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年上の話は、しっかり聴くもんだ

2006~2009年頃、
当時の私はゲームに夢中でした。

過去に遊んだことのあるものから
ないものまで、新旧織り交ぜて、

年間に40~50本の
ゲームを遊んでいたんですよね。

(今ではその10分の1くらい)

子どもの頃より
真剣に遊んでいたかもしれません。

その頃に、毎週購読して、
熱心に読んでいた雑誌がありました。

『週刊ファミ通』です。

▼その頃の『ファミ通』

当時、『ファミ通』で
連載されていた2つのコラムが

私に多大な影響を与えました。

一つは、コラムニストの
ブルボン小林氏が
連載していた
『ゲームソムリエ』です。

(のちに
『ゲームホニャララ』に変化)

この方の本業は作家で、
小説の方は「長嶋有」名義で
発表しています。

(芥川賞、大江健三郎賞、
 谷崎潤一郎賞などの
 受賞歴もあり)

もう一つのコラムは、
ゲームクリエイターの
桜井政博さんが連載していた
『ゲームについて思うこと』です。

桜井さんは、
『星のカービィ』シリーズ、
『スマブラ』シリーズの
生みの親で、

現在もゲームクリエイターとして、
ご活躍されています。

それぞれ、レビュアー、
クリエイターと
ゲームに対する立場の
違いはあっても、

いずれのコラムも作品に対する
深い洞察がありました。

毎回、楽しんでコラムを読み、
単行本になってからも、
何度も読み直したものです。

お二人が書かれた文章は、
「ゲーム」のことに限らず、

今、私がこうして
書いている文章にも
少なからず影響を与えています。

特に、この10年の間に
実感したのは、
「年齢」のことです。

お二人は、それぞれ、
ブルボン小林氏が
’72年生まれ、

桜井さんが’70年生まれ
ということで、

私よりも10個ほど
歳が上なんですよね。

なので、私がお二人のコラムを
雑誌で読んでいた頃は、
私が20代、
お二人が30代でした。

10歳上の方が
書いた文を読むというのは、
なかなか独特な感覚がありました。

お二人のコラムは
「ゲーム」の話がメインでは
あるのですが、

時折、「健康面」の話も
出てきたりもします。

例えば、ブルボン氏は、
手の痺れや痛みが、

単なる「疲労」ではなく、
何か(大病)の予兆ではないか、
という不安が頭をよぎる、

そんなことを書かれていました。

(実際はDSを熱心に
 遊び過ぎただけの疲労だった)

一方の桜井さんの方も、
当時から健康面には、
かなり気を使われていて、

週末はジムで運動している
という話も書かれていたんですね。

そうしないと、
「体調が悪くなる」とまで、
書いていた気がします。

さらに、当時の桜井さんは、
背中の神経痛を抱えており、

無理がたたると、
身体を動かすことも
できなくなることが
何度かありました。

こういったような話が
20代の私には、
どこか感覚が遠い話に
感じていたのですが、

いざ、自分も30代になり、
そこから10年経ち、
40歳に突入してみると、

お二人がコラムで
書かれていた話が
「実感」を伴って、
共感できたんですね。

私の30代も、お二人と一緒でした。

ちょっとした身体の痛みが
何かの予兆に感じられたり、
謎の腹痛に襲われたり、

運動をするようになって、
調子が少し良くなったり、

こういうことは
言葉で意味が理解できても、
若い内は実感として、
なかなか理解が及ばないものです。

でも、私は、なんだか、
20代のうちから、
お二人の書いた文を読んで、

「そういうこともあるのか」
と記憶していたので、

自分の身に、それがやってきた時に
「ああ、アレか!」という、
心構えができていたような
気もします。

つまり、私が
この10年で得た実感は、
年上の方が教えてくれた
体験談が、

私にとっては、
「予行演習」だったんだなぁ
ということです。

ですから、ここは、
若い人にぜひとも
聴いてほしいんですが、

自分よりも年上の方の話は、
よく聴いておくべきですよ。

それはやがて、
自分の身にも起きる
変化のはずですから。

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