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“書く”技術をプロから学べる!地域おこし協力隊への手厚いサポート。


地域へ移住するって勇気がいる。
だって、ちゃんとご飯を食べていけるか分からないから。
 
地域おこし協力隊(以下、協力隊)は、3年間の給与をいただきながら、
過疎地域への定住に向けて活動しています。
 
その中でも起業する人は特に、卒業後のプランを綿密に考えて、
3年の間に稼げるスキルを身に付けておきたいところ。
 
今回は「書くことを仕事にしたい!」と思っている現役地域おこし協力隊の3名が、ライター兼編集者の川瀬佐千子さんに、インタビューの極意を伝授していただきました。
 
プロのライターがインタビューをする前に準備していること、インタビュー中に頭の中で考えていること、実際に原稿におこすときに意識していることなど、なかなか直接聞くことができないお話しをうかがいました。
 
参加したの地域おこし協力隊3名の感想をご紹介します。

【1】地域おこし協力隊3年目/コーヒースタンド経営

<気づき>

「ライティングとは取材対象者の考え方を整理して伝える作業である」
この思考にすごく納得できました。いままではインタビューを順番に書くだけで、画一的な構成になっていたなと反省です。
その人の独自性を際立たせる工夫をすることで離脱者は減るなと思いました。そのために、図を活用する方法を教えていただきました。具体的には以下の通りです。
・テーマ、目的を真ん中に書く。
・インタビュー前に3つ~5つの質問を用意。
・その質問の中で、面白いことを聞けたら深堀する。
・その際にテーマや質問を変更することもある。これらのテクニックは、数をこなすことで実践できるようになること、その中で自分なりのスタイルを見つけていくべきだということも教えていただきました!

<実践すること>

・インタビュー前にテーマと質問を書いた図を作成
・インタビュー中に対象者の熱が入ったポイントを深堀
・インタビュー直後に再度、図を整理
・とにかく書く数を増やす!

【2】地域おこし協力隊1年目/フォトグラファー兼ゲストハウス経営

<気づき>

・まだ取材をしたことがないが、相手を引き出す為にあらゆる方向から質問を投げかけて相手のパーソナルな部分を引き出すのかと思いきや、重要な質問数個から掘り下げていくというのが、驚きだった。取材に行く前の核(なんのために取材して、何を伝えたいのか)の選定作業が取材中より、大切な気がした。取材が始まれば、話を引き出すことに必死になり、頭の中で同時に考えるのが難しいと思うが、やはり数をこなしていくのが大切。

<実践すること>

・合間に自分がときめいた言葉は積極的にメモしていきたい。今までも、ふとした瞬間やラジオや雑誌などで見聞きした言葉でいいなと思うものがあったりするが、いざ書こうとすると思い出せなくなる。自分好みの言い回しなどをまとめていくと、少しでも理想に近づけそう!
・最近だとうっきーの妄想新聞に書かれていた「気持ちをゆるめる」というシンプルな一言に惹かれた。アンドプレミアムをよく見るからこそ、その記事・その言葉が掲載されていても、しっくりくる。「シンプルで分かりやすい、でも少し斬新!」な言葉をかけるように、頑張りたい。

【3】地域おこし協力隊3年目/イラストレーター

①インタビューは、山登り。
核となるテーマ(山頂)にたどり着くために、質問(ルート)を考える。

川瀬さんの「インタビューは、山登り」という言葉が印象的だった。
何のためにこの記事を書くのか、この記事で何を伝えたいのかという、核となるテーマ(山頂)にたどり着くために、質問(ルート)を考える。山頂に登って、景色を見渡したときに「いい!おもしろい!みんなに共有したい!」と思ったものを人に伝える。その手段が記事。
 
だから山登りをする前には、山頂にたどり着くための、ルートは事前に何パターンか準備をしていく。「このルートでは、山頂にたどり着けなそうだな」と思ったら、すぐに別のルートに変更する。だけど、準備していたルートが、どれもハマらなかったり、もっと良さそうな山頂を見つけたりすることもある。そういうときは頭をフル回転させて、新たなルートを探しながら進んでいく。インタビューとは、そんなイメージだという。
 
なるほど!私がインタビューをしながら「あれ、今何の質問をしていたっけ?」と迷子になることが多いのは、山頂が見えていないからだと思った。

「ふわふわと、なんとなくあそこらへんに行こうかな〜」のまま登り始めて、寄り道しているうちに、どこに向かっているかわからなくなったまま、終わってしまうインタビューも多々あったなと……。

逆に、核となるテーマ(山頂)がしっかりと決まっていれば、質問(ルート)は自然と決まっていくんだと思った。

まずは、インタビューの核となるテーマ(山頂)を明確にする!

②インタビュー中、録音はせず、メモは手書き。
言葉ではなく、相手の考え方や思考を、聞き出す。

もうひとつ驚いたのが、川瀬さんはインタビューをする時、録音はせず、メモは手書きらしい。理由は相手の言葉ではなく、考え方や思考を知りたいから。思考を図にしながら、メモを取りたいから必ず手書きとのこと。

記事は考え方や思考を伝えるもの。だから、言い回しや表現が多少変わっても問題はない。もし相当パンチがあって、そのまま引用したい言葉があれば、その時に「今の言葉もう一度言ってください!」と一語一句逃さないようにメモを取るそう。
 
インタビュー中の自分を振り返ると、常に言葉を追うことで精一杯になり、相手のことを理解しきれていないまま話が広がっていき……。結果、「あれ、今何の質問をしていたっけ?」と焦っていたなと。私がインタビュー中に迷子になっている、もう一つの理由はこれだったんだと思った。

「言葉を追うことに必死にならない」最初は難しいかもしれないけど、意識していく!

③記事の構成は、どんな“質問”をしたかではなく、
どんな“答え”が返ってきたかで考える。

「記事の構成はどうやって考えてる?」と川瀬さんに質問をされて振り返ってみた。

私の場合は、まずインタビュー中に聞いた質問を並べる。その質問の中で書きたい内容を箇条書きで書き出して、肉付けをする。最後に通して読んで、いらないなと思った内容を削ったり、順番を変えてみたりして、完成の流れがほとんど。

しかし川瀬さんの場合は、記事はインタビュアーがした“質問”ではなく、相手の“答え”を中心に考えるそう。インタビュー中の流れも、どんな質問をしたかも重要じゃない。どんな答えが返ってきて、その中から何を伝えたいのかが重要だと教えていただいた。
 
構成を考える時、まずは1枚の紙に核となるテーマを中心に書いて、その周りに「いい!おもしろい!みんなに共有したい!」と印象に残った話を、マインドマップのように書く。それから核となるテーマが一番伝わる構成は何かを、組み立てていく。すると、読んでいておもしろい、伝えたいことが伝わる記事が書けるようになるとのこと。

構成はマインドマップで考える、次からやってみる!

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以上、3名の協力隊の感想でした。プロのライターの川瀬佐千子さんから話を聞ける貴重な機会、学びが多かったです。これからも“書く”仕事をしていくために、頑張っていきたいと思います。

移住や地域での起業に興味がある方や、どんな取り組みをしているか話を聞いてみたい方はぜひ「いきつけいなか」からどうぞ!

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