コロナ「第2波」…あらためて見ておきたい、介護クラスターの現実 「クローズアップ現代+【介護クラスター】見えた!命を守るカギ 対策が進む現場で」」

クローズアップ現代+「【介護クラスター】見えた!命を守るカギ 対策が進む現場で」

内容のメモを取りましたので、ご参考に。

事例として出されているのは、広島・富山・東京北砂の3つの介護施設です。
それに則して、コロナ集団感染を出した原因と今後の対策などがリポートされています。

●広島三次市で、ある介護事業所で23人感染。
利用者が複数の事業所を使っていたため、他の事業所にも感染拡大。
最終的に4つの事業所の職員、利用者と家族39人に。
他のデイサービスや訪問介護事業所が、「感染した利用者がどの事業所使ってるかわからないので」と三次市内の介護事業所の9割、58の事業所が自主的に休止。
休業連鎖となった。その結果、利用者に対するサービス縮小、空白が生まれた。
その原因は、感染を出した介護事業所への差別を恐れたこと。感染を出した4つの事業所うち2つしか施設名などの情報出さなかったため。市役所も判断できなかった。

●富山リハビリテーションホームで、4月17日の初感染から59人、9人死亡になった。
施設では「3密」避けられない。食堂に60人集まり、4人1組。
エレベーターには毎日行列。浴室の介助は2人で1人を。週2回。
職員にも感染広がり、20人体制のところ3人で50人の利用者を看る事態に。できた介助は下の世話ぐらい。
入院させたくても、2つある感染症指定病院でも感染があり、断念。軽症者は施設で診療と介護続けた。
介護施設には行政の支援が入りにくい。職員「私たちは社会から見捨てられてしまったのではないか」と言っている。

→ここから、「富山モデル」がつくられた。
→富山市役所が医師や看護師10人以上を介護施設に派遣し対応にあたった。
行政が医療機関に要請して医師を派遣する仕組みを作った。
さらに県内の介護の協議会にはたらきかけ、法人間の垣根を越えて9人を派遣。
宿泊施設の確保、PCR検査の体制も拡充している。
検査の遅れは命に直結する。これは国もやるべき責任。

●東京の北砂ホームでは、利用者47人のうち5人が死亡。
軽症者の入院先見つからず、防護服の装着にしかたもわからないまま介護を続けた。

→ここから、医療機関との連携進めた。
*医師が派遣され、PCR検査を全員に実施。入所者の半数、全フロアに広がっていることを確認。2階に陽性者を集め、ゾーニングを徹底させた。
*医師が感染の兆候をつかむ取り組み。「野戦病院的存在」となった。
*施設内感染で職員45人中6人しか働けなかったが、他の介護施設から派遣して増員。「連携がなかったら、もっと前に介護崩壊起きていた。みんな逃げだしてもしかりだった」。

現場の労働者・労働組合が軸となってこうした要求を資本に突き付け、更に自治体にまで要求していくことは重要だと思います。介護保険20年の崩壊を突いて医療介護福祉を取り戻していく上で、具体的な課題を突き出している番組だと思いました。

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