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異国の朝、騒がしい朝、都会の朝

前回の続き、2日目の話です。

前日は疲れ果て、入浴も歯磨きも着替えも、なーんにもせずにそのまま寝ました。何時に寝たかは覚えていません。

目覚めたら薄暗い空が広がっていました。
早朝かな?よく寝たな。
そう思い、スマートフォンで時間を確認する。
「1:36」
驚きました。間違えなく夜中の1時だったのです。
驚いた私は、薄暗い空の正体を知るべく、窓の外を見ました。
あ〜そういう事か。都会なんです。私は寝ていましたが、町は寝ることを知らず、光を放っています。
周りの家の玄関先も光っています。まるで星のように。
私の住む地域では、夜は真っ暗です。
数少ない電灯ぐらいです、夜眠らないのは。

これもカルチャーショックなのかな?

2日目の朝が始まりました。
聞きなれない、海外のパトカーのサイレン音が薄暗いの街に響き渡ります。ずっと響いています。
窓から外を眺めると、聞きなれない鳥の鳴き声が聞こえました。
カモメでした。
そこでようやく、自分の家から、遠く遠く離れた、異国の港町に来たことを実感しました。

ガラガラガラガラ
またまた聞きなれない音がします。
スケボーです。
真夜中にスケボーをしている人がいました。
以前のように、日本の家に住み続けていたなら、スケボーの走行音を家の寝室から聞くことは無かったでしょう。

以前、高校の国語の授業で、夏目漱石のイギリス留学時の作品を見たことがありましたが、その中でも、漱石は日本と海外の音の違いに注目をしていました。授業を受けた当時は、何が違うのかまったくわからなかったし、興味も持ちませんでした。
しかし、今ならわかる気がします。異国の音が。

外を眺めながら、スマホを開き友人に無事に着いたとLINEを送りました。
両親にも連絡を入れ、そんなこんなでもう6時半。そろそろ朝日が昇ります。

キレイでした。前日は本当に辛くて、イヤで、帰りたいと思いました。
しかし、朝日を見て、この街で1年生き抜く覚悟が出来ました。

1年間、耐え抜きます。
どんな苦痛も耐え抜きます。
見ていてください。

次回は2日目昼以降の話をしていこうと思います。多分明るい雰囲気になりますので乞うご期待。

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