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ゲストハウスとカフェのスタッフとして活動中!みんなのリビングみたいなゲストハウスに憧れていた。

本当にやりたいことが何か
あらためて考える時間ができた。

小田啓太郎

高知県日高村地域おこし協力隊3年目。学生の時にゲストハウスに初めて宿泊したことがきっかけで、ゲストハウスに興味をもったという小田さん。高知県日高村初の宿泊施設、ゲストハウス兼カフェの“eat&stay とまとと”の立ち上げに携わり、現在とまととのスタッフとして活動中。

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Q:なぜ、日高村に来たのですか?
A:日高村にゲストハウスを作る企画をしていた小野ちゃんとの出会いがきっかけです。

「学生の時にゲストハウスに初めて宿泊して、見ず知らずの人と交流できるってすげーいいなと思ったのがゲストハウスに興味を持ったきっかけでした。初めて会う人と話すのは緊張するけど面白い。みんなが集まれる、リビングみたいなワイワイできるゲストハウスを自分で作ることに憧れていたんです。

就職してからも、ゲストハウスの運営してみたいなーって思いはありつつも何をどう始めたらいいのか、どう動いたらいいのか、当時は全く分からないまま、やれたらいいなくらいの気持ちでした。ゲストハウスで、住み込みスタッフの募集があるのも知っていたけど、仕事があるから、行きたいけど行けないなーって行動に移せないまま働いていたんです。

色々あって仕事を辞めてフリーターしていた時に、自由大学でゲストハウスを作ろうっていう講義を見つけて参加し、そこで当時、日高村の現役協力隊だった小野ちゃんに出会いました。
小野ちゃんが、高知県にある日高村にゲストハウスを作りたいと話していて、村の理解を得るために空き地を使ったキャンプ場施設“POP UP INN”を企画していました。
その企画を聞いて『面白そう』『みんなでやろう』『人員欲しいな』って話になったけど、みんなそれぞれ仕事を持っていて、合間にしか出来ないから難しいねって話してたところ『自分はフリーターだからいつでも、自由に動けるから、行きます!!』と、3ヶ月ほどの期間限定での管理スタッフとして日高村へ行きました。」

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Q:なぜ、地域おこし協力隊になったんですか?
A:ずっと憧れていた『ゲストハウス』立ち上げに関われる機会はそうそうないと決心しました。

「期間限定での管理人が終わる頃、東京に戻るつもりで過ごしていた時に、小野ちゃんはゲストハウスやりたいって思いを企画にして進めていて、『ゲストハウスに携わりたいって言ってたよね。これから立ち上げるからスタッフやらない?』と誘ってもらいました。

東京に友達もいたし、都会、日本の1番の中心に住みたい(笑)って思いがあって、まだまだ東京の色んなところに行きたいって思いもあって、どうしようって結構悩んだんです。

でも、なかなかゲストハウスの立ち上げに携われる機会もないし、その後の仕事も決まってなかった。東京に戻らなきゃいけない理由を改めて考えた時に、職も決まってないし、家も解約すればいいし、友達だって、同じ日本にいるんだから二度と会えないわけじゃないし、まぁいいやって思って(笑)

ちょうどその頃は、日高村での暮らしも3ヶ月を迎えた頃。住めば都じゃないけど、日高村の生活に慣れてきたところもあったから。市内まで汽車や車で30分くらいで、それほど不便を感じることもなくて。それに、僕は地元が北九州で、山があって、都会(博多)から少し外れてる場所に住んでいました。その場所と日高村の雰囲気がもあってどことなく似てるなぁって想いもありました。」

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「来る前は、村って聞いてすっげー田舎を想像してて、村まで行くのも大変、車ないと生活できないんじゃないかと思ってたけど、そんなことなくて。

近所のおじぃちゃん、おばぁちゃんに顔覚えてもらえたり、鮎釣りに連れて行ってもらうなど、人々のあたたかさに触れていきました。東京ではこのようなことがなかったので凄く新鮮でした。

