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「誰からも嫌われたくない」は適正であれば役に立つ思考【認知行動療法】

私の「誰からも嫌われたくない」「相手の気分を損ねたくない」自動思考を変えるには、結論「嫌われてもいい」と思えるようになればいいのだけれど、オセロをひっくり返すようなものでもないのです。

過剰だからいけないだけで、嫌われたくない気持ちは、誰にでもあるもの。

ここでは、認知型コーピングで使っている言葉を強化するために、「嫌われてもいい」根拠をあげつらっていきます。(認知行動療法的なアプローチでの解釈をしていきます)
きつい言葉も出てくると思うので、劣等感の制御ができていなかったり、責められてるように感じる人は読まないことをオススメします。

①強すぎるから私を縛る

「人に嫌われたくない」思考は適正に使われていれば、人への礼儀や思いやりを持てるようになる、自己啓発の役に立つ思考だが、強すぎると自分を必要以上に抑えて自己肯定感を減らす結果になってしまう。つまりそんな状態になってまで、遵守すべき思考じゃないという事です。

②誰からも嫌われないは不可能

全ての人の要求に応えることができれば、人から嫌われることはないと言えるが、それは不可能。なぜなら、

全員にいい顔すると必ず矛盾が生じて、自分が嘘をつく羽目になる。

例えば10人に相談したとします。10人それぞれが違う意見を持っているので、解決策は10通りになる。その解決作同士の間には必ず矛盾が出てしまいます。

嫌われたくないので、全員に「あなたの言うとおりにするわ」と言うと、必ず誰かしらに嘘をつき続けることになるのです。嘘をつき続けるのは、すごいストレスにもなってしまいます。

③強すぎる「誰からも嫌われたくない」にはメリットはない

常に自分より他人の意見を優先する事で、自分が自由に意志を持つことを奪われてしまう。

④嫌いな人と付き合う時間は、好きな人と付き合う時間を削って作られている

誰からも嫌われないということは、自分が嫌いなタイプの人からも嫌われないということでもあります。そうなると自分が嫌いなタイプの人にまで気遣いや時間を使わなきゃいけなくなるわけです。無理して付き合ってまで、「誰からも嫌われたくない」を守る必要なんてないのです。

⑤「私を分かって欲しい」の裏返しであり、思考根源は自己中心的である

他者に良く思われたいからこそ、他者の視線を気にしてしまいます。他者がどれだけ自分に注目し、自分のことをどう評価しているのか。私をわかってくれているのか。つまり、どれだけ自分の欲求を満たしてくれるのかを見ていることは、他者への関心ではなく自己への執着の表れです。他者からどう思われているかを考えてばかりいる事は、自己中心的。

「誰からも嫌われたくない」は、自分以外の他者は、自分になにかしてくれる人であると言っているようなもの。

「好かれたい」「嫌われたくない」は、実は「相手を自分の思うようにコントロールしたい」という大きな欲にもつながっています。

「適正」に持っていくためにすべきこと

③④⑤に対する解ですね。

1.ハッキリ言うべき事は伝える

まずは、相手の言ってることが、自分の気持ちとは違う時には、嫌われる事を恐れずに「自分はこう思う・こうしたい」とはっきり言う事で自分の自由を守る。

2. 自分を大事にしてくれる人だけ大事にする

私が異を唱えて崩れてしまう程度の関係など、最初から捨ててしまって構わないのです。関係が壊れることだけ気にして生きるのは、他者の為に生きる不自由な生き方。それで嫌われたらそれまでの関係だったということです。

自分の意見を自由に言えない関係なんて、苦しい。(お互い意見を言い合って、たがえたら、後で折衷案を考えれば良い)腹割って話して、それを乗り越えて「こういう考え方もあるんだな」と尊重したり、「この人なら(自分の意見を言っても)大丈夫。(嫌われなかった)」という安心できることで関係性が強まる事も全然ある。

自分を嫌う人なんて大事にする必要は無く、自分を好きだと、大切に思ってくれる人だけ、大事にすればいいし、それ以外には嫌われても良いと思えればいい。というか大事に思ってくれる人は、私がどんな意見を持っていても尊重してくれ、早々嫌わないと思う。

3. いっそ環境や付き合う人を変えてしまう

また、目の前の小さな社会や組織に固執する必要も全くないのです。その組織の人間全員嫌いだと思ってるのに、自分を曲げて「誰からも嫌われない」ようにして自分を疲弊させる必要なんて無い。自分を受け入れていく場所はきっとあると思って環境や付き合う人を変えてしまうのも手だろう。

4. 他者が自分に何をしてくれるかでなく、自分が他者に何をできるか

あと、他者が自分に何をしてくれるかでなく、「自分が他者に何をできるか」を考える事で、自己中心さをなくす。

5 . 相手の「甘え」を感じたら「これは誰の課題か」を考える(課題の分離)

そして、相手の「甘え」に敏感になることも大事だと思う。「君にしか頼めない」なんて言われても、本当に自分にしかできないのか、冷静に線引きする。他者の課題には介入せず、自分の課題には介入させない。相手の自立を信じる事。嫌われたくないから、自分の時間を削ってまで、モチベもないのに引き受けてしまう…なんてことがないように。いつでも自分最優先。手が空いたらやってもいいかぐらいに思っておく。(課題の分離はアドラー心理学の考え)

まとめると。

1. ハッキリ言うべき事は言う
2. 自分を大事にしてくれる人だけ大事にする
3. いっそ環境や付き合う人を変えてしまう
4. 他者が自分に何をしてくれるかでなく、自分が他者に何をできるか
5 . 相手の「甘え」を感じたら「これは誰の課題か」を考える(課題の分離)


参考ソース

人から嫌われたくない。という思考とその対処法 【群馬県】認知行動療法専門カウンセリングルーム・エンジェル・ハート
誰からも嫌われたくない人が生きづらい理由(名越康文が「対人関係のコツ」を徹底解説)

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