこのカードでの優位性が揺らいでいないことを強調した。
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