​​戻りたいと思っていたはずの東京。よく考えたら絶対に戻らなければいけない理由がこれといってない(笑)村民の優しさに触れていく内に田舎暮らしもありだなと思って。ギリギリまで悩んだ結果、ゲストハウスの立ち上げに関わることを決めました。

小野ちゃんとの繋がりから、協力隊制度を知り、ゲストハウス立ち上げに携わる募集があることを知って、トントン拍子で採用までこぎつけました。」

Q:協力隊としてどのような活動をしていますか?
A:ゲストハウス“eat&stay とまとと”スタッフとして活動しています。

「最初は、喫茶や加工品製造販売、福祉関連の業務を行っているNPO法人日高わのわ会に所属し、食のイベント出展や、農家さんのトマトの販売をしたり、小野ちゃんが立ち上げた“POP UP INN”の手伝いもしていました。

同時に、オープンに向けて動き始めていたゲストハウス“eat&stay とまとと”の立ち上げにも携わっていました。建物の図面を見ながら、小野ちゃんと話し合ったり、行政の人と設計士と打ち合わせをしたり、照明の提案を一緒に考えたり。学生時代に建築の勉強をしていた経験を活かして、小野ちゃんのイメージを書き起こしたりしました。」

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「“eat&stay とまとと”が、2019年11月にオープンしてからは、とまととスタッフが主な仕事になっていますね。

オープン直後はお客さんもたくさん来てくれていました。
宿泊は県外のお客さんが多かったかな。カフェは地元の人もよく来てくれて、村民の知り合いが里帰りの時に泊まるとか、『仁淀川』『ゲストハウス』の検索で辿り着いたお客さんもいたな。」

ーーーと過去形で話す小田さん。というのも、オープンして年明けすぐにコロナが広まって、なかなか移動が難しく、海外からのお客さんもなく、移動ができてもお客さんが1組だけだったりと寂しくなっているという。

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​​「ゲストハウスの醍醐味って、知らない人と出会えて、交流できること。地域内外の人が出入りしていたりと、人と人とが出会う場なんですよね。運営する立場としても、旅行者の立場としても、コロナ禍によってその醍醐味が味わえないのは寂しいですね。

“eat&stay とまとと”に宿泊する方の多くは、市内に出て飲みに行かれます。でも、あるご夫婦はちがっていて。『出かけてきます』と声をかけられてお見送りしたんですが、高知県内で有名な唐揚げ屋さんの唐揚げを買って帰ってこられて『一緒に食べましょう』と、ご飯に誘ってくれてことがありました。

その方も『仁淀川』『ゲストハウス』で検索で来てくれた方で、観光をしたいというよりは、人と交流したいという気持ちを持ってくれていたようで。声をかけてくれたこと、とても嬉しかったです。そのとき、知らない人と交流するのは、やっぱりいいよなと改めて感じました。」

ーーー人見知りしないで、誰とでも気さくに、自然な感じで話しかけられる雰囲気を持つ小田さん。馴染みやすい人柄だからこそ、ゲストハウス向いているように思う。


Q:理想のゲストハウスはどんな感じ?
A:みんなでワイワイ集まれる場所が理想です。

「みんなが集まれるリビングがあって、カフェがあって。みんなでワイワイ集まれる場所がいいですね。海外の人とか、年齢層も幅広くて、みんな『ただいまー』って帰ってきて『おかえりー』って迎えてくれる。初めて行ったゲストハウスでの雰囲気が直感的に誰もが素のままいられる感じでいいなってすごく惹かれました。

どんな人が運営しているのか、オーナさんにも会いたかったけど旅行中でいなかったんです(笑)ゆるいっていうか自由だなって、そういう人が運営しているゲストハウスだから、雰囲気が好きになったのかもしれないです。」

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Q:実際にゲストハウスの立ち上げから携わってみてどうですか?
A:当たり前のことだけど、簡単ではなかったです。

「立ち上げから関わらせてもらって、行政とのやり取りや、予算のこと、オープンしてからの運営など、色々大変な部分を見てきて、体験させてもらって、当たり前だけど簡単ではないなと実感しました。

