キス・ハグ・読む

わーい!
池袋の古本市に行ってきました。
8/17〜だったんだけど、てっきり8/7〜だと思っていて行ったらやってなくて仕方なく池袋のデカめのブックオフで5冊ぐらい一気に小説を買って満足して、しばらく本買うのはいいや〜と思っていたのに、今回もしっかり5冊ほど買ってしまいました。

もともと、本を新書で買うことはなくて(高いので…)学校の図書館を乱用するか、古本で買うことが多い。
家の近くにもまあまあ大きめのブックオフが有るんだけど、ほとんど入れ替わらないので飽きちゃって、神保町の古本屋を回り出したのが去年の真冬。
ただ、私の最寄りから神保町ってめちゃくちゃ行きづらくて……半蔵門線使う機会もなかなかなくて足が遠かったんですが、やっぱりああいう本物の古本屋に行かなければなさそうな、いや、そこにしか無い本があって暫くウズウズしていた…ところに!
ほぼ毎日使う池袋で古本市が開催されるだと!よっしゃ!
と張り切りすぎてフライングしてしまったわけですが。
今日はしっかりちゃんと行けたよ!わーい!本の迫力すごかった!楽しかった!
ちなみに、客層ですが。昔っから本の虫で表層部分にあるものは大体読み尽くしてしまったような40〜60代の男性が3割、本だけに関わらずレトロに造詣が深そうな人が5割、私みたいなちんちくりんが2割と言ったところでしょうか。

神保町に最近行ってなくて本気の古本を忘れかけていたので、入ってすぐあった大昔の時刻表や実際に戦場に向かった兵士さんが軍服のポケットに忍ばせていたような軍記手帳、大昔の女優のサイン色紙、ページと同じ薄さの表紙がついた本(これでもかってぐらい焼けてる)、どっかの系譜や地理が描かれたどの層にも需要がなさそうなやつ、むんむん立ち込める古本のあの匂い、背表紙からひしひしと伝わるフォントと文字の必死の声に腰が抜けそうでした。うーーん、これぞ、古本市です。脱帽。まあもともと抗う気はないですけど…

実はずっとずっと探している本がありまして。
フーケー作の『水妖記』。どこの本屋にもブックオフにも置いてなくて、調べたら割と最近出版されたにも関わらず、絶版していたとか?
岩波のピンク、までは絞れていたので分かりやすい目印はあったんたんだけど、不規則に並んだ膨大な数の本から探すのには流石に参りました。
しかも、生理二日目のくせにシャンパンと日本酒をまあまあ飲んだ後に立ち寄ったので半分何が何だかわからなかったし。
1時間ぐらい探して諦めかけた時に、見つけました。
ニヤニヤしちゃったよ…ずっと探してたよ、朝も昼も夜もずっと考えてたよ、お前のこと……大事にするぜ。
古本最高!有難う!読みまくります。

それから、『モリニエ、地獄の一生』。
こちらもどこにも無い。辛うじてAmazonに有るんですが、何故か5000円以上する。文庫本の600円をブックオフでケチる私が簡単に手を出せる訳もなく…
『水妖記』を見つけられたので、こちらも簡単に見つけ出せそうな気がしてたんだけど、無いものは無いんです。残念。いや、ちゃんと探せばあったかも。でももう生理とアルコールがなかなか効いてきたんで、今回は退散。ということで勝率5割でしょうか。でも、探している最中にも中山可穂さんの『花伽藍』や澁澤龍彦大大大先生の『幻想の肖像』なども見つけて購入できたので7割ぐらいかな。

本屋に行くたびに、涙が出そうになります。これなんて病気なんでしょうね?
宇宙にぽつんと置いてかれたような気持ちになります。
宇宙や深海と同じぐらいディープな世界で、人間の一生の時間ではその深淵を覗くことすら大抵不可能なんじゃないかな。
超読書家の二階堂奥歯さんが慕っていた超超読書家の雪雪さんですら、年に1000冊も読めない。星の数が分からないように、書籍の数やテーマも数えきれない量でしょう。そして毎年かなりの冊数の新着図書。人間が文学のスピードに追いつけるわけがない!
子育てが終わって、仕事も大体終わり見えてきて、自分の時間が作れるようになってから本格的に本を読み始めるんじゃ、遅い気がする。計り知れない膨大な数の中から自分の興味あるテーマや自分の呼吸と合う文体、作者の雰囲気を感じられる一冊と出会える確率はかなり奇跡に近いと思うので、運命の一冊探しは早ければ早いほどいいと思います。それだけじゃなくて、普通に考えて若いうちから色んな意識や知見を身につけておいて、分岐点に立った時に役に立つ材料や判断の備蓄が多い方が安心です。備えあれば憂なし。
恋愛は一途になることが美徳とされ、不倫や浮気は批判の対象となりがちですが、本はいくらでも浮気してよし、中途半端で辞めてもよし、途中で辞めたものを何年後に開き直してもよし。一切妥協なしの理想を追求しても周りにおいてかれることもない!本と人間の付き合いにタブーはありません。何のために本を読むかは人それぞれだと思いますが、本を読むことで生まれるデメリットが全く見つからないので何で若者の活字離れが進んでいるのかあまり理解できません。

早く『水妖記』読みたいのでこの辺で切ります。

拝啓、三省堂書店池袋様。
素敵な催しをどうも有難う御座います。

あ、そうそう。
来週あたりに京都にいくのですが、泊まるホテルの割と近くに、あのアスタルテ書房さんがあるらしく…!いけるかも…!わーーーーーーい!!!幻想文学の海にぷかぷかぷかと…。

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