ゲストハウスに興味持って、やりたいって思えたのは、表面的な部分で好きになったんだろうな。泊まる側の視点で、お客さん視点で泊まっていいなーと思っていたけど、実際に運営側に立ってみると片付けだとか、予約管理、お客さん側で見えなかった部分をやってみると、やりがいはもちろんあるけど大変だなって。当たり前のことなんだけど(笑)」

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Q:この仕事はどういう人に向いていると思いますか?
A:人と交流することがメインなので、人と話すのが好きな人におすすめです。

「カフェも宿泊の方も人と人が交流するから、人と話すことが好きな人がいいかな。
カフェなら『お味はどうでしたか?』って聞いたり、宿泊なら初めての人に『はじめまして!『リピーターさんがいたら『お久しぶりです!』と話しかけることが大事だから、コミュニケーションをとるのが好きな人だと楽しく働けると思います。スタッフ同士もわきあいあいと、お互いに意見を出し合ったり、思ったことを言える関係を大事にしています。」

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Q:日高村の魅力は何ですか?
A:やっぱり関わるのは人だから、村民が日高村の魅力だと思います。

「何かと気にかけてくれるところ。俺がこんな、ふわふわしてるからかもしれないけど(笑)最初は『田舎=よそ者をあまり受け入れないのではないか』というイメージがあったので、うまく付き合っていけるか不安でした。

そこは自分の態度次第だなとも思っていたので、自分から顔を覚えてもらうように気をつけていました。挨拶は元気よく!また、方言で話すことも意識していました。例えうろ覚えでも、方言で喋っていると、『今の言い方は〇〇やのうて、〇〇やきね〜』なんて教えてくれるので、会話のキッカケにもなりました。

外から来る人に、バリアをはってる感じはなくて、自分から行動すれば受け入れてくれます。地域の自然とか、仁淀ブルーとか、星空の美しさとか、いろいろ良さはあるけれど、その地域をつくっているのは“人”だよなと思っていて。特産品を作ってるのも“人”、文化とかも元にあるのは“人”、だから村の魅力は村民、“人”です。」


Q:協力隊卒業後はどのような活動をする予定ですか?
A:まだ曖昧で、ふわふわしているなーって自覚はあります(笑)

「協力隊卒業後の進路は、本当にその人それぞれ。研修などを経て知りましたが、協力隊になった人は卒業後も地域にそのまま残る人、残らない人のどちらもいます。僕は『日高村に残る』ことだけは決めています。

僕の場合、卒業後の進路は地元の北九州に帰る、東京に戻る、他の全く知らない地域にいく、日高村に残る……の4つの選択肢があるなと思っていたんです。

親からは、地元に戻って来て欲しいと言われたりもするし、東京での暮らしも好きです。でも、日高村で村民の方とのつながりが深まるにつれ、『卒業後はどうするの?』『うちで働く?』『日高村に残ってくれたら嬉しいな』と言ってもらえることも多くなっていったんです。それがやっぱりうれしかったし、せっかく日高村の生活や人付き合いに慣れたところなので、残ることに決めました。

具体的に何をするのかは、まだ決めれていないけど、『ちょっと来て』と求められたら、どこでもお手伝いへ行くつもりです!今は休みの日に農家さんの手伝いをしたり、その他にも色々とお手伝いしていますが、そんな日々を過ごしながら、自分の本当にやりたいことを探したいと思います。」

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Q:この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。
A:自分が思う地域おこし協力隊の一番の魅力は、地域を知れること。

「自分が思う地域おこし協力隊の魅力は、地域を知れることです。スマホやパソコン一つで、知りたい情報が見つかる時代ですが、やはりリアルに勝るものはないです。実際に移住し、そこで暮らしてみないと分からないことがたくさんあります。

もちろん情報収集は大切で、行きたい地域のことを徹底的に調べるに越した事はないです。
その上で、日高村に一度訪れ、活動している協力隊に直接会って話を聞いてみてください!」


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